「メドレー」オンライン専門外来ネットワークによるオンラインセカンドオピニオン・医療相談のサポートを開始

株式会社メドレー(東京都港区)は、オンライン診療アプリ「CLINICS(クリニクス)」(以下、CLINICS)のユーザに対し、「オンライン専門外来ネットワーク」によるオンラインセカンドオピニオン・医療相談のサポートを始める。

■オンライン専門外来ネットワークの概要
オンライン専門外来ネットワークには、専門的な疾患領域ごとにオンラインによるセカンドオピニオン(※)や医療相談に対応している医療機関が参加。参加医療機関へ受診したことがない場合でも、CLINICSユーザは、オンラインでセカンドオピニオンを受けたり、医療相談を行ったりすることができる。

■オンライン専門外来ネットワークの背景と目的
患者やその家族が、特に専門的な治療を受ける際に納得して選択するために、「可能であれば複数の医師の話も聞いてみたい」というニーズが存在しており、そのニーズを満たすためにセカンドオピニオンという仕組みがある。しかし、セカンドオピニオンを受けられる病院がどこかわからない、主治医に気兼ねしてしまう、診察料や交通費の負担が大きいなど、実際にセカンドオピニオンを受けるにあたっては様々なハードルが存在する。
一方で、オンライン診療はこれまで、対面による慢性疾患の治療を補助するものとして、かかりつけ医機能の強化を主な目的に普及してきたが、専門性が求められる診療領域を中心として、オンラインによるセカンドオピニオンや医療相談を提供する医療機関も増えてきている。
このような背景から、同社は納得できる医療の実現のため、セカンドオピニオンへのアクセスを向上する「オンライン専門外来ネットワーク」の立ち上げを決めた。まずは、てんかん領域と心臓血管外科領域の2つの領域からサービス提供を開始し、今後は対象とする疾患領域や参加医療機関を継続して拡大していく予定。

※セカンドオピニオンは、患者が納得のいく治療法を選択することができるよう、治療の進行状況、次の段階の治療選択などについて、現在診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求めることをいう。(出典:東京都福祉保健局)

■参加医師コメント
・東北大学病院 てんかん科教授 中里 信和先生
「てんかん診療では、十分に時間をかけた問診が何より大切であり、とてもオンライン診療と相性のよい疾患です。医師は、ビデオ脳波モニタリングを通じた多彩な発作の鑑別や合併症を発見とともに、問診で患者の悩みを聞き出す訓練を積んでいます。また、オンライン診療は医師にとっても有用で、多くの医師がオンラインを活用することで「移動の時間」が減り「診察の時間」が増え、新しい働き方につながると確信しています。」

・自治医科大学附属病院 脳神経外科教授 川合 謙介先生
「てんかんの診断や治療は近年急速に進歩しており、専門家の意見を確認する意義は大きいでしょう。しかし、専門医の数は少なく、てんかんセンターへのアクセスも容易ではありません。インターネットを通じて専門家にアクセスできる「オンライン専門外来ネットワーク」には大きな可能性があります。少しでも多くの患者さんやご家族にこのような素晴らしい取り組みを知っていただき、よりよい診断・治療に生かしていただければと考えています。」

・倉敷中央病院 心臓血管外科主任部長 小宮 達彦先生
「心臓手術が必要と言われたら、多くの患者さんは手術を受けるべきか悩まれると思います。これまで30年以上にわたってたくさんの患者さん、ご家族の方からお話を聞いてきたなかで、手術前に他の医師の意見を聞いてみたいという気持ちがよくわかります。この取り組みが、多くの患者さんにとって納得できる医療の実現の後押しとなることを期待しています。」

・東京ベイ・浦安市川医療センター 心臓血管外科部長 田端 実先生
「心臓手術は人生の一大イベントであり、全ての治療オプションについて知ったうえで自分に最適な治療方法を選びたい、と患者さんは考えられると思います。しかし、一つの医療機関で全ての治療オプションを提供できることは少ないため、他のオプションについて十分説明されないことも実際にはあります。オンラインセカンドオピニオンが、すべての患者さんが納得して治療を受ける手助けとなれば幸いです。」

■株式会社メドレー
HP:https://www.medley.jp/