
2025年9月25日、株式会社ユニリタは、個人情報や機密情報を扱う医療現場において、安全に生成AIを活用できるクラウドサービス「SecuAiGent(セキュアイジェント)」の提供を開始した。生成AIの導入に慎重にならざるを得ない医療機関にとって、情報漏えいリスクを抑えつつ、業務効率を向上させるための一手となる可能性がある。
医療現場で生成AIが進まない理由とは?
医療機関では、電子カルテや看護記録など機密性の高い情報を日常的に取り扱っている。こうした情報を外部の生成AIに扱わせることには、情報漏えいや不正アクセスへの不安がつきまとう。また、生成AIを業務に取り入れるためには専門知識や操作スキルの習得が求められるが、多忙な現場ではそのための時間を確保するのが難しいという現実もある。
SecuAiGentの特長は、安全・簡単・効果的
「SecuAiGent」は、こうした課題に対して以下のような特徴を持つ。
1. 機密情報を守るセキュリティ設計
ユニリタが取得した特許技術(特許番号:第7662875号)を活用し、生成AIに与えるデータややり取りの内容がAI本体に学習されない仕組みを採用。これにより、生成AIを使用しても情報漏えいのリスクを極小化できる。
さらに、AIの「回答」と「根拠」をユーザーに明示する機能を備えており、誤回答の抑制にもつながる。
2. 専門知識不要、すぐ使える操作性
追加学習を行う際も、データの加工や複雑な設定は不要。生成AIに詳しくない医療従事者でも、直感的に操作できるユーザーインターフェースが用意されている。業務の合間に導入・活用が可能であり、現場の負担を増やさない点も評価できる。
3. 実証済みの効果──長野市民病院との共同実験
長野市民病院との共同実証実験では、以下の業務で年間2,700時間以上の省力化を実現した。
- 退院サマリーの作成
- 看護記録の読み取り
- 院内マニュアルの検索
このように、AI導入に慎重だった医療機関でも、現実的な成果が得られることが示されている。
医療機関がDXを進める上での選択肢に
ユニリタは今後も、「SecuAiGent」の機能強化や新機能の追加を通じて、生成AIの利便性と安全性の両立を図る方針だ。医療現場では、業務効率化と同時に患者との向き合い方が問われる中、こうしたツールは限られた時間を「人に寄り添う時間」へと転換する手助けとなるだろう。


【企業情報】
会社名:株式会社ユニリタ
代表取締役 社長執行役員:北野 裕行
所在地:東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟
設立:1982年(2015年に現社名「株式会社ユニリタ」へ変更)
事業内容(概要):データマネジメント、サービスマネジメントを中心としたITソリューションの開発・提供。企業や自治体のDX支援を行う。

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