【電子カルテの音声入力】AI入力補助ツール10選|SOAPなど文書の自動作成・料金・連携を整理

【電子カルテの音声入力】AI入力補助ツール8選|SOAPなど文書の自動作成・料金・連携を整理

この記事はこんな方におすすめ

  • クラークやシュライバーを配置したいが、人手が足りず記録業務を院長が担っている
  • 診療後のカルテ入力が残り、残業や持ち帰り業務が発生している
  • 診察中のタイピングが多く、患者対応に集中しにくいと感じている

開業医の残業や持ち帰り業務の多くは、診療後に残るカルテ入力と言われています。
「丁寧に記録したい」と「患者の顔をみて診察したい」を両立するうえで、音声録音を活用した電子カルテのAI入力補助ツールは一つの選択肢になります。
音声入力やAI要約、SOAP生成によって記録作成を自動作成・効率化し、診療中の意識配分や診療後の業務に影響します。
本記事では、各サービスの特徴、料金、電子カルテ連携、利用フローを整理し、導入判断に必要なポイントをまとめます。

電子カルテAI入力補助ツール(音声入力)10選 詳細情報

特徴

クラウド診療支援システム「CLINICS」のAIアシスト機能です。
カルテも含む一体型のシステムなので、AIが生成した内容はそのままワンクリックでカルテに反映できます。

出力方法・精度診察中の会話をAIが自動で要約し、カルテに必要な情報を整理
SOAP形式の他、患者情報・検査結果・過去カルテなどをAIが参照し、必要な医療文書の下書きを自動生成
電カル連携ワンクリックでカルテに反映
費用(初期/月額)
セキュリティISMSクラウドセキュリティ認証を取得
サポート専任のインストラクターチームによる伴走支援
チャットサポート サポートデスク

出典:株式会社メドレー https://clinics-cloud.com/ai/

特徴

手厚い伴走サポートが特徴の「MEDISMA」シリーズのAIクラークです。スマホやタブレット端末でも利用が可能で、幅広い診療シーンで活用が可能です。
診療中の音声からカルテ要約を生成し、入力時間削減や業務の効率化に貢献します。

出力方法・精度・録音(ボタン)→SOAP形式で下書き出力
・医療用語に自動変換
・方言は語尾やイントネーションの変化に対応
電カル連携コピペ・QRコード連携でオンプレ・クラウドどちらのカルテにも対応
費用(初期/月額)月額30,000円〜使い放題、端末制限なし
(メディスマシリーズ同時利用で割引特典あり)
セキュリティ3省2ガイドラインに遵守
電子証明書をインストールした特定の端末からのみ利用できる仕組みに加え、
多要素でのアクセス制御や通信の暗号化で安全性を確保
サポート運用が定着するまで伴走で伴走・オンラインサポート
要約されやすい録音方法など適宜アドバイス

出典:株式会社HERO innovation https://medisma.jp/ai-clerk/

特徴

患者との会話からAIでカルテ(SOAP等)作成を支援します。
全国900件以上の医療機関に導入実績があり、要約形式のカスタマイズや紹介状作成対応にも対応します。

出力方法・精度・WEBアプリでスマホ・PC利用可能
・SOAP形式の要約が出力
・医療用語対応の高精度な音声認識
電カル連携すべての電子カルテと連携可能
費用(初期/月額)初期費用0円
月額19,800円~
セキュリティ国際規格「ISO/IEC 27001 」認証を取得
サポート

出典:株式会社medimo https://medimo.ai/

特徴

iPhoneのアプリを活用した電子カルテのAI入力補助サービスです。
診察後10秒でSOAPカルテ自動作成。定額で使い放題で費用体系が分かりやすい点も特徴です。

出力方法・精度iPhoneで録音→生成→電子カルテPCへ同期→コピー&ペースト運用
紹介状・申し送り・IC等も対応
電カル連携出力情報リアルタイムにSwift SOAPのWeb画面に連携。
ブラウザから確認しコピー&ペーストでカルテに転記
オフラインではアプリからカルテPCへ直接データを転送
費用(初期/月額)初期費用0円
月額16,500円(税込、1医師あたり)
セキュリティ3省2ガイドライン遵守、ISO27001のもと提供
サポート

出典:株式会社パルシベイト https://www.swiftme.jp/

特徴

特許取得の音声認識AI技術で、録音ボタンを押すだけでリアルタイムでテキストに変換します。
多言語にも対応し、一時停止機能を活用して3人までの患者さんの診察を同時進行で管理することができます。

