セコムのセキュリティ技術を詰め込んだ 日本初のクラウド型電子カルテ

2001年にサービスを開始した電子カルテ「セコム・ユビキタス電子カルテ(※以降「ユビキタス」と表記)」は、日本初のクラウド型電子カルテとして話題を呼びました。その後、姉妹製品として「セコムOWEL(オーウェル)(※以降「OWEL」と表記)」を、クリニック向けに展開しました。

今回は、医療セキュリティに配慮したクラウド型電子カルテ「ユビキタス」と「OWEL」について、セコム医療システム株式会社ソリューション本部 東日本営業部チーフの山形恭平氏にお話しを伺いました。

様々な規模の医療機関に対応する2つのクラウド型電子カルテ

-まず初めに、御社の製品・サービスの概要と特徴についてお聞かせください
「ユビキタス」は、入院診療・外来診療・訪問診療、「OWEL」は、外来診療と訪問診療に対応しているクラウド型の電子カルテです。インターネットに繋がっていれば時間や場所に関係なく、いつでもどこでもご利用できるのが大きな特徴です。

「ユビキタス」の対象が、クリニックから200床未満の中小規模の病院であるのに対して、「OWEL」の対象は、主に外来診療と訪問診療をおこなっているクリニックになります。

一言で電子カルテと言っても、医療施設によって求められる機能が異なります。特に、「OWEL」は操作が簡単なので、訪問診療にかかわる機能を使いこなしやすい特徴があります。
訪問診療の機能には、患者さんの訪問日時の設定や設定した訪問予定表を印刷したり、指定したメールアドレスにメールを送信できるスケジュール機能や、訪問する患者さん宅をGoogleマップ上で表示する機能があります。
また、訪問診療は外来診療よりも医師の作成文書が多いのが特徴です。患者さんの紹介状、主治医意見書や診断書、訪問看護事業者やケアマネ宛ての文書など、各文書のテンプレートを搭載しています。

さらに、訪問診療では患者さんに医療費だけなく介護費が発生することもあり、請求書作成の手間がかかります。弊社のクラウド型電子カルテは、医療費と介護費がまとまった1枚の請求書になっており、書面上に患者宅の住所も記載されています。印刷後、三つ折りにして封筒に入れば、すぐに投函できるので、事務の手間が少なく非常に好評を得ています。

警備を通して培った在宅サービスを基盤に、国内初の電子カルテを開発

-プロダクト誕生のストーリーを教えてください
弊社はセコムのグループ会社なので、先生の中には、セキュリティや警備の会社というイメージを持つ方が非常に多いです。セコムグループの大きな目標に社会システム産業の構築があり、警備だけではなく訪問看護、介護、健康予防、ICTなど、医療分野でも事業展開しています。

グループ全体では、1980年よりホームセキュリティのオプションとして「マイドクター」という小型機器を用いた見守りサービスの提供を開始しています。また、1990年代には訪問看護サービスなど介護事業も展開しており、セコムのサービスを通して在宅の患者さんと密接に関わり合いを持ってきた実績があります。

医療分野の事業を展開する中で、医師の先生方ともお話する機会も増えました。1990年は電子カルテが普及しておらず、訪問診療では、先生が紙カルテのファイルを持って患者宅に伺う必要がありました。
先生からご相談を受けたときに、セコムグループのデータセンターを活用したクラウド型電子カルテの開発を意識するようになりました。その後、2001年に国内初のクラウド型電子カルテ「セコム・ユビキタス電子カルテ」の販売を開始に至ります。

ここ20年間、「ユビキタス」の販売を進める中、時代も変わり、クラウドを用いた様々なサービスが登場するようになりました。クラウドそのものは目新しい技術ではなくなりましたが、他社がクラウド型の電子カルテを出し始めるようになり、弊社としても医療機関の方がより使いやすくシンプルな電子カルテを目指して開発したのが「セコムOWEL」です。

「ユビキタス」も「OWEL」もクラウド型の電子カルテなので、速やかにアップグレードすることが可能です。現在は1~2ヵ月に1回の頻度で、先生の声を反映しながら、新しい機能をリリースしております。直近では、コロナ禍で通院から遠隔診療の需要が増えたことを受け、オンライン診療のオプション機能をリリースしました。

国内トップクラスのセキュリティを誇るセコムのデータセンターを経由

-セキュリティ面の特徴を教えてください
「ユビキタス」と「OWEL」ではセキュリティのアプローチが異なりますが、両者とも当グループのデータセンターを活用しているのが強みです。セコムのデータセンターは金融機関のデータも管理しており、高度なセキュリティ設備と管理技術を保持しています(※)。

※国内最大手のデータセンター「アット東京」は、2012年にセコムグループ入りをしており、セコムのデータセンターは日本でもトップクラスのセキュリティを誇ります。

また、高性能のファイアーウォールの設置はもちろん、定期的に第三者審査機関の脆弱性診断を実施し、必要時には速やかな対応をおこなっています。データセンター内の機器にしては、コンピュータ制御の基本的なソフトであるファームウェアの最新アップデートを随時行っております。

特に、「ユビキタス」は中小規模の病院でも採用されており、多くの患者情報を扱うため、一歩進んだセキュリティ強化に努めています。例えば、医療施設の端末からセコムのデータセンターにアクセスするには、施設ごとに弊社の専用ルーターの設置が必要です。IP-VPNという閉域ネットワーク網になっており、専用ルーターから弊社のデータセンターまで専用線で通信する形なので、外部からの不正アクセスや情報漏えいのリスクがほぼありません。

