
(高山)おはようございます。パーソナリティのDOC WEB編集長、高山豊明です。
(大西)おはようございます。パーソナリティのMICTコンサルティング、大西大輔です。
(高山)院長が悩んだら聞くラジオ、第102回始まりました。
(大西)よろしくお願いします。今日のテーマは何でしょうか?
(高山)今日のテーマはやはり人ですね。前回に引き続き、今回、予告通り人がいないっていう問題に向き合っていきたいと思います。
(大西)人手不足というのは、今クリニックの共通テーマで、10人集まると10人の先生が「うち採れてるよ」って声を聞かなくなったんですよね。
「うちも困ってる」「大西さんどうしてる?」みたいな話をよく聞くようになったんですけど、果たして人はどこにいるんでしょうか?という話です。
(高山)じゃあ人探しの旅に出たいと思います。この後、よろしくお願いします。
(大西)お願いいたします。
医療事務の採用難の背景と現状
(高山)人がいない、探しても人がいない、どこにいるんだろう、こんな森の中なのか、砂漠の中なのか、彷徨っている先生が日本中にたくさんいるというお話なのですが。
(大西)実際どこにいるのかっていう話なんですけど、大きくカテゴリーを2つに考えると、新卒か既卒かっていう話なんですよね。
経験者か未経験者か。
経験者を探すのが苦労してるのか、誰でもいいから探すのが苦労してるのかっていうと、経験者を探すのが苦労しているんじゃないかなと僕は思ってるんですよ。
(高山)なるほど。
(大西)経験者ってある一定母数がいるわけですよね。
ただ、経験者って必ず年を取っていくので、数は減ってくわけですよ。
だからそれの取り合いをしている。
一方で、経験者が取れなくなったよねっていうのは、経験者の人たちももう医療事務辞めてる人たくさんいるんですよね。
だからまず一つ目は、医療事務に魅力がなくなったっていうのがすごく大きな問題です。
(高山)なぜ魅力がなくなってきたんでしょうか?
(大西)難しいからです。
(高山)内容が難しいということですか?
(大西)診療報酬っていうもの自体がすごくとっつきにくい。
だから経験者が増えない仕組みなんですよね。
(高山)今までも難しかったじゃないですか。
最近になってそういう難しいものに挑戦するというか、関わりたいと思う人が減ってきたということですかね?
(大西)そうですね。勉強して高い給料を得るという仕組みが普通じゃないですか。
勉強しても高い給料が得られなかったら誰もそこに行かないですよね。
(高山)そうですね、苦労に見合わないってやつですね。
(大西)今人気のある職種ってアニマルナースがすごく人気あるんですよ。
(高山)へえー、知らなかったです。
(大西)動物看護師ですね。もう看護師よりも全然動物看護師です。
看護師も減り、歯科衛生士も減り、当然事務も減るという風になっています。
一方で、一般企業の事務は意外に人気があるんですよ。
(高山)そうなんですね。
(大西)そうです。アニマルナースはなんで人気があるか。
看護師ほど難しくなくて国家資格化なんですよ。
今動物病院がたくさん増えてきており、もともと動物に関わる仕事がしたい人たちがみんなそこに流れてきています。
今度、看護師が人気がちょっとなくなってきているのは、やっぱ労働に見合わないっていうのがやっぱり大きいんですよね。
医療事務さんたちは定説が覆っちゃったんですけど、潰しのきく仕事ではなくなっちゃったってことですね。
(高山)医療事務がですね。
(大西)医療事務は国家資格ではないので潰しが効かないですよ。
給料も上がらないんですよ。
(高山)給料が上がらないのも辛いですよね。
(大西)辛いです。国が今ベースアップ評価料っていう点数で上げようとしてるんだけど、やっとですよ。
もう人手不足の問題ってここ5、6年起きてるのに、令和6年ぐらいに着手するのかなと思ったら見送って、
今回の令和8年改定で初めて医療事務の給料上げようって言い出したんですよね。
(高山)少し遅いかもしれないですね。
ただ、給料がだいぶ上がればまた戻ってくる可能性はありますね、そういう意味では。
(大西)その時に、よく僕ら先生に言うんだけど、医療事務に求めることは何ですか?ってことがあんまり明確じゃないんですよね。
(高山)そうですね、算定できることでしょうか?
