「アイリス」の感染症診断「nodoca®」が保険適用、AI医療機器診断の新機能・新技術区分での適用は日本初

アイリス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:沖山 翔、以下「アイリス」)は、AI搭載の咽頭内視鏡システムnodoca(販売名「nodoca(ノドカ)」)を用いてインフルエンザウイルス感染症の診断を行った場合について、公的保険適用が中央社会保険医療協議会により了承されたことを発表した。保険適用開始は12月1日となる。
本件は、AI医療機器を用いた診断が公的保険に新機能・新技術(C2区分)として収載される日本初の事例(※1)。アイリスは、nodocaが広く使われ医療現場の課題が解決される未来に向けて注力するとともに、今後もAI医療機器の開発を推進し、医療の進歩に貢献していく。

nodocaの保険点数について

この度、nodocaを用いたインフルエンザウイルス感染症検査の保険点数(診療報酬)は、305点(3,050円)とされることが中央社会保険医療協議会によって了承された。305点は、現在医療現場で広く用いられているインフルエンザウイルス迅速検査キットを用いた診断と同じ点数であり、同検査キットを用いた場合と患者費用負担・医療機関収入は同額。詳細な内容についてはこちらhttps://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000989561.pdf

nodocaについて

nodocaは、咽頭(のど)の画像と問診情報をAI解析し、インフルエンザウイルス感染症に特徴的な所見等を検出することでインフルエンザウイルス感染症の診断の補助ができるAI医療機器。nodocaは、日本で初めて(※2)「新医療機器(※3)」として承認を取得したAI搭載医療機器となる。
nodocaのAIアルゴリズムは、のべ100以上の医療機関、10,000人以上の患者の協力のもと収集された、50万枚以上の咽頭画像データベースを元に開発されている(※4)。また、AI解析に適した咽頭画像を撮影するための専用カメラを自社で独自に設計・開発しており、口腔内・咽頭の鮮明な撮影を実現した。

インフルエンザ濾胞(ろほう)がインフルエンザウイルス感染症の診断に有用であることは日本人医師である宮本昭彦医師の発見と報告(※5)により知られていたが、インフルエンザ濾胞を視診のみで高精度に見分けるには熟練の医師による判断が必要とされていた。アイリスは、熟練医の視診をAIによって再現した、nodocaを開発した。
nodocaは今冬の発売開始を予定している。

※1:厚生労働省が公開する令和4年度~平成25年度の中央社会保険医療協議会総会議事録を当社が確認する限りの情報(2022年9月14日時点)
※2:医療機器の製造販売承認時の区分の一つ。「医療機器の製造販売承認申請について」(平成26年11月20日 薬食発1120第5号)」第1・2(2)に定義される。
※3:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が公開する令和3年度~平成23年度の新医療機器の一覧(https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/devices/0018.html)及び令和4年度の承認医療機器を当社が確認する限りの情報(2022年9月14日時点)
※4:Okiyama S, Fukuda M, Sode M, Takahashi W, Ikeda M, Kato H, Tsugawa Y, Iwagami M. Diagnosing influenza infection from pharyngeal images using deep learning: machine learning approach. medRxiv preprint. Published online July 19, 2022:2022.07.19.22276126.
※5:宮本昭彦, 渡辺重行. 咽頭の診察所見(インフルエンザ濾胞)の意味と価値の考察. 日大医誌. 2013; 72 巻1 号: 11-18.

本件に関するお問い合わせ先

アイリス株式会社
所在地:東京都千代田区有楽町1丁目10番1号 有楽町ビル 11階
URL: https://aillis.jp/
・医療関係者のお問い合わせ先
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