出力方法・精度録音(ボタン)→SOAP形式で出力
自動変換で電子カルテへの入力が不要
電カル連携あり
費用(初期/月額)初期費用は5万円、
月額10,000円~従量課金制。使った分だけ支払う料金体系
(最低月額料金では50回分の音声書き起こし。50回を超えると、1回あたり100円の利用料金が発生)
セキュリティMicrosoft Azure の日本リージョン上で安全に管理。
ユーザーのログインおよび認証には、世界的に信頼されているAuth0を採用
サポート

出典:株式会社pipon https://voice-chart.pipon.net/

特徴

リアルタイム処理で診察終了とともに記録が完成します。
公式HPの事例紹介では、「専門用語もほぼ正確に認識してくれるので、後から修正する手間がほとんどありません」と医療用語への変換の制度について評価されています。

出力方法・精度録音(ボタン)→SOAP記録生成→必要に応じて編集→ワンクリックで保存
電カル連携
費用(初期/月額)
セキュリティエンドツーエンド暗号化と厳格なアクセス制御で患者情報を保護
サポート

出典:株式会社coekar https://info.coekar.com/

特徴

SOAP形式での出力はもちろん、ドクター向け・ナース向けなどユースケースに合わせて最適化が可能です。
病院での導入実績が豊富で、カンファレンスや回診などにも利用できます。

出力方法・精度診察時の会話をAIが要約し、SOAP形式で電子カルテ下書きを作成
電カル連携コピペ転記
費用(初期/月額)
セキュリティ都立病院にも導入済みのセキュリティ体制(国内データ保存、2要素認証対応、暗号化)
サポート利用開始前に現場で使い方を説明。現場での運用開始後も不明点はいつでも相談可能

出典:株式会社AIBORN https://service.katanashi.jp/

特徴

音声認識・AIともに自社開発したエンジンを採用した「声をカルテ化するAIツール」で、500以上の医療機関で導入実績があります。

出力方法・精度kanataが独自に開発した医療コミュニケーション特化の自然言語処理エンジンに依拠
SOAPや他の形式にも対応
方言は一部辞書登録で対応可能
電カル連携
費用(初期/月額)初期設定費 50,000円
kanaVo:年額480,000円 or 月額48,000円
kanaVo Light:年額120,000円 or 月額12,000円(超過 5円/分)
音声ファイル保存期間:プランにより「5年」「1ヶ月」等
セキュリティ3省2ガイドラインに準拠したAWS、ISMS(ISO27001)の認証を取得
サポートサポートチームのメンバーの一人が担当になり、要約のカスタマイズや機能改修の要望等に対応。

出典:kanata株式会社 https://www.kanatato.co.jp/

特徴

音声認識による入力に加え、豊富な入力支援機能で記録業務を支援するサービスです。
写真・動画・転送、テンプレート、applewatchによる操作に対応します。

出力方法・精度医療用語に対応した音声認識
閲覧や音声入力での投稿・スタンプ送信などがApple Watchで対応可能
電カル連携
費用(初期/月額)初期設定費 50,000円
kanaVo:年額480,000円 or 月額48,000円
kanaVo Light:年額120,000円 or 月額12,000円(超過 5円/分)
音声ファイル保存期間:プランにより「5年」「1ヶ月」等
セキュリティ
サポート

出典:株式会社アドバンスト・メディア https://medical.amivoice.com/inote/

特徴

フットスイッチ操作+AI要約+スプレッドシート自動出力を特徴とするAI入力補助サービスです。
ハンズフリー操作で、患者さんに向き合ったまま一連の操作を完了できるのが強みです。

出力方法・精度録音開始・終了・天気が全てフットスイッチで操作可能。
医療用語に最適化されたAIで高精度で要約。方言や診療科には別途プロンプトカスタマイズが可能
電カル連携電カルへのコピー&ペースト
費用(初期/月額)初期費用77,000円(税込)買い切り(同梱物:USBフットスイッチ、集音マイク)
月額固定費:5,000円
ランニング費用:1分約1円~5000円
セキュリティ3省二¥2ガイドライン遵守
Azure・Google社のみに音声文字起こし・要約時のみ暗号化して送信
サポートサポートとして「チャット・Web面談対応」の記載

出典:合同会社MJSカンパニー https://mjs.main.jp/karustep-LP/

電子カルテのAI入力補助ツール(音声入力)とは

電子カルテのAI入力補助ツールは、診療中の会話を録音あるいは文字起こしし、要約することで診察中や診療後の記録作成負担を下げるための支援ツールです。

電子カルテそのものが診療記録を保存・管理する基盤だとすれば、AI入力補助ツールは、その前段にある「入力の手間」を減らすための役割を担います。

音声録音を活用した電子カルテのAI入力補助ツールで支援されるのは、次のような領域です。

  • 診察中の音声入力
  • 会話内容の文字起こし
  • 診療内容の要約
  • SOAP形式の記録自動作成
  • 記録文のたたき台自動作成

電子カルテのAI入力補助ツールは、単に入力時間を短縮する役割にとどまりません。
院長が診療、説明、記録、スタッフ対応を並行して行う状況では、カルテ入力の負担が診療の質や患者対応、診療後の残業時間に直接影響します。

