ブレインヘルスケア領域の医療AIスタートアップの株式会社Splink(本社:東京都千代田区、代表取締役:青山 裕紀、以下「Splink」)は、シーメンスヘルスケア株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:森 秀顕、以下「シーメンスヘルスケア」)と事業提携を締結した。
今回の提携により、シーメンスヘルスケアの持つ医療プラットフォーム「teamplay digital health platform(チームプレイ・デジタル・ヘルス・プラットフォーム)」上で、Splinkの脳ドック用AIプログラム「Brain Life Imaging®」の提供を開始する。
脳ドック用AIプログラム「Brain Life Imaging®」について
世界的な高齢化の進行に伴い、認知症患者数は国内推定675万人(※1)と言われている。一方で、認知症専門医の数は現在約2,000人(※2)と少なく、医師のリソース不足解消・医療負荷軽減は今後の大きな取組み課題と言える。
認知症は、加齢や様々なストレスにより脳が影響(ダメージ)を受けることで、認知機能が低下することが知られている。このような脳の健康状態の変化に先んじて、その10年以上前から脳は萎縮が始まると言われている。
本プログラムは、頭部MRI画像をAIで解析し、脳の中でも記憶や学習にかかわりの深い「海馬」領域の体積を測定・可視化、受診者目線のわかりやすいレポートを届けることで気づきを促す、脳ドック用プログラム。また、解析データの保存・蓄積により、経年変化を可視化することで、より深い気づきを個々人に提供する。本サービス提供を通じ、Splinkは若年世代からの認知症予防に向けた意識啓蒙を行い、将来的な医療負荷の軽減を目指す。
※1「わが国における認知症の経済的影響に関する研究」(平成26年度厚生労働科学研究費補助金(認知症対策総合研究事業))
※2「日本認知症学会」「日本精神科医学会」資格取得者合計 2021.2時点より
事業提携に至った背景~よりセキュアな環境で多くの医療機関にとって安心・簡便に~
脳画像というセンシティブな情報を取り扱う中で、Splinkのプログラムを多くの医療機関が安心して利用するためには、よりセキュアな環境でプログラムを提供することが求められてくる。今回のシーメンスヘルスケアの医療プラットフォームへの本プログラムの連携により、セキュアな環境を満たした形で受診者へサービスを提供することが可能となる。
医療プラットフォーム「teamplay digital health platform」について
シーメンスヘルスケアの提供するteamplay digital health platform は、医療のデジタルトランスフォーメーション(DX)の発展を視野に入れ、シーメンスヘルスケアが開発した多機能デジタルヘルスプラットフォーム。これは、オープンでセキュアなクラウド環境を基盤にした仕組みであり、医療機関、医療従事者、患者、自治体、メーカーやパートナーを含むすべてのステークホルダーがつながり、連携し、よりよいアプリやサービスの提供や活用を促進していくものとなっている。たとえば、メーカーやパートナーは、開発したアプリやサービスをすぐに利用できる環境に接続でき、一方の医療従事者は、必要に応じてそれをいち早く活用できるなどのメリットがある。
すでにteamplay digital health platformを導入している医療施設は、別途クラウドに繋がる通信インフラを追加する必要がなく、安全かつ簡便に「Brain Life Imaging®」の利用を開始することができる。
Splinkは、シーメンスヘルスケアの医療プラットフォーム「teamplay digital health platform」上で脳ドック用AIプログラム「Brain Life Imaging®」をこれまでよりも幅広い医療機関に提供することで、認知症の早期発見・適切な予防介入を促進し、認知症治療の適切な診断フローに寄与していく。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社Splink
所在地:東京都千代田区霞が関3丁目3−2 新霞が関ビル18階