
「このスタッフは動きが悪い」
「なぜ同じミスが続くのか」
こうした困り事は、多くのクリニックで発生します。
しかし、その原因を個人の能力に置いてしまうと、改善にはつながりません。
なぜなら、多くの場合、問題は人ではなく「構造」にあるからです。
- クリニックの非効率はスタッフ個人の能力不足が原因ですか?
- いいえ。非効率は能力ではなく、役割分担・業務フロー・判断の置き場所といった「構造設計」によって生まれるケースが大半です。人ではなく構造を見直す方が、再現性のある改善につながります。
特定のスタッフしかできない業務が多い場合、それは能力の問題ではなく「設計の未分解」です。
- 属人化している
- 手順が言語化されていない
- 教え方が統一されていない
この状態では、誰が入っても同じ問題が起きます。
非効率の多くは「判断の集中」で起きます。
- 医師に確認しないと進まない
- ベテランにしか判断できない
- 受付が止まる
この状態では、能力の高い人ほど詰まりやすくなります。
業務がつながっていないと、ミスや待ち時間が発生します。
- 受付 → 診療 → 会計の情報連携が弱い
- 同じ内容を何度も確認している
- 途中で情報が途切れる
これは個人ではなく「流れの設計」の問題です。
よくある状態
- 受付スタッフがすべてを一人で対応(受付・電話・会計・説明)
改善例
- 業務を「受付」「会計」「電話対応」に分解
- 手順を明文化
- 誰でも再現できる形にする
→ マルチタスクの受付業務を分解し整理することで、能力差ではなく「仕組み」で回る状態になります。
よくある状態
- 「これどうしますか?」が頻発→ 医師待ち・ベテラン待ちで止まる
改善例
- よくあるケースを事前にルール化
- 判断基準を共有
- 判断不要な領域を増やす
→ 院長以外でも判断できる領域をルール化することで現場のスピードが上がります。
よくある状態
- 同じ内容を何度も聞き直す→ 患者にもスタッフにも負担
改善例
- 問診・予約・カルテの情報を連携
- 入力の重複をなくす
- 情報が一方向に流れる設計にする
→ ミスと院長へと手戻りが減る設計を作ります。
非効率が起きたとき、「誰の問題か」で考えると改善は止まります。
見るべきは、
- 業務が属人化していないか
- 判断が集中していないか
- フローが分断されていないか
という「構造」です。
構造の見直しは、スタッフの入れ替えが起きた際にも再現性があり、長期的に院長の負担を減らすことが可能です。
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本シリーズの記事は、クリニック運営に関するPodcast「院長が悩んだら聴くラジオ(DOCWEB×大西大輔)」で共有された内容をもとに、DOCWEB編集部が判断軸として再構成したものです。
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DOCWEB編集部(一般社団法人 DOC TOKYO)
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