診療業務改善アドバイザー 高山豊明:ライター
クロスログ代表の宮原さんにお聞きしました
クリニックが訪問診療をする上で、欠かせないのがスケジュール管理。訪問診療は患者様や関連サービスそれぞれの予定、最適なルートなど考慮することが多く、スケジュールやルートの管理に苦労している先生も多いかもしれません。
そこで、今回は、クロスログ代表の宮原智新(みやはら ともよし)さんに、訪問診療に特化したスケジュール管理ソフトに関するお話を伺いました。
※インタビュー当時に基づきます。
Q.クロスログの特長を教えて下さい
A.訪問診療の特化アプリで、スケジュール管理・ルート管理・情報共有をシステム化しました
サービス内容と特長を教えて下さい
訪問診療の特化アプリで、スケジュール・ルート・情報共有を自動化するサービスです
社名でもある「CrosssLog(クロスログ)」は、訪問診療専用のスケジュール管理ソフトです。クラウド型のソフトですので、インターネット環境があればいつでもどこでも利用が可能です。
現在、多くの医療現場では、スケジュールやルートをエクセルや一般的なカレンダーアプリで管理していたり、アナログなクリニックだとホワイトボードや紙で管理したりしています。訪問診療のスケジュール管理をシステム化することで、先生やスタッフの皆さんが事務業務ではなくて、本来の医療に時間をかけていただければと思っています。
クロスログの大きな機能には、スケジュール管理・ルート管理・情報共有の3つがあります。スケジュール管理では、訪問回数や患者さんのNGスケジュール(訪問看護やデイサービスの予約があり、訪問診療ができない日・時間)が分かるようになっています。ルート機能はGoogleマップと連携しているので、画面上でのルートの確認や、最適なルートの提案機能もあるので、新規の患者さんを訪問される際もスムーズな管理ができます。最適なルートに関しては、作成後に修正することもできます。
また、情報共有では、登録内容を多職種のスタッフと共有したり、各種システムと連携したりできます。直近ではチャットツールも連携できるようになったので、多職種とのコミュニケーション活性化を図るのにも適しています。
先生方のお話を聞くと、訪問診療対応のクリニックでは、約半数が電話でコミュニケ―ションされている印象です。クロスログは電話機能もあるので、幅広いクリニック様のニーズに対応できると考えています。
ワンタップで電話をかけることが出来るのはもちろんのこと、電話の発信元を確認することができる機能もあります。
Q.プロダクト誕生のストーリーを教えて下さい
A.訪問診療の現場のアナログな問題を解決するために開発
プロダクト誕生のストーリーを教えて下さい
訪問診療の現場のアナログな問題を解決するために誕生しました
もともと、私はシステム受託会社でエンジニアをしており、介護記録や調剤薬局のシステムに関する業務に携わっていました。その中で、訪問診療はFAXなど紙のやり取りが多く、非常にアナログな現場であることを体感しました。訪問診療のアナログ管理の煩雑さや不便さの解決を目指したのが本格的な開発のきっかけになりました。
訪問診療では、特に、日程やルート、患者さんのご要望など様々な要素を組み合わせながら、スケジュールを立てる必要があります。このスケジュール管理により1日あたりの訪問件数(=売り上げ)に直結するため、最優先で解決すべきポイントでした。
直近の改良点としては、電話コミュニケーションアプリの展開やチャットツールとの連携などが新しい機能です。
Q.どんな先生におすすめしたいですか
A.訪問診療のアナログ管理をシステム化したい先生に向いています
どんな先生におすすめしたいですか?
訪問診療のアナログ管理をシステム化したい先生に向いています
訪問診療をされていて、スケジュールやルート組みがアナログ管理になっていて困っている先生におすすめです。あとは、これから訪問診療に取り組もうとしている先生で、最初から診療業務管理をシステム化・IT化されたい先生ですね。
また、弊社では、毎月2回ほどサービスのアップデートをおこなっています。毎月先生からご要望いただいて、機能の追加や修正もしているので、「痒い所に手が届く」ようなソフトを求められる先生にも向いているかと思います。
毎月の訪問診療患者数が50名超えてくると、アナログでは業務管理が大変になるので、クロスログの導入の目安になると考えています。
Q.クリニックでの活用事例や先生の声を教えて下さい
A.シームレスなスケジュール管理で業務が効率化
クリニックでの具体的な活用事例や活用している先生の声を教えて下さい
シームレスなスケジュール管理で業務が効率化
実際にクロスログを使っていただくと、「スケジュール管理にかかる作業時間が大幅に減った」「移動時間が減った」と皆さん言われます。そのことで、「訪問件数を増やす余裕ができた」というお話もよくお聞きします。それから、チャットツールやカルテなどの連携に力を入れているので、コミュニケーションや業務フローがシームレスになり、「業務効率化に繋がった」という声も増えているのは、とても嬉しいことです。
例えば、クロスログは、患者情報からボタン1つで電子カルテが開いたり、チャットツールの患者さんのスレッドにダイレクトに入力できたりします。訪問診療の場面では、「患者さんフルネームは何だっけ?」と、色々なシステムを開いたり閉じたりすることも多いですが、クロスログならシームレスに行ったり来たりできます。毎日のことですので、これだけでもかなりストレスが軽減できますよね
Q.今後の展望について教えて下さい
A.製品の改良を続けながら領域を広げていきます
今後の展望について教えて下さい!
製品の改良を続けながら業務のカバー領域を広げていきます
現在、クロスログは200を超える全国のクリニックでご利用いただいております。今は訪問診療のスケジュール管理機能が中心になっていますが、将来的には、カルテ以外のバックオフィス業務全般のDX化(=デジタル化)を図って行ければと思います。
今後さらに、訪問診療をおこなうクリニックが増えていくでしょう。クリニックが生き残るには経営マネジメントの視点も必要ですので、自院の経営分析ができる機能を開発していきたいですね。また、患者さんとやり取りができる機能の追加も視野に入れています。クリニック内だけではなく、患者さんも活用できる機能など包括的に取り組んでいきたいです。
クロスログは、現場の先生やスタッフさんの声をきっかけにして誕生したサービスですので、これからも引き続き現場の声を聞きながら、全国に展開していくのが目標です。
ありがとうございました。
これからもアプリのチカラで訪問クリニックの業務効率化に貢献していかれる御社に期待しています!
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