医師と共に理想の医療経営を実現する”伴走型サポート”とは

地域連携、集患、オペレーション、人材育成など、診療以外の面で課題を抱える医療機関は多いのではないだろうか。IQVIAジャパングループで、クリニックや調剤薬局に対し、伴走型の運営支援サービス事業を展開するIQVIAサービシーズ ジャパン株式会社の 小暮氏、青木氏、髙本氏、森氏に、理想の医療経営を実現する方法や、医療業界の変革について話を伺った。

全国40地域での多職種連携・チーム医療を推進

現在、クリニックと調剤薬局に対して、運営支援サービスを提供しています。調剤薬局へは2015年にサービス提供を開始し、これまでに約40社にご利用いただいています。ただコンサルをするのではなく、弊社の人財が調剤薬局の一員として、店舗再生、地域住民に対する健康イベント、新規出店、在宅調剤に関するサポートしています。収益性を高めるための支援や、地域のかかりつけ薬局になるための企画・運営など、その調剤薬局が抱える課題に合わせ、サポート内容を提案、実行します。

昨今の調剤薬局は外来調剤だけでなく、地域に出て行く役割が求められるようになってきました。在宅調剤を円滑に行えるような仕組みづくりに加え、全国約40地域で、ケアマネジャー、地域包括支援センター、市役所、医師など、地域の多職種連携の実行支援を強みとしても行っています。

”医師には白衣を着たままでいていただく”伴走型サポート

調剤薬局へのサービス提供で培った地域連携と医療経営の経験を活かし、2017年に病院やクリニック向けの運営支援「経営アシストサービス」の提供を開始しました。医療機関の経営戦略、地域連携、人事・総務、マーケティングなど、幅広いマネジメント業務において、課題の解決と理想の医療経営の実現をするためのサポートを行います。

コンサルタントとして、「こうあるべきだ」と、導くのではなく、院長が目指す医療経営を実現させるため、院長のパートナーとして経営戦略や仕組みづくりを作り上げる伴走型サポートです。そのため、サービスを開始する際には、「このような医院にしたい」「こう変えていく」と院長に宣言していただくことから始まります。

理想となる経営ビジョンを持っていても、それを実行する時間がない、オペレーションが整っていない、あるいはノウハウがないという課題をお持ちである院長は多くいらっしゃいます。医師には医師の本来の仕事をしていただき、それ以外の業務は私たちがサポート・実行することにより、医師は“白衣を脱ぐ必要がない”、つまり医療そのものに集中できる環境を作ることができます。

知識の偏りや不足がないチーム制のサポート

クリニックの状況や希望により異なりますが、月に5日〜20日ほど、マネジメントスタッフがクリニック内に入ります。スタッフはMRとして、多職種連携の調整役や医師の元で研究会の立ち上げなどを経験し、医師との信頼関係構築、連携のコミュニケーションスキルに長けています。

また、サービスに就く前には、1ヶ月間の研修を受けます。内容は、医療経営のKPIの見方、クリニックの経営ビジョンの描き方、マーケティング手法、関連法規の専門知識などに加え、担当医師の専門に合わせた疾患知識を学びます。実務に合わせて、クリニックが所在する地域の地域医療の実態を調査し課題を捉えます。その後も、クリニックの経営課題に合わせた研修を毎月継続して開催しています。

クリニックとの窓口は基本的には一人ですが、サポートはプロジェクトで行います。経営戦略、マーケティング、地域連携、HRMにおいての専門スタッフたちが集まり、1つのチームとしてクリニックをバックアップするので、知識や経験の偏り・不足がありません。プロジェクトマネジャーは定期的に院長へのレポーティングも行います。

外部の人間が入り込むことにより、既存のスタッフとの関係性を心配する方もいらっしゃいますが、業務の円滑化に不可欠とも言える、スタッフとのコミュニケーションは重要視しています。人間関係を構築し、医療経営に対する課題解決ができるのは、元MRとしての経験やスキルが活かされる場面であり、マネジメントスタッフの特徴でもあります。

8ヶ月でレセプト枚数が184%に伸長

多くの医師はインターナル(人事など)に課題を抱えています。しかし、そこだけに焦点を当てていると、根本的解決はできません。クリニックの目指す状況を描いた上で人事について考える必要があるのです。スタッフの状況と、クリニックのあるべき姿を、中間の立ち位置で確認し、院長のビジョンを踏まえた上で、課題と解決策を提示し、実行します。必要があれば、採用、適正配置、人事評価、人材育成などもお手伝いし院内の組織体制を整えます。

また、開業から3年〜5年ほど経つと、事業計画とのギャップが生まれ始めます。その際には、外部環境と内部環境分析を行い、リプランをしてマーケティングや地域連携の強化や在宅医療の開始や拡大なども支援します。サービスを利用された理事長や院長から非常に高く評価をいただいており、良質な医療提供体制を整えたことで8ヶ月でレセプト枚数が184%に伸長したクリニックもあります。

医療を提供する体制の不平等をなくしたい

地方は人口減により、都市部は少子高齢化の加速により、医療提供体制にも変革が求められています。地方と都市部では、課題は違いますが、いずれも地域の実情に合わせて変える必要があります。地域包括ケアが推進されていく中で、こうした医療提供体制は加速度的に変化すると考えています。

一医療機関で完結させる形から、他の医療機関と連携したチーム医療や、地域の団体、行政や介護職と連携した多職種連携を実現することで、地域の患者に適正な医療を提供することが求められています。私たちがその変化を推進し、橋渡しの役割を担えるよう、現在地域連携の仕組みづくりをすすめています。

また、2016年から2017年にかけて、私たちは約5000例の在宅患者に対して、重症化予防のための早期発見・早期治療に向けた積極的介入の必要性を検証しましたが、そこでは患者の治療意向と適正な受療の状況にギャップがあることがわかりました。医療機関同士の連携と、地域の多職種との連携が行われていれば、重症化する前に適正医療を提供することができる可能性が高まります。つまり、地域医療と地域多職種の効率化が、医療提供体制を変えることにつながります。

テクノロジーの進展によって、人が行ってきた業務を機械が高い効率性をもって代替しつつある今、”人”は何をすべきかが問われています。機械では実現しない人は“人ならではの社会に対する価値”の提供が求められますが、それは医療機関においても例外でなく、この流れから医療機関に従事する皆さんの働き方そのものが変わっていくかもしれません。私たちは、医療機関の皆さんと同じ視点をもって、これに伴い生じるであろう様々な課題を解決していきます。

私たちはこれによって医療を提供する体制の地域や規模などによって生じる不平等な状況や環境の格差を減らすことを目指しており、ひいては地域医療への貢献、そして持続的な医療の発展へと繋げていくことができると考えています。

IQVIAジャパングループ

(本サービスのご提供:IQVIAサービシーズ ジャパン株式会社 IES事業本部)

医薬品の市場情報やリアルワールドデータなど各種医療関連データや分析・コンサルティング、及び医薬品医療機器の臨床開発から製販後支援までを一貫して提供する世界的リーディング企業。 日本のライフサイエンス業界で永年培った専門性と実行力をもって、医療機関や調剤薬局経営のコンサルティングサービスも行っている。
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