(大西)算定は電カルがやるんで。
(高山)入力できること。
(大西)それは誰でもできるんで。
(高山)間違いに気づけること。
(大西)それ誰も教えてくれないんで。性格的な問題ですね。
(高山)あははは、明確にするのは難しいですね。
(大西)医療事務で育成してきた人物像と、先生が欲しい人物像が、ちょっとミスマッチが起きてきてるってことも人が取れない理由かもしれない。
(高山)人が取れないと次どうしたらいいんですかね?
採用母集団を変える:未経験・新卒採用のメリットと注意点
(大西)もう採用母集団を変えるしかないですよね。経験者は取れないという風にもう決める。
(高山)じゃあ未経験者母集団から選ぶ?
(大西)選びます。大学卒もいるし、短大卒もいるし、専門卒もいるし、第二新卒の人もいるし。
結構そこの母集団って就職したくてしょうがないからウロチョロしてるんですよ。
(高山)新卒の人を狙うってことですね。
(大西)そうです。新卒っぽい人ですね。
この新卒っぽい人たちが、注意点としては、特定の関係を、例えば専門学校と組むとか、短大と組むってやると、ずっと毎年取れるようになるんですけど。
1回取れたら繋がっていくわけですよ。
でも今年採ったり来年採らなかったりすると、また募集が来なくなるんですよ、候補が。
やっぱりこれは、1回手出したらずっと採り続けなきゃいけない。
(高山)充足しちゃいますよね。辞めない限りは。
(大西)ただ、新卒で固めてる人は、一定数結婚、出産があるので、入って出て入って出てってなってますね。
(高山)なるほど。
(大西)一番怖いのがすごく固めちゃうと怖いんですよ。
(高山)固めちゃう?
(大西)年齢層を固めちゃうとですね。例えば子育てママだけ採ってるとすると、やっぱりごっそり2人目3人目って言った時に抜けちゃうんですよね。
(高山)そうですね。同じタイミングでライフイベントがあると抜けちゃいますね。
(大西)そうすると若手、中堅、先輩っていう風にきっちり分けておくためには、やっぱりこの10年計画で採用していかなきゃいけない。
(高山)これ毎年1人ずつ採用じゃなくて、2年に1回は必ずやっていくみたいな考えでもオッケーですかね?
(大西)オッケーです。
(高山)そういう新卒を輩出してくれる大学や専門学校の就職課の方に、そのようにお伝えしていけばいいのでしょうか。
(大西)専門学校とか大学は、就職課の中に過去の実績一覧が載ってるんですよね。
過去に1人でも取ってくれたところはリストに載ってるんで、こんな人いるんですけどどうですか?って向こうから言ってくれるケースがあるんです。
一方で1回もそこに手出してないと、ずっとないものとされるんだよね。
(高山)そうですね。選択肢に入ってないってことですからね。
未経験者を育てる覚悟と教育体制の構築
(大西)専門学校の先生をしながら採用活動のお手伝いしてる時に、2つ目の大きな問題は、未経験者を育てた経験がないっていうのが大体なんすよ。
取れたとしても。
これはやっぱり1回頑張んなきゃいけないんですよ。
1回未経験を一人前にする実績が、初めてマニュアルとか教育体制に繋がっていくので。
ここにやるかやらないかは、組織の拡大に大きく関わってきます。
(高山)これは本当に最初は覚悟がいりますよね。
(大西)そうですね。最初のうちは、私の知り合いの先生たちも、自分が休みの日に教えてたりとかお昼休みに教えてたりとか、ご自身も汗かいてるんですよ。
これを最初からやらないでスタッフに任せちゃうと、勝手なルールができあがっちゃうんですよ。
これクリニックの考え方と組織が全然違ってきてしまいますね。
(高山)そうですね。アリとキリギリスではありませんが、最初は少し苦労して、後で安定できるように今日から始めるというのが一番大事ですね。
(大西)やっぱり人が取れない理由は、その5年前10年前に原因がある可能性もあるんで。
コロナが明けて5年経ったわけじゃないですか。
コロナの時も確実に人は取れなかったはずなんですよ。
ただ、一時的にコロナの時って医療職がなんかすごくかっこよく見えた時があったんですよね。
(高山)エッセンシャルワーカーですね。
(大西)医療関係者。だから2020年から2023年って実は人手不足ってあんまり言われてなかった。
それが23年4年5年6年となっていくうちにどんどんひどくなってきてる。
だからここに、人は採れるものっていうなんか誤解があったんじゃないかなと。
(高山)なるほど。そういった新卒が入ってくる道を作りつつ、抜けていっても少人数で回るような仕組みっていうのを作っておく。
