
本記事では、クリニック向けLINE予約システムを比較します。
対応予約(初診・再診・順番・日時)、LINEでできる範囲、費用、連携機能の違いを整理し、自院に合う選び方を解説しています。
比較資料は無料でDOCWEB内からダウンロードいただくことが可能です。ぜひご活用ください。
クリニック向けLINE予約システムとは、LINEを通じて診療予約や順番受付、来院通知などを行える仕組みです。
近年は、通知のみをLINEで行うタイプから、予約・変更・問診までLINE上で完結できるタイプまで提供形態が分かれています。
比較する際は、「対応する予約方式」「LINEでできる範囲」「院内システムとの連携」「費用構成」を軸に整理することが重要です。
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LINE対応の診療予約システム各サービス情報一覧
| 対応予約 | 当日順番・日時指定/初診・再診/オンライン診療予約、ワクチン予約など |
| LINE対応範囲 | 予約・変更・呼出通知、デジタル診察券、患者別メッセージ配信(画像送付可) |
| 連携(カルテ/問診・決済など) | 電子カルテ・レセコン、後払い決済 |
| 費用(初期/月額) | 初期導入費用税込330,000円~、月額18,000円~ |
| 特徴(運用・安全面含む) | LINE公式アカウントと連携し、予約から受付・会計までを一元管理。 個別メッセージ配信に対応し、検査案内やお知らせを患者ごとに送信可能。 導入時の設定支援も提供。 |
(出典:GMOヘルステック株式会社公式HPhttps://conohi.com/)
コノヒは、LINEを活用して当日順番受付や日時予約、呼出通知まで対応できる予約システムです。
後払い決済やデジタル診察券に対応しており、受付から会計までの一連の業務をLINE上で連携できる構成となっています。
個別のメッセージ配信にも対応しており、診断書や検査結果などの情報を患者ごとに送信することが可能です。

ドクターズ・ファイル アポ レジタス/株式会社ギミック
| 対応予約 | 順番・日時指定/初診・再診/分単位設定、複数診療科、WEB予約併用 |
| LINE対応範囲 | 予約操作・通知、患者別メッセージ配信(一斉/個別) |
| 連携(カルテ/問診・決済など) | 電子カルテ、Web簡易問診 |
| 費用(初期/月額) | 初期費用あり/月額15,800円~(税抜) |
| 特徴(運用・安全面含む) | Web予約とLINE予約を同一管理画面で運用可能。 診療科・予約メニューごとに分単位の細かな予約設計に対応。 運用開始時の設定支援や継続的なサポート体制を公式に提供。 |
出典:ドクターズ・ファイル アポレジタス公式サイト(https://reserve.doctorsfile.jp/)
ドクターズ・ファイル アポは、LINE予約とWeb予約を併用しながら、時間予約と順番受付を柔軟に運用できる予約システムです。
集患メディアとの連携や、運用開始時の設定支援・サポート体制が用意されています。

アポクル予約/カルー株式会社
| 対応予約 | 順番・日時指定/初診・再診/診療科別設定、Googleで予約 |
| LINE対応範囲 | 予約・通知、デジタル診察券、リマインド配信 |
| 連携(カルテ/問診・決済など) | 電子カルテ、Google予約、アポクル問診・決済 |
| 費用(初期/月額) | 初期0円/月額10,000円~ |
| 特徴(運用・安全面含む) | Web予約を中心にLINE・Google検索からの予約導線を提供。 予約完了・来院前の自動通知に対応。 初期費用不要で導入でき、設定サポートも公式に案内されている。 |
出典:アポクル予約公式サイト(https://apokul.jp/)
アポクル予約は、Web予約を中心にLINE予約やGoogleで予約にも対応できる予約システムです。
初期費用を抑えつつ、順番制・日時予約を併用したいクリニックに導入しやすい設計となっており、問診や決済ともシームレスな連携が可能です。