クリニック開業時に検討される理由

開業前は、電子カルテ、予約、問診、会計などのシステム選定が優先されがちですが、実際の運用では「記録をどう残すか」が毎日の院長の負担に直結していきます。
特に開業直後は、院長が現場の中心になるため、診察が終わってからカルテ入力が残る構造になりやすく、想定以上に負荷が積み上がります。

電子カルテのAI入力補助ツールが検討されやすい背景としては、次のようなものがあります。

  • 診察中と同時並行のカルテ入力で患者さんの顔を見る時間が少ない
  • 診察後にカルテ記載が残りやすい
  • スタッフが少なく、事務作業を院長が抱えやすい
  • 精神科・在宅医療や自由診療で説明・記録が長くなりやすい
  • 個別指導を見据え開業初期から記録品質と業務効率の両立を目指す

文字起こし・AI要約・SOAP生成の違い

同じAI入力補助ツールでも、何を自動化するかには差があり、概ね次のように整理できます。

  • 音声入力・録音
    医師の発話を文字として入力する機能です。記録の出発点を作る役割が中心で、文章構成そのものは医師側に残ることがあります。
  • AI要約
    診察中の会話や文字起こし結果をもとに、要点を短く整理する機能です。
    医療用語にも対応し、記録の下書きを短時間で作りたい場面に向いています。
  • SOAP生成
    会話内容や入力情報をもとに、主観・客観・評価・計画の形に整理する機能です。単なる要約よりも、診療記録として使いやすい形まで整えることが目的です。

開業前に確認したいのは、「文字入力を楽にしたいのか」「カルテ文のたたき台まで欲しいのか」という自院の目的です。
多くのサービスは、ベースとなるAIに出す指示(プロンプト)の微修正でSOAP形式や紹介状の下書きなど、利用に沿った形に調整してくれることが多いようです。

電子カルテのAI入力補助ツールを導入するメリット

AI入力補助ツールのメリットは、入力時間の短縮・自動化だけでなく、診療中の意識配分を変えやすいことです。

単純に「何分短くなるか」だけでなく、診察中に患者へ向けられる注意、診察後に残る事務負担、スタッフとの役割分担のしやすさまで影響する点が大きな意味を持ちます。

主なメリットは次のとおりです。

  • クラーク・シュライバーを置かなくても入力業務を軽減できる
  • 診察中の会話に集中しやすくなる
  • カルテ入力時間を短縮しやすい
  • 記録の抜け漏れを防ぎやすい
  • 紹介状や申し送りなど周辺文書にも活用できる場合がある
  • 録音を意識することで医師と患者双方に分かりやすい言葉で診療を共有できる

特に大きなメリットは、診療後に積み上がる「見えにくい残務」を減らせる可能性があることです。
診療時間中に入力を完結しきれなくても、音声や要約を起点に記録を整えやすくなれば、院長の残業や翌日持ち越しを減らしやすくなります。

一方で、メリットの出方は診療科や記録様式によって違います。
会話量が多い診療、説明が長い診療、記録の定型性が高い診療では効果を感じやすい一方、短時間で処置中心の診療では別の工夫のほうが合うこともあります。

電子カルテのAI入力補助ツールの注意点

AI入力補助ツールは便利ですが、完全に自動化は難しく、診察した医師の確認が必ず必要になります。
導入前に確認すべきなのは自動化の範囲や記録方式だけではなく、院内運用に無理がないかどうかです。

注意したいポイントは次のとおりです。

  • 電子カルテとの連携方法を確認する
    (コピペ・QRコード、利用デバイスなど)
  • 料金体系は月額だけでなく初期費用や従量課金も確認する
  • 診察録音の運用ルールと患者への周知方法
    (法的な患者への通知義務はないが、利用目的など共有することが望ましい)
  • 院内ネットワークの制限下で利用できるか確認する
  • PC・スマートフォン・マイクなど必要機器の準備
  • 生成AIの利用規約やセキュリティ・データの取り扱い方針を確認する
  • 録音そのものの法的整理だけでなく、患者への説明をどう行うか、院内Wi-Fiやセキュリティポリシーの範囲で利用できるかまで考慮する

