クリニック経営における事務長の役割 2022/07/20

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講演者:豊岡 宏 氏
所属先:日本病院経営支援機構 理事長

動画詳細

クリニック経営における院長と事務長の役割分担は、病院とは異なります。 クリニックではオーナー院長のリーダーシップと依存度が高く、事務長にはリーダーシップをサポートし、業務負担を軽減する役割が求められます。 事務長には、院長からの指示に忠実に対応し、労務管理や事務処理を行う能力、職員間のコミュニケーションを円滑にする役割があります。

事務長の資質としては、院長との良好な関係構築、謙虚さ、医療事務や簿記のスキルが必要です。将来の医療機関経営では、事務長は単なる事務処理者ではなく、経営全体を見据えるマネジメント能力が求められます。事務職においても、医療機関経営に積極的に参加し、自らが経営課題を発見し解決する能力が期待されます。

日本の医療は厳しい経営環境にあり、事務長の役割がより重要になっています。
事務長は広範な知識と経験を持ち、医療機関のマネジメントを支える存在として、今後ますます重要視されるでしょう。

講演者プロフィール

日本病院経営支援機構 理事長
豊岡 宏 氏

私は鉄鋼会社の出身ですが、その傘下の企業立病院の経営再建に派遣されたことがきっかけとなって、それ以降の20年間、「病院経営再建を請け負うプロの事務局長」として、全国各地の病院で、その経営改革・再建・改善に取り組んできました。
事務局長として直接経営再建を達成したのが4病院、その時、同時並行的に引き受けて支援・経営再建したのが2病院ですが、今は経営コンサルタントとして、全国各地の12病院で、その経営改革・再建・改善の支援業務に従事しています。

そうした全国各地の病院での経営改革・再建・改善を実施してきた過程で、「医療機関には、その経営を支え、経営が分かる、経営ができる幹部職員の教育・育成が必要だが、今の日本にはそれをやってくれる教育機関が無い」と痛感したことから、3年前から「病院経営者・事務長育成塾」を開設して自ら「次代の医療機関経営ができる事務長・事務職」の育成に乗り出しています。

具体的には、毎年、全国の公私の診療所を含む医療機関から数十名の受講者を募り、①私が過去20年間の経営改革・再建の経験から得た医療機関経営・運営のための具体的実践的なノウハウ・知識・スキルを「医療機関経営の方法論」として、成功例を引きながら教え、また、②受講生にお互い切磋琢磨・情報交換・相談し合える仲間作りの場を提供するため、学校方式の「毎月1回・1回1日7時間・1年間12回の研修会」を、今はコロナ禍ですから、オンライン方式で実施しています。