MEDICAL PASS(メディカルパス) /株式会社HERO innovation(ヒーローイノベーション)
| 対応予約 | 順番・日時指定/初診・再診/電話自動受付、カスタム設定、WEB・自動音声予約 |
| LINE対応範囲 | 通知・予約連携、患者別メッセージ配信 |
| 連携(カルテ/問診・決済など) | 電子カルテ、Web問診、IVR |
| 費用(初期/月額) | 初期約40万円~/月額18,000円~ |
| 特徴(運用・安全面含む) | 予約・受付・呼出・電話対応を一体で管理可能。 LINE通知や自動電話と組み合わせた多チャネル対応。 |
(出典:株式会社HERO innovation公式HPhttps://products.medicalpass.jp/)
MEDICAL PASSは、予約管理に加えて受付・呼出・電話対応までを一体で管理できる予約システムです。
LINE連携や電子カルテ連携により、予約から来院・受付までの導線を整理でき、中規模以上のクリニックで一定の患者数・業務量を想定した設計となっています。

icall(アイコール) /株式会社メディ・ウェブ
| 対応予約 | 順番・日時指定/初診・再診/自動音声電話、複数診療科、WEB・自動音声予約 |
| LINE対応範囲 | 通知・予約、患者別メッセージ配信 |
| 連携(カルテ/問診・決済など) | 電子カルテ、自動音声電話(IVR) |
| 費用(初期/月額) | 要お問い合わせ |
| 特徴(運用・安全面含む) | Web・電話・LINEの予約情報を一元管理。 順番通知や来院前通知をLINEで自動配信可能。 長年の提供実績があり、導入時の説明・サポート体制が整備されている。 |
(出典:株式会社メディ・ウェブ公式HPhttps://icall-web.net/about-icall)
「icall(アイコール)」は、順番受付と時間予約を両立し、LINE通知や自動音声電話にも対応した予約システムです。
Web・電話・LINEといった複数の受付手段を組み合わせた運用が可能です。

テルミーアイ /株式会社アイアコス
| 対応予約 | 順番・日時指定/初診・再診/予防接種、WEB・自動音声予約(2回線) |
| LINE対応範囲 | 受付・呼出通知、患者別通知 |
| 連携(カルテ/問診・決済など) | 電子カルテ、院内表示 |
| 費用(初期/月額) | 個別お見積り |
| 特徴(運用・安全面含む) | LINEビーコンを用いた来院検知と非接触受付に対応。 順番情報や呼出をLINEで自動通知。 医療機関向けシステムとして長年の提供実績とサポート体制を持つ。 |
(出典:株式会社アイアコス公式HPhttps://www.aiakos.co.jp/product/index.html)
約30年にわたり診療予約システムの開発・販売を行ってきた株式会社アイアコスの「テルミーアイ」は、電話やWEB・LINEから自動受付・予約ができるシステムです。自動音声案内は標準2回線を確保されているため、回転率の高い耳鼻科や皮膚科などでも安心して活用できます。

3Bees(LINEオプション) /株式会社メディ・ウェブ
| 対応予約 | 順番・日時指定/初診・再診/複数診療科 |
| LINE対応範囲 | 予約・通知、患者別・条件別メッセージ配信 |
| 連携(カルテ/問診・決済など) | 電子カルテ、分析機能 |
| 費用(初期/月額) | 初期約54万円~/月額13,800円~(+LINE予約オプション利用料) |
| 特徴(運用・安全面含む) | LINEオプションにより予約操作や通知をLINE上で提供。 予約データをもとにした分析・可視化機能を搭載。 |
(出典:株式会社メディ・ウェブ公式HPhttps://www.3bees.com/lp/3bees-line/)
WEB予約システム3Beesは、LINE予約オプションを利用することで、順番受付や日時予約をLINE上で操作できます。
電子カルテ連携や分析機能を備えており、予約データを起点に業務状況を可視化できる設計となっています。

Consulta / 株式会社エイトス
| 対応予約 | 当日順番・時間帯予約/初診・再診/来院検知 |
| LINE対応範囲 | 順番受付・通知 |
| 連携(カルテ/問診・決済など) | 電子カルテ、来院検知(ビーコン・LINEアカウントで自動受付) |
| 費用(初期/月額) | 初期0円/月額28,000円~ |
| 特徴(運用・安全面含む) | LINE上での順番受付と来院検知を組み合わせた受付設計。 非接触運用を前提としたシンプルな構成。 日本マイクロソフトが提供するクラウドサービス”Azure“の国内データセンターで稼働 |
(出典:株式会社エイトス公式HPhttps://consulta.jp/)
「AI受付コンサルタ」は、自宅からLINEで順番待ちが可能なサービスで、時間予約にも対応しています。院内に設置したビーコンで患者のLINEアカウントを自動検知し、非接触で受付を行います。コロナ禍の経験から感染対策に注力して作られたサービスです。