生成AIを利用するサービスでは、保存の有無、学習利用の扱い、外部AI基盤との関係まで確認しておくと安心です。
また、周辺機器の準備が必要になるため、初期費用に含まれるか、既存の機器が利用できるかなども合わせてチェックしましょう。

電子カルテのAI入力補助ツールの比較ポイント

比較時に見るべきなのは、機能の多さよりも、自院の記録運用にどう乗るかです。

電子カルテのAI入力補助ツールは、カタログ上の機能数よりも、実際の診療の流れに沿って比較したほうが判断しやすくなります。
たとえば、電子カルテへの転記が手間になりすぎる、院内ネットワークでつまずく、録音運用の説明が曖昧なまま始まる、といった状態では定着しにくくなります。

比較時に確認したいポイントは次のとおりです。

  • 要約・生成機能(SOAP自動生成、紹介状・サマリ作成などどこまで対応するか)
  • 電子カルテへの反映方法はコピペか、QRか、その他か
  • クリニック規模に合う料金体系か
  • セキュリティとサポート体制
  • 患者への録音周知を前提にした運用がしやすいか
  • 院内ネットワークの制限下でも使えるか
  • PC・スマホ・ブラウザなど必要な利用環境を満たしやすいか
  • 生成AI利用時のデータ取り扱いが確認しやすいか

まとめ

電子カルテのAI入力補助ツールは、「丁寧に記録したい」と「患者の顔をみて診察したい」という院長の理念を叶える選択肢の一つです。
記録負担だけでなく診療の進め方にも影響するため、出力方式や連携方法、運用負荷が自院に合うかを基準に判断することが重要です。

電子カルテのAI入力補助ツールのよくある質問

AI入力補助ツールは、電子カルテに記録する前段の「入力作業」を支援するものです。

電子カルテは診療記録の保存・管理を担う基盤であり、AI入力補助ツールは、音声入力や要約、SOAP生成によって記録作成の手間を減らす役割を持ちます。

開業時には電子カルテ本体の比較が先行しやすいですが、実際の運用では「どう入力するか」も別軸で検討する価値があります。

すべてのクリニックで必須ではありませんが、記録負担が想定されるなら開業前から検討する価値があります。

特に、院長が診療と記録を同時に担う体制、説明が長い診療、在宅医療や自由診療などでは、記録負担が運営に影響しやすくなります。

開業後に困ってから追加検討するより、電子カルテや運用設計とあわせて見ておくほうが判断しやすいケースもあります。

コピー&ペースト前提なのか、QRコード経由なのか、別の転記手段があるのかによって、現場負担は大きく変わります。

機能説明だけでなく、診察から記録完了までの具体的な流れを確認することが重要です。

在宅医療で活用を推奨されるサービスも多くあります。

在宅では、診察中にその場で入力しきれないことも多く、音声入力や要約の価値が出やすい場面があります。

一方で、通信環境、端末利用、転記方法などは外来とは条件が違うため、院内だけでなく訪問先も含めた運用を想定して確認する必要があります。

確認すべきなのは、データの保存、送信、学習利用、外部AI基盤の扱いです。

診察音声や記録データがどこで処理され、どう保存され、学習に使われるのかを確認することが重要です。

加えて、院内ネットワークの制限や、必要に応じたホワイトリスト設定の要否なども見ておきたいポイントです。

現状では法的に説明する義務はありませんが、患者への分かりやすい周知を前提に考えるのが実務的です。

患者が不安を感じにくいよう、録音の目的や利用範囲をどう説明するかまで含めて院内ルールを整えておくことが重要です。

開業時は、掲示や口頭案内など、現場で運用しやすい方法まで検討しておくとスムーズです。

クラウド型サービスでは、院内ネットワークで必要な接続先が制限されていると、そのままでは利用できないことがあります。

企業独自で構築したAIを活用したサービスでは対応しやすいとの声があります。

また、スマートフォン経由の利用、QR転記、USBやBluetoothなど別の手段で運用できる場合もあるため、事前確認が重要です。

基本的にはPCやスマートフォン、タブレットが中心ですが、マイクやブラウザ環境も確認したい項目です。

サービスによってはブラウザで利用できるものもあれば、スマートフォン中心で使うものもあります。

また、音声認識精度を安定させるには、マイクや録音環境の影響も受けます。

開業時は、既存端末で足りるのか、追加機器が必要かを確認しておくと、導入後のズレを減らせます。

確認すべきなのは、利用規約に沿った処理だけでなく、保存や学習利用の方針です。

生成AIを使うサービスでは、どの外部AI基盤を使っているかよりも、入力データがどのように扱われるのかが重要です。

利用規約、保存の有無、学習利用の可否、院内データとしてどこまでコントロールできるかを個別に確認する必要があります。