新規開業クリニックが選ぶべきPACSは〝クラウド型〟その理由を聞きました

新規開業クリニックが選ぶべきPACSは〝クラウド型〟その理由を聞きました―ジェイマックシステム

診療業務改善アドバイザー 高山豊明:ライター

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ジェイマックシステムの山崎様にお聞きしました

レントゲン・CT・MRIなど画像検査のデータ管理に必要不可欠な医療用画像管理システム「PACS」。クリニックでもその存在感が増しています。今回は、株式会社ジェイマックシステムの山崎さんにクラウド型PACS「Climis(クリミス)」についてお話を伺いました。

※掲載当時のインタビューに基づきます。

Q.会社の概要とサービスの内容と特長を教えて下さい

A.放射線画像システム専業メーカーによるクラウド型PACS

ゴーリー
ゴーリー

ジェイマックシステムはどんな会社ですか?

山崎さん
山崎さん

放射線技師が立ち上げた放射線画像システム専業メーカーです

弊社は放射線画像システム専業メーカーとして30年以上の歴史があり、製品開発には診療放射線技師も携わっています。当社は全国の医療施設様にPACSを導入していますが、クラウド型/オンプレ型を合わせると520施設超の施設様に納入、現在稼働中です。

ゴーリー
ゴーリー

Climisの特長を教えて下さい

山崎さん
山崎さん

簡単に構築できる・簡単に使える・低コストが特長のクラウド型PACSです

Climisは月額16,500円(税込) の料金でご利用でき、簡単構築、簡単に使えることが特長のクラウド型PACSサービスです。また、月額1,100円(税込)のオプションを追加することで、放射線専門診断医に遠隔読影を依頼することができます(件数ごとに読影会社への支払いが必要)。Climisを導入されている施設の約2割が読影依頼のオプションを利用しています。

ゴーリー
ゴーリー

Climisはどんな診療科で使われていますか?

内科系なら消化器内科・呼吸器内科、外科系なら整形外科や脳神経外科の導入が多くみられます。ただ最近は、どの標榜科にかかわらず、電子カルテの導入時に、PACSも一緒に検討されるクリニック様が多くなっています。

Q.プロダクト誕生のストーリーを教えて下さい

A.クリニック向けに低コストで導入できるPACSを開発

ゴーリー
ゴーリー

PACSは病院向けのシステム、といったイメージがあります。

クリニック向けプロダクト誕生の経緯が知りたいです

山崎さん
山崎さん

新規開業数に着目し、クリニックに特化したPACSの開発を目指しました

インタビューに答えるジェイマックシステムの山崎さん
インタビューに答える山崎さん

もともと弊社は、病院向けPACSの開発からスタートしており、納入先も病院が中心となっていました。しかし医療全体のデジタル化が進み、クリニックでもPACSを検討される施設様が増えました。どうしたら多くのクリニック様にPACSを導入いただけるかを追求し、「クラウド型」「低コスト」「使いやすさ」という観点で製品開発に取り組みました。

今後は病院の統廃合が進んで、病院の数が減っていくといわれています。400床以上の病院では約93%がPACS導入済みである一方、20〜199床で約78%、クリニックではさらに導入率が低いという報告があります。そのような背景を踏まえ、弊社では新たに新規開業予定のクリニックをターゲットにした製品をリリースすることに至りました。

ゴーリー
ゴーリー

競合他社の存在があったのですね

クリニック向けのPACSについては、大手モダリティメーカーが小規模施設向けのPACSをX線装置とセットで販売することが多くみられます

ゴーリー
ゴーリー

装置メーカーのものとは別に、ClimisのPACSを選ぶ理由は何ですか?

山崎さん
山崎さん

クラウド型の電子カルテを選ぶ先生は、クラウド型のPACSを選ぶ傾向があります

弊社のClimisは、院外でも画像を参照できますので、訪問診療や外出先、自宅でも利用可能です。またもダリティメーカーのPACSでは、5年毎に更新料が大きなコストとなることもあります。Climisは毎月定額で使えるので、メリットを感じる先生が多いと感じています。

ゴーリー
ゴーリー

最近の改良点はありますか?