Lacoon / GMOヘルステック株式会社
| 対応予約 | 順番・日時指定/初診・再診/予防接種、オンライン診療 |
| LINE対応範囲 | 予約・変更・通知、患者別メッセージ配信 |
| 連携(カルテ/問診・決済など) | 電子カルテ、オンライン診療 |
| 費用(初期/月額) | 初期275,000円~/月額16,500円~ |
| 特徴(運用・安全面含む) | LINE上で予約・通知を完結できる構成。 予防接種やオンライン診療予約にも対応。 |
(出典:GMOヘルステック株式会社公式HPhttps://lacoon.life/)
「Lacoon」は医療機関特化型LINE予約システムで、オンライン診療にも対応しています。
予防接種予約対応、LINEリマインド機能、リアルタイム待ち状況確認が可能です。また、ひとつのLINEアカウントで複数人登録ができるため、家族単位での予約管理に対応した設計となっています。

NestReserve / 株式会社Botlogy
| 対応予約 | 順番・日時指定/初診・再診/オンライン診療、問診、WEB予約 |
| LINE対応範囲 | 予約・問診・通知、患者別メッセージ配信 |
| 連携(カルテ/問診・決済など) | 電子カルテ、問診、決済 |
| 費用(初期/月額) | 初期275,000円/月額27,280円~ |
| 特徴(運用・安全面含む) | LINEミニアプリを用いた予約・問診設計。 条件分岐によるメッセージ配信に対応。 |
(出典:株式会社Botlogy公式HPhttps://nest.botlogy.com/)
NestReserveは、LINEミニアプリを活用し、予約・問診・通知をLINE上で完結できる予約システムです。
Web予約の併用にも対応しており、操作導線をシンプルに設計したLINE活用型の構成となっています。
※一部の費用情報は、公式に記載がないため参考情報(外部サイト)を併記しています。
クリニック向けLINE予約システムの違いを整理する
近年、LINE予約に対応したクリニック向け予約システムは増えていますが、「LINEで予約ができる」という点だけを見ると、違いが分かりにくいのが実情です。
実際には、
- LINEでできる操作の範囲
- 予約方式(順番制/日時指定)
- 院内システムとの連携
- マーケティング設計
といった点で、設計思想は大きく異なります。
そのため、単純に「LINE対応かどうか」ではなく、自院の診療スタイルや受付体制に合っているかという視点で整理することが大切です。
LINE予約システム分類3タイプ
① LINE通知・呼出中心タイプ
予約自体はWebや電話で受け付け、順番通知やリマインドをLINEで行うタイプです。
- 電話対応や「あと何人待ち?」の問い合わせを減らしたい場合に有効
- LINE操作に不慣れな患者が多いクリニックでも導入しやすい
② LINE予約対応(一部完結)タイプ
LINE上から予約操作ができるものの、詳細入力や確認はWeb画面を併用するタイプです。
- Web予約とLINE予約を併用したい場合に向いている
- 既存の予約導線を大きく変えずにLINE対応したいケースに適合
③ LINE完結型タイプ
予約・変更・通知・問診などをLINE上で完結できる設計のタイプです。
- 予約導線をできるだけシンプルにしたい場合
- 若年層や再診患者が多いクリニック
- オンライン診療や決済まで含めて効率化したい場合
比較時のチェックポイント
LINE予約システムを比較する際は、機能の多さよりも「自院の運用に合うかどうか」を重点的にチェックしましょう。
対応予約の考え方
- 当日順番制・日時指定予約の対応
- 予防接種や特殊外来の対応
- 医師別・診療科別予約の対応
診療科や地域・診療スタイルによって、必要な予約方式が異なります。
自院に沿った運用ができるかまず最初に対応予約をチェックします。
LINEでどこまで完結させるか
- 通知だけLINEで行う
- 予約をLINEで完結させる
- 予約から電子カルテ・問診・オンライン診療・会計などにシームレス連携したい
待ち時間対策や診察の効率化、キャンセル防止がメインなら、通知機能があるシステムだけでの運用も可能です。
予約のしやすさや来院促進、集患の視点では、LINEで予約まで行えるシステムに軍配が上がります。
また、LINE完結型は利便性が高い一方、運用の設計(案内方法・メニュー設計)が重要になります。サポートや導入前の設計提案がしっかりしたメーカーを選択すると安心です。
費用と運用コストのバランス
- 初期費用
- 月額費用とオプションなど機能拡張時の価格
- 通知や決済による従量課金の有無
価格だけでなく、継続利用時のコスト感も考慮します。
LINE対応の診療予約システムのデメリット・注意点
