GPT4搭載 AI電子カルテ「CalqKarte(カルクカルテ)」、医療機関向けサービス提供の法人との共同実証実験開始

生成AIと量子技術を主事業とする株式会社KandaQuantum(本社:東京都千代田区、代表取締役:元木 大介)はこの度、GPT-3.5とGPT-4のAPIを搭載した電子カルテ「CalqKarte」にて医療機関向け法人との共同実証実験を開始した。本技術は同社のAI議事録「CalqTalk」の医療特化版として再開発したもので、最新の言語処理技術によって収集された医療情報を自動で解析・判断し、医療スタッフの診療支援に役立てることができる。

GPT-4と電子カルテ連携の背景

OpenAIのGPT-4のAPIと電子カルテシステムが連携したGPT4搭載 電子カルテ「CalqKarte(カルクカルテ)」の実証実験が開始された。この画期的な取り組みは、医療現場の効率化や、診療の質向上を目指している。GPT-4は、OpenAIが開発した人工知能(AI)技術で、自然言語処理能力に優れている。そのため、医師が行う診療やカルテ記載作業を効率化し、高度な推論能力により業務効率化が期待されている。
また「CalqKarte」は文脈に基づく検索を可能とするセマンティック検索エンジンと連携し過去の患者データや最新の医療知識を活用して医師の診断支援にも役立つ。
近年、電子カルテの導入が医療現場で増加しているものの、一般診療所(※1)ではわずか49.9%、一般病院(※2) でも57.2%に留まっていることが分かっている。この数字から、電子カルテの導入がまだまだ進んでいないことが伺える。電子カルテは、従来の紙ベースのカルテに替わる、電子データを活用して医療情報の管理を行うシステムであり、導入により診療の効率化や情報共有の円滑化が期待されている。
出典:医療施設調査(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000938782.pdf
※1: 一般診療所とは、診療所のうち歯科医業のみを行う診療所を除いたものをいう。
※2:一般病院とは、病院のうち、精神科病床のみを有する病院及び結核病床のみを有する病院を除いたものをいう。

リアルタイム議事録「CalqKarte」の概要

「CalqKarte」は、GPT-4と電子カルテを組み合わせた、リアルタイム議事録作成サービス。診療中の医師の発言を音声認識技術を用いてテキスト化し、GPT-4がそれをもとに議事録を自動作成する。リアルタイムで議事録が作成されることで、医師は診療に専念でき、診療後のカルテ記載の手間も軽減される。
【「CalqKarte」がもたらすメリット】
・診断支援と治療方針提案
・医療従事者間の情報共有の円滑化
・患者と医師のコミュニケーション向上

GPT-4は過去の患者データを分析し、適切な診断や治療方針を提案することができる。これにより、診療の質が向上し、患者に対する安心感も高まる。また、医療従事者間の情報共有を円滑にする。リアルタイムで作成された議事録は、電子カルテシステムに即時反映されるため、関係者はすぐに最新の情報を確認できる。これにより、情報の遅れや誤解が生じることを防ぎ、チーム全体の連携が向上し、最適な医療サービスの提供が可能となる。さらに、「CalqKarte」は、患者と医師のコミュニケーションの向上にも寄与する。診療中に医師が伝えた情報や説明がリアルタイムで記録されるため、患者は自分の病状や治療に関する情報を確認しやすくなる。これにより、患者の理解や納得が促進され、信頼関係の構築が図られる。

実証実験と今後の展望

実証実験の期間中、「CalqKarte」の有用性や実用性が詳細に検証される。実験の結果次第では、今後さらなる機能追加や、他の医療機関への展開も検討の予定。また、医療分野以外への応用も期待されており、例えば、企業の会議議事録の作成や、教育現場での授業記録など、幅広い分野での利用が検討されている。
「CalqKarte」は医療現場における効率化や質の向上だけでなく、社会全体の生産性や情報共有の向上にも貢献する可能性がある。今回の実証実験が成功すれば、GPT-4や電子カルテなどの先進技術を活用した新しいサービスが次々と登場し、より快適な社会生活の実現に貢献する。

リアルタイム議事録「CalqKarte」の実証実験開始は、AI技術と医療業界の協働によるイノベーションの一例であり、今後も様々な分野での取り組みが期待される。医師が日々の業務で事務作業に追われている現状がある。これにより、患者とのコミュニケーションや診療に専念する時間が足りないことが問題となっている。また、情報連携が不十分で、患者のデータの共有や照会に多くの時間が取られていることも課題のひとつである。さらに、医療資源の最適化が図られていないため、適切な診療が受けられない患者も存在している。同社は今後、こうした非効率な部分を改善し、患者一人ひとりに適切な医療を提供していくことを目指す。

【CalqKarte(カルクカルテ)デモ版利用フォーム】
https://forms.gle/jdioPcY2DPNWLnZMA

今後の展開

病院、クリニック、患者の三方良しのWeb予約システムを目指す。Web予約システムにおいては紹介元の医療機関(もしくは紹介患者)に使われないということが最大のリスクになるため、まずは病院、地域の医療機関が使いやすい機能の開発・改善をしていく予定。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社KandaQuantum
所在地:東京都千代田区麹町六丁目6番地2番町 麹町ビルディング
電話番号: 070-1456-8660
URL:  https://kandaquantum.com/