軽微な修正や改善は定期的に行なっています。2024年の1月にも、新しい機能を追加予定です。バージョンアップしたプログラムをすぐに利用できるのがクラウド型の大きなメリットと言えます。

ゴーリー
ゴーリー

大手の装置メーカーからすると、Climisはサードパーティーの製品と見られます。

クリニックユーザーから見るとどのような存在なのでしょうか?

放射線画像部門においては、ある程度の弊社の認知もあるとは思いますが、開業医の医師の方にはまだまだ弊社を知る方も多くはないと思います。複数メーカーの機器接続や電子カルテメーカーとの連携等、サードパーティだからこそのノウハウもありますので、これらの点をアピールできればと思っています。

ゴーリー
ゴーリー

装置にバンドルされるPACSを使わずに、あえてClimisを導入する理由は何でしょうか?

山崎さん
山崎さん

院外での画像参照、遠隔読影が可能なことが大きな理由です

院外で画像を見たい場合はクラウド型のClimisなら実現できます。遠隔読影については、主に2社の読影会社を紹介しています。読影の料金については、クリニック様と読影会社との直接契約となるため、契約各社との直接取引による価格となります。

Q.クリニックでの具体的な活用事例や先生の声を教えて下さい

A.院外での画像確認で時間を有効活用

ゴーリー
ゴーリー

先生方が院外で画像を見たい理由は何でしょうか?

自宅で画像を見る先生もいらっしゃいますし、訪問診療をしているクリニック様では、往診先で画像を見たいという先生もいらっしゃいます。Climisは、ノートパソコンやタブレットなどWEBブラウザが開けるデバイスがあれば、どこでも画像を確認できます。

ゴーリー
ゴーリー

自宅で画像を見たい先生もいらっしゃるんですね

ある導入済みの先生からは、自宅であらかじめ予習してから診察に臨みたいというご希望がありました。翌日診察予定の患者さんがあり、事前に過去の検査画像を見ながら治療方針を確認することで、当日の説明もスムーズに実施できると伺っています。

また多くの先生は家庭をお持ちです。院内型PACSだと、翌日の診察の予習をするには、院内に残らなければなりません。自宅へ帰るのが夜遅くになると、家族との時間を持ちにくかったり、睡眠時間を削ったりする必要がありますが、Climisならこれらの問題も解決できます。

Q.どんなクリニックの先生におすすめしたいですか

A.画像保管の容量が多いクリニックにおすすめ

ゴーリー
ゴーリー

Climisはどんなクリニックに向いてますか?

山崎さん
山崎さん

画像容量が多い施設にマッチすると考えています

オンプレミス型のPACSは、5年毎に定期更新が必要になります。当然、画像容量が増えていくので、更新を迎えるたびに容量の大きいハードディスクを用意しなければならず、機器を含めた更新時の費用がかさみやすいのが難点です。その点、Climisはクラウド型なうえ、画像容量の上限設定もないため、ずっと定額でご利用できます。

Q.今後の展望について教えて下さい

A.クリニックの市場での上位シェアを目指す

ゴーリー
ゴーリー

既存開業と新規開業クリニックの両方にシェアを広げていくのでしょうか?

山崎さん
山崎さん

主に新規開業のクリニック様を中心にご提案しています

既に開業されているクリニック様の場合、PACS入れ替えに際してデータ移行や装置との再接続の費用が発生するため、導入時の初期費用面でのメリットが小さくなるケースもあります。開業済みでPACS更新のクリニック様にもご採用いただいてはいますが、新規開業のクリニック様を中心にご提案をし進めています。

ジェイマックシステムのプロジェクトメンバーの方々
ジェイマックシステムのプロジェクトメンバーの方々
ゴーリー
ゴーリー

ありがとうございました!

今後のクラウド型PACSのシェア拡大をご期待しております

株式会社ジェイマックシステム
札幌市中央区北4条東1丁目2-3 札幌フコク生命ビル10F