- LINEを利用していない高齢者や一部の患者には対応しづらい
高齢者や介護者などによる代理予約が多い場合、LINEのみでは対応しきれず、電話や来院による予約が増加して受付業務を圧迫する可能性があります。しかし、メールや二段階認証が不要なLINEのUIを利用できるため、他のWEB予約と比較して使いやすいという体験談もきかれます。 - ブロックされるとお知らせが届かない
LINEにはブロック・ミュート機能が搭載されているため、需要に合わないお知らせを多く送るなどするとブロックやミュートされ、必要な通知が届かなくなるリスクがあります。 - メッセージ数に上限がある
プランによりメッセージ数の上限が異なります。開業後順調に患者が増えていった場合に上限の変更ができたり、患者ごとにメッセージ送信設定を変更できるメーカーが安心です。
LINE診療予約システムに使える可能性のある補助金・助成金情報
- 目的:中小企業・小規模事業者のITツール導入費用を補助し、業務効率化と売上アップを支援
- 対象者:中小企業・小規模事業者(医療法人は従業員300人以下)
- 補助金の種類
- 通常枠
- スマートSME枠(企業間取引のデジタル化対応用。旧インボイス枠)
- 補助対象:ITツール全般(PC・タブレットなどのハードウェアは対象外)
- 補助金上限:類型により最大350万円まで(補助率1/2~2/3)
- 申請方法:登録・IT導入支援事業者とのマッチングが必要
- 目的:中小企業・小規模事業者が「残業削減」「年休取得促進」「勤務間インターバル制度導入」など働き方改革に取り組む費用を助成し、労働環境改善を支援
- 対象者:中小企業・小規模事業者(医療法人は従業員300人以下、かつ労災保険加入必須)
- 補助金の種類:
- 労働時間短縮・年休促進支援コース
- 勤務間インターバル導入コース
- 業種別課題対応コース(建設業・運送業・病院など)
- 補助対象:勤怠管理システム・労務管理ソフト・タイムレコーダー導入、外部専門家コンサル費用、就業規則改定費用など(PC・タブレットは対象外)
- 補助金上限:最大150万円程度(補助率3/4~4/5)
- 申請方法:事前に「成果目標」(例:残業時間縮減・年休制度導入)を設定し、取組実施後に申請
まとめ
本記事では、LINEからの予約が可能な診療予約システムをご紹介しました。
特に若年層や親世代が多いクリニックでは、LINE予約の使い勝手の良さから予約率向上といったメリットが期待できます。
予約システムの種類は多岐にわたります。DOCWEBでは、自動音声予約機能や診療科特化予約システムなど、比較したいポイントごとにサービスをご紹介しています。
これから開業するクリニックの予約システムの比較・選定にお役立ていただけますと幸いです。
診療予約システム・IVR(自動音声応答)関連記事
LINE診療予約システム導入のよくある質問
LINE診療予約システムとは、LINEを使って診療予約・キャンセル・リマインダー通知などができるシステムです。
患者は普段使い慣れたLINEから予約操作ができ、クリニック側も患者とのコミュニケーションをLINE上で一元管理できるため、利便性と業務効率の向上が期待できます。
はい、対応可能なシステムも多くあります。
- 電話予約との併用: 電話で受けた予約をスタッフがシステムに手動入力。
- WEB予約との併用: LINE以外にWeb予約ページを用意。
高齢者やLINE未利用の患者が多いクリニックでも、複数の予約手段を組み合わせることで運用できます。
LINE診療予約システムには、大きく分けて2つのタイプがあります。
- ① クリニックのLINE公式アカウント連携型: 自院で作成したLINE公式アカウントから予約システムを利用してもらう方式。
- ② 予約システム会社運営LINE利用型: 予約システム会社が運営するLINEアカウントを通じて予約してもらう方式。
運用の自由度やブランディング、初期設定の手間が異なるため、どちらが自院に適しているか事前に確認することが重要です。
クリニックによって異なります。
再診中心であればLINE完結型で運用可能なケースもありますが、初診や高齢患者が多い場合は電話やWebとの併用が現実的です。
通知・呼出中心タイプであれば、操作を最小限に抑えた運用が可能です。
家族登録機能を活用するケースもあります。
リマインド通知や事前問診、事前決済と組み合わせることで、無断キャンセルの抑制につながるケースがあります。
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DOCWEB編集部(一般社団法人 DOC TOKYO)
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