「OWEL」は専用ルーターの設置はしませんが、ご利用端末ごとに認証処理をおこなっています。認証されていない端末からのアクセスを防ぐことで、セキュリティレベルを高めています。

また、「ユビキタス」も「OWEL」もクラウド型の電子カルテなので、端末内には患者データ等は残りません。万が一、端末を紛失したり盗まれたりしても、個人データの流出を防げます。

月額料金が一定。外来診療と訪問診療の機能をバランスよく搭載

-御社のサービスはどのようなクリニックの先生におすすめしたいですか
弊社のクラウド型電子カルテは、訪問診療にも対応していますが、自院と在宅の両方で診療をされている外来クリニックの先生には、使いやすさを重視した「OWEL」がおすすめです。

弊社のクラウド型電子カルテは、端末数やデータ量にかかわらず、月額料金が一定です。電子カルテは長く使うと、どうしてもデータ量が増えるので、サービスを長く使いたい先生におすすめです。

「ユビキタス」も「OWEL」も業務効率の改善に一役

-クリニックで活用されている先生のお声などを教えてください
法人化している医療機関の場合、病院やクリニックなど複数の施設を持っていることが多いです。普段の患者さんの診療はクリニックで対応し、CTやMRIなどの精密検査や入院は病院でするケースもよくみられます。

通常、患者情報は紹介状を介して情報のやり取りすることが多いですが、「ユビキタス」なら同一法人内であれば、電子カルテの情報共有ができます。クリニックなど分院の情報が自動表示されるので、処方薬もボタン1つでオーダーできます。

法人の医療機関に勤めている先生の中には、クリニック勤務だったり、病院勤務だったりと流動性が高いですが、病院にいながらクリニックの電子カルテを見れるので、「診療外の業務時間が短縮できた」との声をいただいています。

一方、「OWEL」は手軽に操作できるので、午前と夕方に外来診療をして、昼に訪問診療してるような忙しい先生に適しています。訪問診療のスケジュール機能や、文書作成の機能を使っていただくことで、「業務効率が上がり、診療時間に余裕を持てるようになった」という声もありますね。


クラウド型の電子カルテの導入は、メンテナンスのための訪問が不要なので、全国で導入できます。クラウド型電子カルテの導入まで、「OWEL」で1~2ヵ月、「ユビキタス」であればクリニックで3ヵ月、病院で6ヵ月ほどになります。また、操作説明をビデオ会議で実施をしたり、電子カルテの設定変更や稼働後のサポートでは遠隔サポートも可能ですので、地域を問わず対応ができるようになっております。

地方では複数の離島にそれぞれ診療所があるところもあり、「OWEL」の導入で情報連携がしやすくなったという例もあります。こちらの例は、「セコムVitalook(バイタルック)」という遠隔診療支援システムも活用されています。在宅患者さんの心電計やパルスオキシメーターなどの機器の数値データを自動収集して、一定の値になると先生にアラートが届くシステムです。

アラート通知が届いた後、先生がビデオ通話で患者さんの状態を確認すれば、離島へ行かなくても診療が可能になります。「OWEL」の電子カルテと組み合わせることで、遠隔診療モデルの1つになっていますね。

PHRアプリの開発で、医療機関だけではなく患者もサポートしていく

-最後に、今後の展望についてお聞かせください

販売から20年以上経つユビキタスは、2023年に「セコムSIRIUS」にリニューアルされます。弊社の高性能のセキュリティはそのままに、画面やデザインを一新しています。すでにユビキタスにご契約中の医療施設は、順次「セコムSIRIUS」へ移行していく予定です。

また、弊社では、電子カルテの他にもさまざまな事業及びサービスを展開しています。医療分野では「セコムVitalook」のように遠隔診療の支援サービスや、遠隔画像診断の支援サービスもあります。後者は医療機関で撮影したCTやMRIの画像を、専門医が読影してレポートをお渡しするサービスです。
その他にも、訪問診療向けのクリニック様にレセプトの点検をして注意事項等をフィードバックするサービスなど多岐にわたります。医療機関に必要なサービスの提供を通して、医療をサポートしていきたいです。

厚労省は、カルテなどの医療情報を患者さんが把握できる取り組みを押し進めています。自分が飲んでいる薬や検査結果など、PHR(パーソナルヘルスレコード)として集約すれば、より良い医療サービスの享受につながります。

弊社では今までは電子カルテなど医療機関に対するサービスの開発を行っていましたが、「ユビキタス」や「OWEL」をご利用されている医療機関の患者様に対して、来年度を目標にPHRアプリを展開する予定です。

これまでのように、弊社の色々な能力を集結させて、医療分野でも新しいサービスを提供していければと思います。

セコム医療システム株式会社
本社:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前一丁目5番1号(セコム本社ビル14階)
https://medical.secom.co.jp


今回、お話を伺いましたセコム医療システム株式会社様は2022年11月1日(火)から開催の診療所マネジメントEXPOに出展しています。

診療所マネジメントEXPOでは、クラウド電子カルテ「ユビキタス」「セコムOWEL」を紹介しております。
比較検討のためのサービス資料がすぐダウンロード可能です。
ご希望の方は下記URLへお進みください。
<診療所マネジメントEXPOはこちら>

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