総合保証サービス事業を展開する株式会社イントラスト(東京都千代田区、以下「イントラスト」)は、東京海上日動火災保険株式会社(東京都千代田区、以下「東京海上日動」)と共同開発した「未収医療費保証制度」の販売を2019年1月1日から始めた。
この制度では、イントラストが入院患者の連帯保証人になり、入院患者が入院費用を滞納した場合、患者に代わって滞納した入院費用を医療機関に支払う。その後、イントラストが入院患者に対して滞納した入院費用を回収・督促し、医療機関の未収金削減、保証人回収業務の負担軽減を図る。また、東京海上日動のリスク分析力、信用力を活用し、制度の安定的運用を行っていく。
病院の経営課題の1つとされる未収医療費の問題は、主に下記のような社会環境や経営環境の中で、その解決策が求められてきた。
(1) 応召義務を課せられた病院は、他の業界との比較において未収金が発生しやすい。無縁社会の拡大や訪日外国人の増加により未収金発生のリスクが高まりつつある。
(2) 第7次医療法改正を背景に、医療法人の経営の透明性や健全性の確保が一層求められており、未収金の発生防止及び発生時の回収手続きについても監査の対象となっている。
(3) 2020年4月に施行が予定されている民法改正において連帯保証人の取付けルールが見直されることとなり、入院患者から連帯保証人を取付けする際の手続きの見直しが必要となる。
(4) 病院における未収医療費の回収業務が職員にとって大きな負担となっており、「働き方改革」を進めるうえで課題の一つとされている。
今回の業務提携により、東京海上日動とイントラストが協業関係を深め両社の持つ強みとノウハウを活かし、医療機関の経営課題の解決に取り組んでいく。