
患者と向き合う診療の実現に寄与
2025年7月16日、合同会社MJSカンパニー(本社:群馬県前橋市)は、医師のカルテ業務を最大80%削減する医療支援AIシュライバー「カルステップ(KaruStep)」の正式販売を開始した。最大の特徴は、医師が診察中に足元のフットスイッチを操作することで、音声の録音・AI要約・カルテ転記がハンズフリーで完結する点にある。
電子カルテが普及する一方、医師が診療中にキーボード入力に時間を取られ、患者との対話が減少しているという課題は根深い。「カルステップ」はこうした問題に対し、医師が記録作業に煩わされず、患者とのコミュニケーションに集中できる環境を提供する。

「踏むだけ」で録音・要約・共有まで完結
「カルステップ」は、以下の3点で診療現場の効率化を支援する。
- フットスイッチによる直感的な操作:足元のスイッチを踏むだけで診察内容の録音が開始される。手を使う必要がなく、診療の流れを妨げない。
- AIによる高精度要約:録音内容は、医療用語に対応したAIによってSOAP形式などのカルテ形式に自動で要約。診療情報提供書の作成にも対応している。
- 院内でのリアルタイム共有:要約されたテキストはGoogleスプレッドシートに即時反映され、医療クラークやスタッフが他室で同時に情報を確認・処理可能。チーム医療全体の効率を高める。


※画像出典:プレスリリース
コストと導入面のハードルを抑えた設計
製品価格は買い切り制で、通常価格55,000円のところをリリース記念価格として33,000円で提供中。
ランニングコストは音声処理にかかるクラウド利用料として、1分あたり約1円に設定されている。Microsoft Azureとの直接契約が必要となるが、契約・導入サポートは無償で行われる。
導入後の広がりと今後の展望
現在はクラウド型および一部オンプレミス型電子カルテに対応しており、今後は全てのオンプレミス型環境への対応やMac版開発も計画中。医療現場での活用にとどまらず、「専門性の高い対話をAIで支援する」技術を他分野へも展開していく方針が示されている。
同社CEOの丸山潤氏は、カルステップ開発の動機として「医師がキーボードに縛られ、患者と向き合えない現状」を挙げており、「カルステップがその”枷”を外す一助となることを願っている」とコメントしている。
導入検討にあたって
現在、「カルステップ」は1週間の無料トライアルも提供されており、導入前の実環境での検証が可能となっている。医師一人ひとりの診療スタイルに合わせたAIカスタマイズも可能なため、特定の診療科や運用形態に応じた柔軟な活用が期待される。

【企業情報】
- 会社名:合同会社MJSカンパニー
- 代表取締役:丸山詩歩、丸山潤
- 所在地:群馬県前橋市富士見町原之郷1074-5
- 設立:2022年12月22日
- 事業内容(概要):医療分野におけるDX支援、ソフトウェア開発、医療記事執筆・監修
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DOCWEB編集部(一般社団法人 DOC TOKYO)
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