標準化準拠 地域包括ケア時代の精神科病院向けクラウド型電子カルテ「Warokuホスピタルカルテ」を発表

精神科向け電子カルテメーカーの株式会社レスコ(本社:広島市中区、代表取締役:藤川 佳應、以下「レスコ」)は、精神科病院向けのクラウド型電子カルテシステム「Waroku (ワロク)ホスピタルカルテ」を発表した。製品の第一号ユーザーとなる医療法人赤城会 三枚橋病院(所在地:群馬県太田市、理事長:檀原 暢)にて5月よりシステムの運用開始を予定している。
「Warokuホスピタルカルテ」webサイト:https://rescho.co.jp/product/waroku/hospital_karte.html

医療ICTを取り巻く環境

コロナパンデミックをきっかけに、デジタルヘルスの拡大が喫緊の課題として以前よりも強く認識されるようになった。政府は、医療機関間の医療情報の共有やPHRへの活用、臨床研究等へのデータの活用、医療の質・安全向上といった観点から、国が定める標準規格に準拠した医療情報システム・電子カルテの普及を推進している。2022年度診療報酬改定でも、医療のICT活用に関する項目を見直す予定とされており、ICTの利活用が求められている。
また、精神科医療においては「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築が目指され、切れ目のない支援体制によるウェルビーイング社会の実現が求められている。

開発に至った背景

レスコは業界トップシェアベンダーとして約20年前から精神科向け電子カルテの提供を続け、精神科医療を取り巻く環境変化や現場の課題に向き合ってきた。そしてユーザーや関係者と深く関わるうちに、精神科医療における成育環境情報(※)の重要性や、地域が連携して支援する地域包括ケアシステムのための「地域カルテ」の構想に辿り着いた。

レスコが考える「地域カルテ」とは、共通基盤の上に複数の製品が構成された、患者情報の一元管理が可能なシステム。この構想を実現するために、レスコの長年のユーザーでもある医療法人赤城会協力のもと、2年の歳月をかけて「Warokuホスピタルカルテ」を開発し、この度製品版として実運用に至った。
※ 成育環境情報…価値観を形成する生まれてから現在までの生活環境や家庭環境等のバックグラウンドのこと。本人・親族の成育環境情報は、精神科医療やひきこもり支援等にとって重要な情報となる。

クラウド型ならではの特徴

「Warokuホスピタルカルテ」は、誰もが使いやすく馴染みやすいUI/UXを実現した。クラウド型を採用することで、従来発生していたシステム導入・維持にかかるコストを大幅に削減。端末ごとのライセンス費用も必要ない。さらに、常に最新システムが利用できる環境を提供する。

レスコは、次世代健康医療記録システムの共通プラットフォーム実現を目指す「NeXEHRSコンソーシアム」などに参画し、「Warokuホスピタルカルテ」は標準規格 HL7® FHIR®への対応を前提に開発された。これにより、医療情報の共有や病院・行政・事業所間でのコミュニケーション向上を支援し、地域医療連携の実現をサポート。近年問題となっているサイバー攻撃や情報漏洩に対応するためのセキュリティ対策として、3省2ガイドラインの準拠はもちろん、クラウドでのデータバックアップや、二要素認証に標準対応したゼロトラストセキュリティを完備。災害時のBCP対策も万全となっている。

今後ますます多様化する情報・データの利活用に向けて、生データを保管するデータレイク型を取り入れることで、幅広い目的でデータ分析に活用ができ、AI活用にも適した環境を構築できる。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社レスコ
所在地: 広島県広島市中区上幟町5-15 1階
電話番号:092-461-8331
URL: https://rescho.co.jp/