エルピクセル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:鎌田 富久、島原 佑基、以下「エルピクセル 」)は、胸部X線画像から肺結節候補域(※1)を検出するEIRL Chest Nodule(※2)について、医療機器の特性に応じた変更計画の事前確認制度(IDATEN制度)を活用し、変更計画確認申請の承認を取得した。
本ソフトウェアは、2020年8月に深層学習を活用したプログラム医療機器として医療機器製造販売承認を取得、販売を開始し、日本国内において健診施設や総合病院、クリニック等、幅広い医療施設に導入されてきた。多い場合で1日に数百件以上の胸部X線画像を読影する医師のワークフローを阻むことなく、見落とし防止に寄与するソフトウェアとして、今後も法律に基づく適正な手順に則り、性能改善を図っていく。
また、EIRL Chest Noduleを含むEIRL製品は、ITEM2023(2023国際医用画像総合展)の同社ブースにて紹介している。(※3)
IDATEN(Improvement Design within Approval for Timely Evaluation and Notice)制度について(※4)
IDATEN制度とは、AIを活用したソフトウェア医療機器等、製造販売承認取得後に性能向上等が予定されている医療機器等に対し、その性能等に関する変更計画(ソフトウェアのバージョンアップ計画等)について、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)が事前に承認することで、その計画の範囲内であれば「製造販売承認事項軽微変更届出」を提出するだけで改良を認める審査制度。従来、性能に関する変更を行う際は、その都度「一部変更承認申請」を行う必要があり、製造販売業者にとって、数ヶ月の審査期間と手数料が負担となっていた。IDATEN制度における「製造販売承認事項軽微変更届出」は届出書類を提出するのみで完了し、審査期間や手数料等の費用を大幅に縮減出来ることによって、より迅速に、高性能な医療機器を提供することが可能となる。
EIRL Chest Nodule について
胸部X線画像から「肺結節」の疑いがある候補域を検出し、医師の読影をサポートするAIソフトウェア。医師単独で読影した場合と比べ、本ソフトウェアを用いて読影した場合には、放射線科専門医で9.95%、非専門医で13.1%の感度が上がることが認められ(※5)、2020年8月に薬事承認を取得、販売開始した。
発売開始後、2021年9月には検出感度の向上および経時的変化の表示機能を追加した新モデルをリリースするなど、医師の声を活かしながら、継続的な改良に取り組んでいる。
※1:肺結節:X線画像では、空気は黒く、骨・筋肉・血液などの水分は白く写る。通常は黒く映る部分が局所的に白く見えた場合、それを「結節影」と呼び、肺がん、肺結核、肺炎などの可能性が疑われる。定期健康診断などで実施される胸部X線・CT検査において、そういった「結節影」が見られた場合には、精密検査によって確認をする必要がある。
※2:販売名:医用画像解析ソフトウェア EIRL X-Ray Lung nodule 、承認番号:30200BZX00269000、変更計画確認番号:30500BPX10001000(変更計画確認日:令和5年1月20日)
※3:「ITEM2023(2023国際医用画像総合展)」出展のお知らせ https://lpixel.net/news/information/2023/10812/
※4:厚生労働省医薬・生活衛生局「医療機器の変更計画の確認申請の取扱いについて」 (薬生機審発0831第14号,令和2年8月31日) https://www.pmda.go.jp/files/000236900.pdf
※5:肺結節が認められる有所見画像67症例及び正常画像253症例の胸部単純X線画像を対象に、18名の医師による読影試験結果。(旧バージョンによる試験結果)
本件に関するお問い合わせ先
エルピクセル株式会社
所在地: 東京都千代田区大手町1丁目6-1 大手町ビルヂング
電話番号: 03-6259-1713
URL: https://lpixel.net