(大西)それはすごく大事ですね。いつも言うのが、人が減るとスタッフから人を採ってくださいってオーダーが入るんですよね。
先生は採用活動するんです。採って人入れたよって言っても、この人じゃありませんとか、育てられませんとか、育てる時間ないですって言って、せっかく採った人を潰しちゃうんですよ。
本人たちもわざとやってるわけじゃないですよ。もうこれは全て組織体制づくりができてないっていうことですね。
(高山)そうですね。よかれと思って教えますし、でも、言われたほうはちょっと違ったりして辞めちゃうってこともありますし。
(大西)その時に、よく人事コンサルの人たちが、相手の立場に立って考えてくださいとか、言い方を工夫しましょうとか言うんですけど、向こうからすると全然関係ないなと思うんですよ。
どういう風になってほしいかってことを明確に提示し、それに対してその人が持ってないものをどう足していくかなので、自分があなただったらこうやるよねっていうのは誰も興味がないんですよ。
(高山)そうですね。
(大西)だからオンジョブトレーニングで、見よう見まねで育ってきた人たちって、やっぱり育て方も見よう見まね、見せ育てなんですよね。
今の形全然無理です。しっかりしたマニュアルと、しっかりした解説、もうこの二つがないと人は育たないので、どっかでこのマニュアル作りに勝負しなきゃいけない。
(高山)これ結構おっくうなんですよ。実際。
(大西)そうですよ。
AIを活用したマニュアル作成と教育のトレンド
(高山)マニュアルづくりに関しては、過去に取り上げていると思うんですけど、また改めてですね、具体的な実践方法を順々にお伝えしていくっていうのもあるかもしれないですね。
(大西)最後にお話ししますし、また改めて詳しくお話ししたいのですが、最近AIマニュアルが流行っているんです。
(高山)AIで作ったマニュアルですか?
(大西)どっちもです。AIでマニュアルを作り、AIがマニュアルを更新し、AIが分かりやすい表現に変えていくっていう仕組みなんですけど。
先日あったのが、マニュアル配ったけど誰も読まなかった。じゃあこのマニュアルをAIに食べさせて、クイズを作ってもらったんですよ。
(高山)なるほど、クイズですか。
(大西)50問です。50問解けたらマニュアルが読めたってことになるってことで、まずみんなにクイズ配ったんですよね。
(高山)なるほど。
(大西)このクイズはこのマニュアルを横に置いて解いてくださいって言ったら全員やったんです。
(高山)それはすごいですね。
(大西)だからマニュアル読むのはおっくうだけど、クイズだったら、それを問題にして、その解決のためにマニュアルを使うなら分かりやすいんですよ。
(高山)そうですね、解答書になりますからね。
(大西)だから、何かマニュアルを作ろうじゃなくても、どうでもいい叩き台でいいから作ってしまって、それをAIに投げて、
あとはブラッシュアップを勝手にしていくので、受付の仕方なども、AIに聞くだけで結構出てくるかもしれません。
(高山)独自のものじゃなくてもいいぐらいですね、そうすると。
(大西)そうですそうです。意外にいいものできるかもしれない。
だからAIと対話しながらAIを育てながら、人も育てるっていうのが最近の僕のトレンドですね。
(高山)なるほど。AIもうまく使いながらですね。
ただ、やはりどういうクリニックを作るべきか、作りたいかというのは院長先生が考えるところだと思うので、
そこがないと個性がなく、どんなクリニックでもいいという話になってしまいますからね。そういった辺りもまた今後取り上げていきたいと思います。
エンディングと次回の予告
(高山)ということで、続きは次回以降にしたいと思います。次回は診療報酬の短冊の話題に1回戻ります。
しばらくその話題を続けて、4月に入りましたら改定施行の話や、電子カルテ、標準仕様の話などもしていきたいと思いますので、またよろしくお願いします。
(大西)ありがとうございました。
(高山)少しでも気に入っていただけましたら、番組のフォローをぜひお願いします。新しいエピソードがいち早く届きます。
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この番組は毎週月曜日の朝5時に配信予定です。それではまたポッドキャストでお会いしましょう。さよなら。
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DOCWEB編集部(一般社団法人 DOC TOKYO)
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