WEB問診から“のど”のAI診断に直結|メルプ問診とAI医療機器nodocaの連携機能がリリース

メルプ問診とAI医療機器nodocaの連携機能がリリース

株式会社HERO innovation(本社:福岡県福岡市、代表取締役:平野義和)と、AI医療機器を開発するアイリス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:沖山翔)は、WEB問診システムとAI搭載の検査機器を連携させる新機能を共同でリリースした。

医療現場の業務効率化と診療プロセスの迅速化を目指すこの取り組みは、クリニックにおける医療DXのさらなる進展を促すものといえる。

メルプ・nodoca連携

事前問診情報を検査に活用、診療の円滑化を支援

今回の連携機能では、「メルプWEB問診」の管理画面上から提供されるテンプレートを簡単にコピーし、AI医療機器「nodoca®」のクラウド画面に貼り付けるだけで、患者の問診情報を検査機器側に取り込むことが可能となる。

従来は、来院後に紙ベースや口頭で取得していた問診情報を、来院前にWEB上で収集し、そのままAI診断支援に活用できるようになることで、診療準備の手間を削減し、検査から診断までのプロセスの迅速化に貢献する。

AIによる画像解析でインフルエンザ診断を支援

nodoca®は、咽頭の画像と患者の問診データをAIが解析し、インフルエンザに見られる特徴的な所見を検出することで、医師の診断を補助するAI医療機器である。問診と画像情報の両方を解析対象とすることで、より高精度な診断支援が可能となる。

また、nodoca®はインフルエンザだけでなく、新たに新型コロナウイルスの診断支援にも対応したことが発表されており、AI画像診断技術の適用範囲がさらに広がっている点にも注目が集まっている。これにより、複数の呼吸器感染症に対して、共通の診療インフラとしての活用が期待される。


参考:AI医療機器「nodoca 3」新型コロナの判定機能を追加 インフルエンザと併用可能で診断の迅速化に貢献(2025/10/28)

高い導入実績を誇るWEB問診システム「メルプ」

連携のベースとなるメルプWEB問診は、紙の問診票をデジタル化し、入力された情報を電子カルテに自動転記する機能を持つ。現役医師によって開発されており、現場での使いやすさを重視した改善が継続的に行われている。2024年9月末時点で1,900を超える医療施設に導入されており、WEB問診システムとしての定着度は高い。

利用方法と今後の展開

既にメルプWEB問診を利用中の医療機関には、今後、メールマガジンや管理画面上のお知らせを通じて、本連携機能の申込方法や活用手順についての案内が行われる予定である。
また、新たにWEB問診の導入を検討しているクリニックに対しては、問診とAI検査機器を組み合わせて活用することで得られる業務効率化のメリットを提示しながら、導入促進が図られる見通しだ。

両社は今後も、医療DXの普及を目的とした技術連携やサービスの開発を継続的に進め、クリニック経営の効率化と医療の質の向上を支援していくとしている。

企業情報

会社名:株式会社HERO innovation
代表取締役:平野義和
所在地:福岡県福岡市中央区大名1-1-32 GLANZビル4F
設立:2013年2月14日
事業内容:メディカルプロモーション事業、スマートクリニック事業

会社名:アイリス株式会社
代表取締役:沖山翔
所在地:東京都中央区八重洲2-2-1 八重洲セントラルタワー7階
設立:2017年11月
事業内容:AI技術を用いた医療機器の開発・製造・販売及び研究開発