開業医のためのオンライン診療-新たな医療サービスの提供と可能性- 2023/07/14

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講演者:黒木 春郎 氏
所属先:医療法人社団嗣業の会 こどもとおとなのクリニック パウルーム 院長

動画詳細

日本遠隔医療学会の理事である黒木氏。本講演では、海外の事例を交えながらオンライン診療の概要とコロナ禍での経験を紹介しています。

オンライン診療は、対面診療とは異なる独自性があり、患者は自宅から医療にアクセスできるほか、他の職種との連携も容易になります。

オンライン診療は地域の住民や医師に広がりつつあるものの、まだ定着していない状況です。日本の医学会は抑制的であり、オンライン診療の効果や安全性についての議論があります。全てのクリニックにオンライン診療の導入を勧め、かかりつけ医機能の強化や患者の利便性向上を提案しています。

講演者プロフィール

医療法人社団嗣業の会 こどもとおとなのクリニック パウルーム 院長
黒木 春郎 氏

昭和59年に千葉大学医学部を卒業後、小児科医になりました。
現在は小児科学会専門医の傍ら、公認心理師、臨床発達心理士の資格を取得し、千葉大医学部の臨床教授を兼務しています。

大学の教官だった頃、大学病院に入院してる患者さんの経緯に関心があり、初期段階で良い対応をすれば重症化が防げるのではと考えました。
医学は、診療の細分化が進んでますが、臓器や疾患といった分類ではなく、子どもやその家族全体を診ることを希望しました。
地域で自分の想いを実現するために、地域のモデルになるような小児医療に取り組もうと考え、2005年に千葉県いすみ市にクリニックを開業しました。

国内でも小児医療の支援が進んでいる地域ですが、小児科医が少なく、医学的な対応だけではなく地域医療の体制を考えるきっかけになりました。
2016年にオンライン診療が可能になってからすぐに自施設で導入しました。当時は、オンライン診療を行っている医師の集まりがなかったので、自院を事務局に「日本オンライン診療研究会」を立ち上げました。
研究会が全国規模になり、日本医師会や厚労省の方々にも来ていただけるようになり、私自身も遠隔診療の委員会に召致されるに至っています。