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DOCWEB『院長が悩んだら聴くラジオ』この番組は開業医の皆さんが毎日機嫌よく過ごすための秘訣を語っていく番組です。 通勤時間や昼休みにゆるっとお聞きいただけると嬉しいです。
(高山)おはようございます。パーソナリティのDOC WEB編集長、高山豊明です。
(大西)おはようございます。パーソナリティのMICTコンサルティング、大西大輔です。
(高山) 院長が悩んだら聞くラジオ第57回始まりました。大西さんよろしくお願いします。
(大西)よろしくお願いします。今日のテーマは何でしょうか?
リスナーリクエスト:モンスターペイシェントへの対応方法-後半-
(高山)今日のテーマは、前回に引き続き「モンスターペイシェントへの対応方法」です。後半戦、いきましょう。よろしくお願いします。
(大西)よろしくお願いします。
クレームを減らすには?
(高山)前回は、患者さんが減る要因としてGoogleなどへの口コミ、特に悪評価が挙げられること、そしてクレームを減らしたいよね、という話をしました。
クレームの要因についても話しましたが、今回はクレームを減らす方法、そしてモンスターペイシェントが現れた時の対処方法について話していきたいと思います。
まずは、どうやってクレームを減らすのでしょうか?
(大西)口コミは消せるらしいんですが。
(高山)口コミを書かれてしまった場合の話ですね。
(大西)消すことが目的ではなく、なぜ書かれたのか、その対応方法を考えないと、また書かれてしまいます。
(高山)そうですね。またクレームが発生してしまいます。
(大西)クレームの元を絶つ、ということですね。
クレームになりうる元を絶つ、ですね。
(高山)前回、クレームの要因として、スタッフの対応、待ち時間の長さ、院内の清潔感などが挙げられるという話をしました。
より本質的には人が関わっている話なので、クレーム発生の根本原因はどこにあるのでしょうか?
(大西)大きく分けて、「人にまつわる問題」と「組織にまつわる問題」の2つがあります。
人にまつわる問題は、特定のスタッフがクレームを集中して受けてしまう、という問題です。
例えば、受付がAさん、Bさん、Cさんの3人体制なのに、Aさんばかりクレームを受けてしまう、などです。どうしたらいいと思いますか?
(高山)受付のスタッフが複数いるのに、特定の人に攻撃が集中してしまう、ということですね。
(大西)その特定の人が口コミに書かれたり、モンスターペイシェントと戦っている、という状況です。
(高山)なるほど。ということは、その人に要因がある、ということでしょうか?
(大西)そう思います。「モンスターペイシェントを減らしたい」と言われると、少し違和感があります。
モンスターペイシェントを起こしている側に問題があるのに、モンスターペイシェントが悪い、と言われるのは少し違う気がします。
その人の患者を退院させればいいのか、スタッフを解雇すればいいのか、という極端な話になってしまいます。
(高山)確かに極端な話ですね。究極的にはそういうことになるのでしょうか?
(大西)精神科などでは、一度暴れた患者さんを出入り禁止にさせる、というケースもあります。
そういう分かりやすい事象があれば、出入り禁止にの理由もはっきりします。
他には、キャンセルを繰り返す患者さんを退院にすることもあります。歯医者さんでは、3回連続でキャンセルすると予約が取れなくなる、というところもあるようです。
最終手段としての指名外し
(高山)それは本当に最終手段ですね。
(大西)最終手段としては、モンスターペイシェントを指名外しすることです。
あるいは、モンスターペイシェントを起こさせているスタッフを指名外しすることもあります。
普通の企業では当たり前のことですが、医療機関は応召義務があるため、患者さんが来たら対応しなければならない、という決まりがあります。
(高山)相当な理由がない限り、モンスターペイシェントを指名外しすることはできません。
では、その「相当な理由」をどのように特定するのでしょうか?
(大西)実は、受付リストに隠語で書いてあるんです。「LLL」など。
(高山)LLLとは?
(大西)ロング、ロング、ロング。話が長い患者さんのことです。話が長いと、他の患者さんの待ち時間が伸び、クレームに繋がる可能性があります。
(高山)なるほど。そういう方が来たらどうするのですか?
