
医療・ヘルステック分野を手がけるキュアコード株式会社(代表取締役:土田史高 氏)は、心疾患患者向けアプリ「ハートサイン」にマイナポータルとの連携機能を新たに追加した。
本アプリは臨床研究を通じて改良が進められており、心疾患の再発・重症化を防ぐことを目的に開発されている。2025年6月の機能拡張により、医療・健康情報の自動取得と一元管理が可能となり、患者の自己管理だけでなく診療支援にも資する仕組みが整った。

ハートサインのマイナポータル連携により実現される機能
今回のアップデートにより、以下の3つの主要機能が追加された。
- 健診・処方・調剤・医療費情報の自動取得
従来は手入力やQRコードの読み取りで登録していた服薬情報や医療費情報を、マイナポータル経由で自動取得できるようになった。これにより、入力の手間が省かれ、記録の正確性が向上する。 - 患者の健康記録をアプリ内に統合
過去の健診結果や処方薬情報を一元的に管理でき、必要なときに即座に確認できる。受診時以外でも、自身の健康状態を日常的に把握しやすくなる。 - 保存期間経過後もデータをアプリ側に保管可能
マイナポータル上では一定期間で削除されるデータも、ハートサイン内では継続的に保存・閲覧が可能。長期的な健康管理の基盤として機能する。
アプリの機能と今後の展望
ハートサインは、心不全や心筋梗塞を抱える患者の健康管理を目的として、三重大学医学部附属病院と共同で開発されている。現在は臨床研究の参加者向けに提供されており、使用には研究参加への同意が必要である。
一般向けの提供に向けて、今後も研究・開発・改良が進められている。
ハートサインでは、以下のような機能を搭載している。
- バイタル・服薬・症状のセルフ記録機能
血圧、脈拍、体重、歩数、症状などを患者自身が日々記録することで、疾患の変化を早期に察知できる仕組みを構築。医師との情報共有を可能にしている。 - 重症化予防・早期対応のための情報共有基盤
患者と医療者が継続的に健康情報を共有することで、心不全の再発や入院リスクの低減を目指す。 - 将来的には自治体との保健施策連携も視野に
匿名化された健康データを活用し、心疾患の予防や保健政策への応用も検討されている。地域全体の健康増進にも資する可能性を持つ。
開業医にとっての活用可能性
医療情報の自動取得は、開業クリニックにおいてスタッフの入力作業や確認業務を大きく簡素化する。
また、患者の服薬管理や症状の見える化により、医師は的確な説明と治療方針の提示が可能になり、患者との信頼関係も深まるだろう。
さらに、将来的に保健政策との連携が想定されるサービスは、地域包括ケアや自治体連携を視野に入れた診療所づくりにもつながる。
開業初期からこうした医療DXツールを取り入れることで、他院との差別化を図りつつ、持続可能なクリニック経営の基盤づくりが可能になるだろう。
会社概要
会社名 :キュアコード株式会社
所在地 :〒930-0083 富山県富山市総曲輪一丁目5番24号リアライズ富山城址公園5F
代表者 :代表取締役CEO 土田 史高
事業内容 :医療・介護・健康などヘルステック分野を中心としたITベンチャー企業

これからの医療では、患者さん自身が健康情報を継続的に記録・管理するPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)の仕組みが不可欠です。
診察時だけでなく、日々の生活の中にある“リアルな健康データ”こそが、より的確な診療や予防につながります。
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DOCWEB編集部(一般社団法人 DOC TOKYO)
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