生成AI活用で、文書作成時間を大幅削減へ―ユビー

「ユビー メディカルナビ 生成AI(β版)」は、複数の生成AIを活用し、病院内の様々な業務効率化を支援する新サービスです。

 2018年より医療機関の業務効率化のための問診サービス「ユビーメディカルナビ」を提供するユビーは、5月2日、生成AIで生産性向上を図る新サービス「ユビーメディカルナビ 生成AI(β版)」の提供を開始することを発表した。

文章に加え、音声、画像などの複数の生成AIモデルを安全な環境で提供することにより、病院内の様々なユースケースに応じた業務効率化を支援するという。

2023年12月に実施した恵寿総合病院との生成AI活用に関する実証実験をはじめ、複数の協力医療機関との実証実験の結果を踏まえ提供開始すること決めた。恵寿総合病院との実証実験では書類作成業務の時間が最大1/3まで軽減できるなど、生成AIの活用が院内全体の業務効率化に寄与する可能性があると報告している。

活用イメージ

・文章生成・要約

医師による退院時サマリー作成業務、看護師による退院時看護要約作成業務、医療事務スタッフによる退院サマリー・主治医意見書・診療情報提供書作成補助業務などの事務的な業務において、あらかじめプロンプト(生成AIへの指示)を設定し、必要な情報を読み込ませ要約させることで、生成AIが指示に沿った形式でサマリー案を作成します。(電子カルテの仕様に応じ、最適な活用方法を提案します)

・音声認識

音声を録音、もしくはデータアップロードすることで、書き起こしや議事録の作成、電子カルテの記載文を生成します。ユースケースに応じたプロンプトを設定することで、見出し付き箇条書き要約、SOAP形式など指定のフォーマットへの変換も可能です。

・画像認識

紹介状やお薬手帳、その他の書類の画像データから文字を読み取り、プロンプトを適用することで、そのまま電子カルテに記載できる形式に編集することが可能です。

・検索拡張生成(RAG)

投入した文章を生成AIを用いて加工する際に、医学用語や院内用語などを反映した文章生成・要約が可能です。

実証実験での成果

恵寿総合病院との生成AI活用に関する実証実験をはじめ、複数の協力医療機関との実証実験の結果を踏まえ提供開始することを決定したものです。恵寿総合病院との実証実験では書類作成業務の時間が最大1/3まで軽減できるなど、生成AIの活用が院内全体の業務効率化に寄与する可能性が示されました

ユビーメディカルナビ 生成AI(β版)とは

「ユビー メディカルナビ 生成AI(β版)」は、複数の生成AIを活用し、病院内の様々な業務効率化を支援する新サービス。

1:多彩な機能

文章生成・要約の他、音声認識、画像認識、検索拡張生成(RAG)などの利用が可能。生成AIはChat GPTをはじめとして、弊社が精度検証などを行った複数のモデルを組合せ、ユースケースに応じ適宜最適なモデルを適用していく予定。

2:個別環境下で安全に利用可能

個別環境を準備し、生成AIでのデータ学習機能をオフにした状態でサービスを提供。院内データが病院個別環境外で処理されたり、AIの学習で活用されたりすることなく安全に利用できる。よりクローズドで安全なネットワーク環境(閉域網)のサービスも合わせて提供可能。

3:コンサルタントによる導入〜活用支援

複数病院での実証実験・業務実装で蓄積した、プロンプトエンジニアリングや業務にあわせたAIモデルの選定、オペレーション構築、院内データの安全な取り扱いなど多岐にわたるノウハウをもとに、コンサルタントが導入検討から医療現場での活用や業務実装に至るまで一気通貫で支援。

4:ユビーメディカルナビをご利用ではない病院でも利用可能

「ユビーメディカルナビ 生成AI(β版)」は、当社が提供する医療機関向けサービスパッケージ「ユビーメディカルナビ」を未導入の病院でもご利用いただくことが可能。(詳細はメーカーへお問合せください)