医療機関経営の見直しに注目されているCLINICSカルテの新機能「経営分析機能」

株式会社メドレーが提供するクラウド電子カルテ「CLINICSカルテ」。2021年3月に新機能である「経営分析機能」がリリースされました。コロナ禍の影響により、患者さん数減少に苦しむ医療機関から注目を集めているようです。
今回はその新機能により何が実現できるのか、また医療機関経営見直しにどう役立つのか、CLINICS藤野郁也氏にお話を伺いました。

患者さんが納得のいく診療を受けられる環境作りに日々邁進しています

-メドレーが直近で取り組んでいる課題や方向性について教えてください。

当社は、「医療ヘルスケアの未来をつくる」というミッションのもと、患者さんが納得のいく医療を選択できる環境作りに取り組んでいます。
そのために当社が解決するべきポイントだと考えているのは、医療に関する情報が患者さんにうまく届いておらず情報格差が起きてしまっている点と、医療機関や治療機会へのアクセシビリティがまだまだ十分ではなく通院や受診へのハードルが高いという点の二つです。

それぞれの具体的な課題解決策として、情報格差については、医師たちが作るオンライン医療辞典「MEDLEY」のコンテンツを随時積み上げていくことで、正しい情報が簡単に入手できるように努めています。
一方で、CLINICS事業部では医療機関がオンライン診療やWEB予約をスムーズに導入し、そのシステムをフル活用するための機能を拡充することで、必要なタイミングで適切に治療を受けられるような環境作りをサポートしています。

またCLINISC事業部では、国内最大のユーザー接点を持ち、多様なエンドユーザー向けサービスの運営力を持つ(株)NTTドコモ様と資本業務提携を行い、これからさらに大きなアクションが取れるような体制を整えている段階です。
患者さんが正しい情報にアクセスでき、適切な判断で診療を選択できるようこれからも注力していきます。

CRMツールの前段階として、「経営分析機能」を追加

-今回「CLINICSカルテ」に追加された経営分析機能はなぜリリースに至ったのでしょうか?

「患者さんが納得のいく診療を受ける環境を整える」という課題に対し、これからの医療機関は患者さんをきちんと管理し、それぞれの傷病に合わせて適切なタイミングで適切な接触を図るという、いわゆるCRMの考え方が非常に重要だと考えています。
例えば、通院間隔が空いている患者さんをシステムがピックアップし、通院を呼びかけたり、治療中断のリスクを改めて伝える、症状によってはオンライン診療を提案するということが達成できれば、よりスムーズな治療機会をつくることが可能です。

今回の経営分析機能にはそこまで明確なCRMツールとしての機能はまだありませんが、「どんな患者さんがどこから来ているのか」、「収益の構造はどうなっているのか」「現状のマーケティングは効果的か」という経営的な観点から患者さんを可視化し分析できます。
日々の臨床に忙しい先生方は、タイムリーに経営状態や患者傾向を把握する時間を作ることが難しいという実情があります。そんな皆様にこの経営分析機能を使っていただき、クリニックに来ている患者様や自分たちの診療体制簡単に把握していただきたいと考えて実装に至りました。
また、やはりコロナ禍の影響による受診控えが発生していることから、ほとんどの医療機関で来院する患者さんが減少傾向にありますよね。
そういった状況に漠然とした不安を感じながらも、どういったことから手を付けていいかイメージできないという先生のニーズにもマッチしているのかもしれません。

「患者さんに選んでいただく医療機関」になるためのヒント探しに

-経営分析機能により、実現できることを教えて下さい。

経営分析機能は大きく分けて「ダッシュボード」「基本分析」「特徴分析」「集患支援」の4つの機能に分かれています。
全てオプションとして別途追加するものではなく、「CLINICSカルテ」を導入いただいている医療機関ではすぐにご利用可能なものになります。
「CLINICSカルテ」にて登録・管理されている情報であれば自動的にアップデートされてそれぞれ過去分を遡っての確認も可能です。

まず「ダッシュボード」は医業収益や患者数・診療単価などあらゆるデータが見やすく可視化された状態で月次・日次に分けて閲覧することができます。

下に紹介する「基本分析」「特徴分析」で管理するデータのサマリーのようなイメージです。

提供したい医療が展開できているか

「基本分析機能」は、医業収入・診察単価を管理する「収益」項目と、初再診数・カルテ数などを管理する「診察」項目の二つのデータを管理しているメニューになります。
例えば「標榜科目の初診割合が多い」という場合は、その地域の患者さんのニーズにあった診察が展開できており、またプロモーションが適切である可能性が高い、ということが分かります。

それぞれの項目は期間・性別・予約経路・どの医師が診療担当したか、などの様々な切り口で抽出することが可能です。
また、勤務医を雇っている医療機関であれば、その先生がその医療機関の方針にそった診療ができているか、といった確認のためのツールとしても使えます。
同じ診療科目でも例えば、急性期症状を中心に診る小児科は準初診・初診率をじっくり確認する必要があるでしょうし、喘息などの慢性疾患をメインで診る小児科であれば再診率をモニタリングする必要がありますよね。


「ダッシュボード」で確認いただけるデータよりも深い分析が可能な上、工夫次第では様々な使い方ができるようになっています。

クリニックの体制見直しのために

一方「特徴分析機能」は、曜日・時間帯ごとでどんな検査を行い、どんな薬を選択したかなどの処置行為の切り口から分析することが可能です。

よって、「混雑しがちなタイミングで時間がかかる検査を実施していないか?」、「医師やスタッフを適切に配置できているか?」といった分析はこちらのメニュー内よりチェックすることができます。

地域の患者さんに選ばれるために

「集患支援」の「診療圏マップ」をご活用いただくと、例えば「とある診療科目の患者さん数が特定エリアのみ明らかに少なくなっている」ということが一眼でわかるようになっているので、マーケティングの参考としていただくことが可能です。

郵便番号別で患者さんを区分けしたデータがマップ化されているので、同標榜科目のクリニックがその近くに存在している場合は、そのクリニックとのプロモーションの差異を確認することもできます。また、地理的条件が原因で、患者さんの通院継続率が低いエリアがありましたらオンライン診療の活用提案するなど、的確なアクションに繋げていただくことも可能だと思います。

日々の業務で多忙な先生に、気付きのヒントを提供できれば幸いです

-最後に、院長の皆様へメッセージをお願いします。

繰り返しになりますが、コロナ禍による影響で、患者さんの衛生観念が変化し通院する方の数が減少傾向にあることは間違いありません。

それを受けて医療機関としては、電子カルテを用いたオンライン診療であったり、WEB予約であったり、といった新しい診療方法が一般的になりつつ、患者さんとの接点は非常に多様化していると思います。
「患者さんに提供する医療の見直しが必要なのかどうか」、「効率的にスタッフを配置できているか」、「医療機関で働く人たちの体制の管理は適切か」、「競合になる医療機関との差別化は行えているのか」など、患者さんとの接点が多様化した分、分析するべきポイントも多くなってきています。
日々患者さんに向き合っている多忙な先生は、時間が取れずになかなかこういった作業は実行に移せない場合も多いはずです。
「何かを変えなければいけないのかもしれない」と漠然と考えている先生が、経営分析機能をモニタリングすることで、何かしらのヒントを得ていただければ幸いです。


株式会社メドレー

本社:〒106-6222 東京都港区六本木3-2-1 住友不動産六本木グランドタワー22F
https://www.medley.jp

 

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