(大西)先生に「話が長いので短くしてください」と伝えます。
クレームの原因は、その前にある可能性もあります。
患者さんも好きでクレームを言っているわけではありません。診療の進行が遅れる、などの理由があるかもしれません。
話が長い患者さんの予約を入れている時は、次の予約をずらしたり、取らないこともあります。
モンスターペイシェント発生時の対処法
(高山)断ることもあるんですね。次の枠を空けておく、ということですね。大変ですね。
(大西)大変ですが、大事な患者さんなので、できるだけ対応したいと思っています。
話が長い患者さんの場合は、バッファを取っておくようにしています。帰り際に「この時間帯は空いていますよ」と伝えることもあります。
(高山)モンスターペイシェントへの対応方法の出口は分かったと思いますが、実際にこの場面に遭遇した場合、一番大事なことって何でしょうか?
(大西)冷静さを保つことです。
私がモンスターペイシェントに対応する時は、まず別室に移動してもらいます。
座ってもらい、お水も出します。いつ何が起こるか分からないので、少し離れた席に座ります。
そして、話を聞きます。そうすると、だいたい落ち着いてきます。
(高山)話を聞く環境を作る、ということですね。
(大西)受付で騒いでいる場合は、受付で対応するのではなく、場所を変えて対応する、ということですね。
(大西)他の患者さんもいますからね。場所を変える、離れる、座らせる、水を与える、という感じです。
(高山)対応するのは誰でしょうか?
(大西)事務長がいれば事務長がいいですね。
(高山)いなければ?
(大西)院長でしょうか。院長でも話が止められない場合は、受付のトップが対応します。
(高山)事務長がいない場合は、受付にリーダーを置いておく必要があるということですね。
(大西)そうですね。受付のスタッフに序列を作っておくといいでしょう。
3人いる場合は、クレームが発生したら院長に報告し、院長の指示のもと、一番落ち着いているスタッフが対応する、という流れです。
私は色々なクリニックを訪問しているので、私がいる場合はすぐに呼ばれて対応します。
クレーム対応者を決め、フォローすることも重要
(高山)そうでしょうね。やってほしいですからね。クレーム対応は誰もしたくないですから、対応するスタッフを決めておくことも重要ですね。
(大西)対応したスタッフは辛い思いをするので、院長がフォローすることも大切です。そうしないと、辞めてしまうかもしれません。院内で、あらかじめ対応方法を決めておく必要がありますね。
(高山)そうですね。クリニックの場合は、看護師さんが対応するのがいいでしょう。
(高山)看護師さんのほうが対応が上手ですよね。
(大西)上手いですね。クレーム対応が上手いです。経験値が違います。ベテランの看護師さんは本当に上手いです。
(高山)そうですね、経験値が違いますね。
(大西)モンスターペイシェントを黙らせるには、暖かい愛情で包み込むことが大切です。
場所を変え、席に座らせ、落ち着かせ、看護師さんが登場し、「何かございましたか?」と優しく声をかけます。
受付で立ったまま、対応するのは良くありません。
患者さんの前でそういう姿を見せるべきではありません。
(高山)なるほど。まず落ち着かせ、愛で包み込む、ということですね。
(大西)女性ならではの優しさ、ですね。
(高山)モンスターペイシェントが来たらどうしよう、と不安に思っている院長先生は、ぜひこのようなシミュレーションをしてみてください。
(大西)そうですね。最後に、こういうタイプの看護師さんを採用しておくと安心ですね。
(高山)頼りになる人が欲しいですね。
(大西)肝っ玉のある人、ですね。
(高山)人間的に深みがあり、優しく、強い人ですかね。
(大西)そういう人が採用できたら幸せですね。今日はこのあたりで終わりにしましょう。
エンディング
(高山)今回のお話の内容が、質問を投稿してくださった先生にきちんと答えられているか、少し不安です。
もし聞いてくださっていたら、「もう少しこういうことを聞きたい」など、コメントをいただけると嬉しいです。
追加で回答いたしますので、よろしくお願いします。続きは次回にしたいと思います。
大西さん、今回もありがとうございました。
(大西)ありがとうございました。
(高山)院長が悩んだら聞くラジオ 今回もお聞きいただきましてありがとうございました。
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この番組は毎週月曜日の朝5時に配信予定です。それではまたポッドキャストでお会いしましょう。さよなら。
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DOCWEB編集部(一般社団法人 DOC TOKYO)
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