医療DXの分断を解消する──MEDISMAが実現する現場起点の一気通貫DX

医療DXの分断を解消する──MEDISMAがが実現する現場起点の一気通貫DX

記事内に広告を含みます

医療DXが進むなか、「システムを導入すれば業務が効率化する」とは言い切れない現場の悩みも浮き彫りになっています。
予約、問診、会計など、それぞれのDXツールが個別に導入された結果、データ連携ができず、確認や転記といった業務が増えてしまうケースが多く見られます。

「本当に現場で役立つ医療DXとは何か?」
「導入したはずのDXが、現場の負担を増やしてしまうのはなぜなのか?」

今回は、株式会社HERO innovation(ヒーローイノベーション)プロモーションセールス部の藤永氏に、医療DXにおける現場の課題や、それに対するアプローチについてお話を伺いました。

同社は診療に必要な機能をワンパッケージで提供する「MEDISMA(メディスマ)」シリーズの提供を2026年4月に開始しました。

ゴーリー
ゴーリー

藤永さん、本日はよろしくお願いいたします!

藤永氏
藤永氏

よろしくお願いいたします。


医療DXの本質的な課題は「システムの分断」にある

ゴーリー
ゴーリー

まず、現在の医療DXにおける課題について教えてください。

藤永氏
藤永氏

私たちが現場で見ている課題はシンプルで、「システム同士がつながっていないこと」です。

多くのクリニックが、予約システムや問診ツール、会計ソフトなどを個別に導入しており、それぞれが連携していないために、システムごとの管理画面の確認や、情報の転記作業が発生しています。

実際に当社のシステムを導入いただいた医師からは、

「いろいろなシステムを入れたけれど、もう少し業務が楽にならないか」
「連携がもっとスムーズになってほしい」

という声が多く寄せられていたんです。
こうした分断された医療DX環境を再構築し、スマートクリニックの理想を実現するためには、業務全体を見渡し、どの工程が連携されるべきかを把握したうえでの仕組みづくりが必要になっています。

ヒーローイノベーション プロモーションセールス部の藤永氏
今回お話を伺った株式会社ヒーローイノベーション 藤永氏

クリニック業務が分断されることで起きる現場の課題とは

ゴーリー
ゴーリー

システムを積極的に導入しているものの、繋がっていないことでかえって手間が増えたり、活用しきれなかったりという困り事があるのですね。

藤永氏
藤永氏

はい。単体の機能だけに注目せず、業務全体がスムーズにつながる設計が重要です。

予約や問診、診療支援、会計などがバラバラのシステムで構成されていると、それぞれに管理画面があり、複数の画面をスタッフが目視で確認する必要があります。
この「人的チェック」が増えることで、入力ミスや対応漏れといったリスクが高まります。

ゴーリー
ゴーリー

連携不足による負担以外にも、システム導入に関して現場で困っていることはありますか。

藤永氏
藤永氏

これも広い意味ではシステム間の分断と言えますが、問診の運用も大きな課題です。

紙の問診とWEB問診が混在している状況では、スタッフが両方の問診を確認し、それぞれカルテに転記しなければなりません。「紙とWEBが併用されているのが一番面倒」という声も非常に良くお聞きします

工数が増えるだけでなく、入力ミスのリスクも高まります。

こうした現場の悩みを受けて、開発したのがMEDISMAです。

さらに、ヒーローイノベーションでは現場まで赴く伴走型のサポートを提供しています。システムを導入して終わりではなく、運用しやすさを重視し、ヒアリングや業務フローの見直しまで含めた支援を行っています。

ゴーリー
ゴーリー

システム単体の機能や導入自体が目的化しがちですが、大切なのは、いかに現場で業務時間の短縮やミス削減といった成果につながるか、という点なんですね。

DX分断で起きている現場課題

予約〜会計まで一気通貫MEDISMAが描く“ちょうどいい”自動化フロー

ゴーリー
ゴーリー

4月にリリースした「MEDISMA」では、業務の分断をどのように解消しているのでしょうか?

藤永氏
藤永氏

予約・問診・受付といった情報が一つの画面で確認できる形で設計しました。

こうすることで、スタッフの確認作業が格段にスムーズになり、人的ミスや対応漏れのリスクが軽減されます。
予約と問診の情報は診察券番号をキーにして電子カルテに連携され、複数システム間を行き来する煩雑さを解消しています。

MEDISMA予約資料より抜粋。各種連携はもちろん、
受付では1つの管理画面で予約・問診を一元的に確認できるのが特長だ。
ゴーリー
ゴーリー

情報が”つながる”という設計ですね。受付から診察までの流れはスムーズになりそうですが、会計の部分はどうでしょうか。

藤永氏
藤永氏

会計に関しては、自動精算機ではなくあえて「セミセルフレジ」を採用しています。
コンビニで対面で支払う際のレジと同じ方式です。

自動精算機では操作方法が分からなかったり、エラー対応のたびにスタッフが呼び出されるなど、かえって負担が増すことがあります。さらに、処方箋を手渡す際など、患者さんとのコミュニケーションを完全にゼロにすることも現実的ではありませんよね。
そこでMEDISMAでは、レセプト情報からバーコードを発行し、スタッフがそれを読み取ることで会計金額を表示、患者さん自身に支払いを行っていただくセミセルフ方式を導入することにしました。
カウンターに置けるコンパクトな設計で、クリニックの内装に合うデザイン性もご評価いただいています。

