停電時にも稼働 運べる診療所「医療コンテナ」とは

国が推進する「医療コンテナ」

院内の診療スペースが限られている中で、新たに発熱外来診療スペースを確保設置したいとのニーズや、大震災や停電時など非常時にも、継続した医療提供を行いたいクリニックや病院向けに、「医療コンテナ」がある。

これらのコンテナ型診察室を手掛けるのは、兵庫県神戸市に本社を置くヴィガラクス株式会社。
災害時インフラ機能が麻痺してしまった場合でも自家発電によって電気を確保し供給することができる「災害医療コンテナ」や、陰圧設備を導入し、災害時の感染症対策を施した「感染症対策発熱外来」として、この医療コンテナを提供している。

発熱外来として使用できる「モバイルクリニック™」と、事務所兼倉庫として「エルアーク®シェルター」といったタイプがある。

エルアーク®シェルターは太陽光発電と蓄電池設備を備えているため、「モバイルクリニック™」「エルアーク®シェルター」両コンテナの電源供給を行うことができるほか、非常時には余剰電力を近隣の住民施設に提供することもできるという。

蓄電池容量は家庭用の2倍のため、通常、晴天であれば、エアコンをフル稼働して医療提供を行ったとしても発電量(約7000w)のほうが多く、蓄電池の容量は減少せず余剰電力が発生するという。

モバイルクリニック™とは

「モバイルクリニック™」は、医療施設での二次感染リスクを最小限まで減らすことを目的に設計された、移動型簡易診療所。堅牢で世界中どこへでも輸送が可能な建築用コンテナに、感染症拡大防止の陰圧設備を内蔵している。台風などの悪天候にも耐えうる頑強さとモビリティ、医療用レベルでの感染症対策設備を併せ持つというので頼もしい。

地元の自治体と連携して費用を負担してもらえるとよいが・・・

エルアーク®シェルターとは

「エルアーク®シェルター」は耐久性・居住性に優れた建築用コンテナに、太陽光発電システムと蓄電機能を搭載した運搬・移動が可能な施設。送電線や電源がない場所にも即時設置することができ、自家発電により停電時にも再生可能エネルギー電気を蓄電池に蓄え、⻑期間安定した電気の供給が可能。また、防災備蓄倉庫として食料や医療資材の保管庫として力を発揮する一方、災害時の救護所や衛星インターネットシステムを使った通信拠点など多彩な顔をもち、平常時から非常時まで変わらず稼働することができる。

電源を確保できるスタイリッシュな医療コンテナ

スターリンクなどの衛生インターネットシステムをコンセントにつなげば、孤立した状況でも心強いかもしれない。

クリニックに駐車場があれば設置できそう
ゴーリー
ゴーリー

地震の多い日本だからこそ、非常時の医療継続は国策としてみんなで対策する必要がありますよね。