KIIが画像診断装置開発ベンチャーのLuxonusに追加出資

株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ(本社:東京都港区、代表取締役社長:山岸 広太郎、以下「KII」)は、同社が運営するファンドより、慶應義塾大学等の研究成果を活用したベンチャー企業である株式会社Luxonus(本社:神奈川県川崎市、代表取締役: 相磯 貞和、以下「Luxonus(ルクソナス)」)に対して2019年のシリーズAに続き第三者割当増資の引き受けによる追加出資をした。他の出資者からの調達も含め今回の第三者割当増資によるLuxonusの調達額は総額4.3億円となり、光超音波3D/4Dイメージング装置の理化学機器としての販売と、医療機器の開発・生産及び薬事申請を進めていく。

光超音波3D/4Dイメージング装置の開発と販売を促進

Luxonusは、独自の光超音波3D/4Dイメージング技術(Photoacoustic 3D/4D imaging、 PAI-3D/4D)を用いて、疾患の早期発見および病勢診断が可能な汎用撮影装置の実用化を目指す大学発ベンチャー。PAI-3D/4D とは、生体にパルス光を照射した際に発生する超音波を超音波センサーで補足し、受け取ったデータをコンピュータ解析し画像化する技術である。既存の撮影技術であるX線コンピュータ断層撮影(CT)、核磁気共鳴画像(MRI)などと比較して、造影剤を使用せずに無被ばくで血管を超高解像度3D/4D撮影することが可能。Luxonusでは、2019年から製品開発に取り組み、製品プロトタイプの開発に成功し、3D画像に加え、リアルタイム3D(4D)画像を取得することができた。

この度の資金調達により、2021年に研究機関向けの理化学機器の上市、2022年には医療機器の開発・生産及び薬事申請準備を進める。また、慶應義塾大学病院および京都大学医学部付属病院は、ImPACT(内閣府・革新的研究開発推進プログラム「イノベーティブな可視化技術による新成長産業の創出」)で得られた臨床研究成果をさらに発展させ、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)「医療機器等における先進的研究開発・開発体制強靭化事業」にて、本装置を用いた疾患(末梢脈管疾患、リンパ浮腫、乳がんなど)と再建手術に関する臨床研究を進めており、今後研究成果を医学系学会等で発表予定である。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ
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