「OKI」、医療機器の修理・点検業務の受託サービス体制を拡充

要約

OKIグループでICTシステムや電気設備の設計・構築・保守・運用・カスタマーサポート運営などの事業を展開するOKIクロステック株式会社(本社:東京都中央区、社長:竹内 敏尚、以下「OXT」)は、増大する医療現場の労働力不足や業務負担に対応すべく、医療機器の修理・点検業務の受託サービス体制を拡充した。全国46拠点に300名の医療機器修理責任技術者を配する業界トップレベルの体制により、2025年までの3年間で10億円の売上増を目指す。

背景

「医療の2024年問題(※1)」と言われる医療従事者の労働時間の上限規制や、「医療の2025年問題(※2)」により、医療現場での労働力不足が問題となっている。また、医療機器のIT化・DX化により医療機器の修理・点検のニーズが増加する中、これまで修理・点検業務を主に担ってきた医療機器メーカーや医療機器販売会社も自社だけで迅速な対応をすることが難しくなり、業務の外部委託を進めている。

OXTは、長年培ってきたATM(現金自動預払機)やICT機器の保守運用のノウハウおよび全国を網羅する保守網を活用し、2006年から医療機器の修理・点検業務の受託サービスを提供してきた。増大する医療現場の労働力不足や業務負担に対応すべく、このたび、手術ロボットや滅菌機器などの治療用・施設用機器関連(修理区分:第3区分)の修理・点検ができる拠点を昨年度の5倍となる全国46拠点に拡大し、取得までに最短3年かかる医療機器修理責任技術者も20名増員して計300名体制とした。これは、医療機器の修理・点検業務の受託サービス業界ではトップレベル(※3)の規模となる。今回の体制拡充により、日本全国で受付から4時間以内のオンサイト(訪問)対応が可能な受託サービス体制を実現し、医療従事者の業務負荷軽減に貢献する。

OXTは今後拡大する医療DXにおいても、拡充した受託サービス体制を基盤に、ICT機器の構築・修理・点検などのオンサイトサービス受託、さらにはこれまでシステム保守で培ったヘルプデスク受託やネットワークセキュリティ構築などを推進し、安心・安全な医療DX普及の一翼を担う。

※1:医療の2024年問題
2024年4月以降、医師の時間外労働時間短縮や医療関係職種の業務範囲見直しなど働き方改革が必須となる問題。(厚生労働省 令和3年度 第1回医療政策研修会および地域医療構想アドバイザー会議資料より)
※2:医療の2025年問題
現役世代人口は2025年以降、さらに減少が加速し、社会保障を支える人材の確保が重要とされる問題。(令和4年度版厚生労働白書より)
※3:2023年7月時点。OXT調べ