MEDISMAレジ資料より抜粋。受付カウンター設置を想定した2機種。

メルプ問診の知見が支える、患者とスタッフに優しい導線設計

ゴーリー
ゴーリー

予約や問診の部分でも工夫があるとうかがいました。

藤永氏
藤永氏

まず予約についてですが、
MEDISMAではホームページ上から空き状況を直接確認し、そのまま予約まで完結できる設計にしています。

これにより「電話しようか迷ってやめた」「空きが見えず離脱した」といった機会損失を防ぐことができます。

※予約システムは、次の記事で機能・活用方法を詳しく伺っています。

藤永氏
藤永氏

問診は、「メルプ問診」譲りの設計で、カスタマイズ性と高齢者でも戸惑わずに回答できるUIに強みがあります。

先ほど触れた通り、紙とWEB問診が混在する現場では「どちらの問診で回答されているか確認する手間が大きい」という声が多く、受付の混乱や患者さんの待ち時間につながっています。

MEDISMAでは、予約完了後にそのままWEB問診へ進める仕組みとなっており、事前予約がない患者さんにもQRコードから回答できるようになっています。
集患・患者導線の設計とスタッフの業務効率化、この両面を伴走しながら設計段階から支援しています。


医師が現場で実践するAIクラークの活用事例

ゴーリー
ゴーリー

患者さんとスタッフの使いやすさをお聞きしてきましたが、医師自身の業務のDXについてはいかがですか?

藤永氏
藤永氏

AIクラークは、カルテをしっかり記載したい先生や、記載業務で残業が多くなりがちな先生に特に喜ばれています。
このツールは、医師監修のもとSOAP形式で音声を解析し、医療用語などカルテに適した形式に自動変換する機能を備えています。

MEDISMA AIクラーク資料より抜粋。診療の流れを妨げないシンプルな設計
ゴーリー
ゴーリー

「気になるけど本当に実用に耐えうるのか?」という声も多い分野ですが実際の使用感はどうですか?

藤永氏
藤永氏

「新人の医療クラーク程度の能力で、8割のベースが作成できる」とご説明しています。

特にカルテをしっかり書きたい先生や、初診が長い心療内科の先生に喜ばれています。

また、スタッフさんからは

「AIクラーク導入後、先生の話し方が丁寧になった」

という声もありました。
録音を意識することで、患者さんに検査データなどを口頭で伝えるようになり、結果として情報共有の質も上がっているようです。

ゴーリー
ゴーリー

業務効率化と患者体験の向上が同時に実現できているのですね。
録音を用いる診療補助サービスではセキュリティも気になりますが、どんな対策をしていますか?

藤永氏
藤永氏

そうですね。
電子証明書をインストールした特定の端末からのみ利用できる仕組みに加え、多要素でのアクセス制御や通信の暗号化で安全性を確保しています。

ゴーリー
ゴーリー

ありがとうございます。今後の進化も期待される分野ですね。


スマートクリニック化の本懐はリソースの再設計

ゴーリー
ゴーリー

スマートクリニック化することで、受付無人化などミニマム開業も可能でしょうか?

藤永氏
藤永氏

人手不足の状況であれば、その部分の業務負荷を改善することも可能ですが……

私たちが「業務効率化」を掲げる際に意識しているのは「リソースを再設計すること」です。

たとえば、受付業務が煩雑で3名体制だったクリニックで、予約やIVRを活用することで2名体制でも回るようになったとします。そこで浮いた1名を医療クラークとして診察に入ってもらい、診療の質とスピードを向上させる、というような考え方です。

タスクを見直し、スタッフそれぞれの得意分野から役割を再定義することで、無理なく効率化が進められます。そうした運用のサポートも私たちは重視しています。

ゴーリー
ゴーリー

単なる人員削減ではなく、業務を再構築することが結果として効率化と質の向上につながるということですね。


集患から経営支援まで一気通貫の可視化へ—MEDISMAの今後の展望

ゴーリー
ゴーリー

今後の展望についてお聞かせください。

藤永氏
藤永氏

まずは「集患領域」をさらに強化していきたいと考えています。

当社はこれまでホームページ制作に強みを持ってきましたが、今後はGoogle広告やWEB広告といったチャネルを活用し、患者さんとの接点を広げていく施策にも注力していきます。

また、旧名称「MPクラウド」の分析ツールは、「MEDISMAマーケティング」としてリニューアルし、診療データをもとに経営支援までを見据えた設計へと進化しています。

現在は主にホームページのアクセス解析や、レセプトデータによる来院分析などに対応していますが、今後は予約・問診・会計などすべてのデータを統合し、収益性や患者さんの動線分析ができるように整備していく予定です。
たとえば、受付から会計までの滞在時間や、どの工程で待ちが発生しているかといった“ボトルネック”を可視化し、業務改善や経営判断に役立てられる環境を整えていきたいと考えています。

ゴーリー
ゴーリー

診療の各プロセスをシームレスにつなぎ、業務効率化から経営改善までを見据えたMEDISMAは、これからの医療現場にとって大きな指針となりそうです。

次回は引き続きヒーローイノベーションの藤永さんに、MEDISMAシリーズの中核となる「MEDISMA予約」についてお話をお伺いします。

→ 後編:予約システム「MEDISMA(メディスマ)予約」に学ぶ、ホームページ起点の集患設計

【会社概要】

会社名:株式会社HERO innovation
代表取締役:平野 義和
設立: 2013年2月
所在地:(本社)福岡県福岡市中央区天神3-1-1 天神フタタビル3F
事業内容:医療DX支援、HP制作事業、2026年4月より「MEDISMA」シリーズを展開