富士、医療機関向けIoMT一元管理支援サービス提供開始

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:浜 直樹)は、医療機関向けIoMT(Internet of Medical Things:ネットワークに接続された医療機器)一元管理支援サービス「IT Expert Services IoMT(アイティー エキスパート サービシーズ アイオーエムティ)デバイスマネジメントサービス」の提供を開始した。本サービスは、医療機関向けのITサポートサービス「IT Expert Services」(※1)で、医療機関内のIoMTを含むIT機器の可視化とセキュリティーリスクの管理を一元的に行うもの。

同社は、「IT Expert Services IoMTデバイスマネジメントサービス」を通じて、医療機関のセキュリティー対策の強化に貢献していく。

背景

昨今、医療機関では、医療DXの実現に向けて医療機器のネットワーク化(IoMT化)が急速に進んでいる。このような中、セキュリティーホール(※2)を狙ったサイバー攻撃により、医療機関内の診療システムが停止し診療不能に陥るケースが増えている。その要因として、ネットワークにつながっているIoMTを含むIT機器の管理ができておらず、IT管理部門による十分なセキュリティー対策が行えていないケースや、多くの医療機関において「医療系ネットワークは、インターネットに接続されていないため、サイバー攻撃を受けることはない」などの実態とは異なった認識の浸透が挙げられる。

今回提供を開始する「IT Expert Services IoMTデバイスマネジメントサービス」は、医療機関向けのIoMTセキュリティープラットフォーム(※3)を使用し、ネットワーク通信を監視することで接続されたIoMTを含むIT機器を可視化する。また、通信データの継続的な監視と最新の脆弱性情報の照合により、セキュリティーリスクをモニタリングする。さらに、IoMTを含むIT機器の台数およびセキュリティーリスクの推移や、具体的なセキュリティー対策例などをまとめた定期的なレポートを作成し、役立つ情報を提供。医療機関は、「IT Expert Services IoMTデバイスマネジメントサービス」により、サイバー攻撃を未然に防ぐサイバーハイジーン(※4)を推進できる。

※1: 同社がすでに提供している、顧客のIT運用/管理業務を支援するITサポートサービス。IT資産の可視化や運用/管理から環境改善支援まで、顧客のニーズに合わせてワンストップで提供。

※2: コンピューターのOSやソフトウェアにおいて、プログラムの不具合や設計上のミスが原因となって発生した情報セキュリティー上の欠陥。

※3: 世界の2000以上の医療機関で導入実績を誇る米国Claroty Ltd.のサイバーセキュリティー・プラットフォーム。現時点で約200の通信プロトコルを独自に解析している。同社は、「IT Expert Services IoMTデバイスマネジメントサービス」の提供に合わせて、2023年9月11日Claroty Ltd.と直接再販業務契約およびMSSP(Managed Security Service Providerマネージドセキュリティサービスプロバイダー)契約を締結。

※4: 企業が社内のIT環境をセキュリティーの高い状態に維持し、サイバー攻撃を未然に防ぐ取り組み。