電子カルテの『真の意味』と標準仕様書_『院長が悩んだら聴くラジオ』シーズン2_エピソード106全文書き起こし

電子カルテの『真の意味』と標準仕様書_『院長が悩んだら聴くラジオ』シーズン2_エピソード106全文書き起こし

DOCWEB『院長が悩んだら聴くラジオ』この番組は開業医の皆さんが毎日機嫌よく過ごすための秘訣を語っていく番組です。 通勤時間や昼休みにゆるっとお聞きいただけると嬉しいです。

(高山)おはようございます。パーソナリティのDOC WEB編集長、高山豊明です。

(大西)おはようございます。パーソナリティのMICTコンサルティング、大西大輔です。

(高山)院長が悩んだら聞くラジオ、第106回始まりました。

(大西)よろしくお願いします。今日のテーマは何でしょうか?

(高山)今日のテーマは、電子カルテ標準仕様書の内容になります。

電子カルテ標準仕様書とは? 「電子カルテ」の定義の落とし穴

(大西)今ちょうど電子カルテ標準仕様書のパブリックコメントが行われていて、

電子カルテとはなんぞやという話が、国民になぜか広く問われています。

それを読んでいると、今回の診療報酬改定とかなりオーバーラップしているので、電子カルテと診療報酬改定のような話にしようかなと思っています。

(高山)この後、電子カルテの標準仕様について深掘っていきます。よろしくお願いします。

(大西)お願いします。

(高山)なにかと話題になっている「電子カルテ、国が作ってます」みたいな言葉をよく聞くようになったんですけど、

実際は電子カルテを作っているのではない、といった話もあり、そのあたりをわかりやすく教えていただきたいです。

電子カルテ標準仕様書なるものについて、今パブリックコメントを募集しているという状況ですかね。

(大西)先日厚労省の方に少し話を聞いて、電子カルテって何ですかってちょっとぶっちゃけた話を聞いてみたんです。

そしたら、明確に電子カルテって言葉をあんまり使ったことが実はなくて。電子カルテと電子カルテ情報は別なんだよって話をされたんですね。

(高山)なるほど。

(大西)電子カルテというのは、電子カルテシステムのことではないんだって。

要はカルテをデジタル化するという意味で電子カルテって言葉を使っていて。

だから標準仕様書っていうのは、結局カルテの情報を共有するための仕様書っていう意味なんだなと僕は受け取っています。

(高山)これは言葉の定義を再設定とか再認識する必要があるんですね。

(大西)そうです。電子カルテシステムって英語ではエレクトロニック・メディカル・レコード、EMRって言うんですけど、

厚労省の方が言ったのは、日本人が言ってる電子カルテは世界的に言うと診療所統合システムとか病院統合システムって呼ばれるものだと。

少なくとも私たちが思っている電子カルテとは違うんだよって話をされていて。なるほどねと。

その時に、国が作っているというのは、今の話からすると連携するシステムを作っているだけなんですよね。

(高山)電子カルテで作った情報を連携するシステムを国が作っていると。

(大西)そこに統合システムを作ってるとは書いてないんです。

厚労省が求める「電子カルテ」の真意と認証制度

(高山)それって結構後出し感があるのは私だけですか。

(大西)僕もそう思ってます。

(高山)だって2001年から電子カルテだーってやってきたわけじゃないですか。

分かりやすい言葉として日本的に広めてきた名前を使っていて、この20何年間っていうのは、

世界で作られたビジョンの中の言葉を使っていただけであって、

実際はそうじゃないよっていうことを今種明かしされた状態ですかね。

(大西)僕がずっとこの25年間、長いこと手伝ってきた話が、電子カルテ100%の意味が違ったって、びっくりすることですよね。

何を広めてきたんだ我々はって言うと、電子カルテじゃありませんでしたみたいな。何してたんだっけ我々と。

(高山)電子カルテを扱う統合パッケージシステムを大西さんは世の中に広めてきたってことですね。

(大西)厚労省が広めてほしかったのは、紙カルテをやめて電子化する仕組みが全医療機関にあればいいので、

スキャナーでもいいって言ってたんですよ。

(高山)それって本当にそれでいいんですかって話ですけど。

(大西)ただ、厚労省からすると今電子カルテの普及率が全部で55%ぐらいなんですよ。

システム的に言うと。そうすると過半数超えたんで、あとは時間の流れでいくでしょうと。

あとやることは1つで、標準仕様を決めて、それに合わないものは排除するために認証を作ろうとしているわけですね。

電子的診療情報連携体制整備加算っていうのが新しく6月からスタートしますが、元々医療DX加算の変形版なんですね。

その中に電子カルテを有していることっていうのが初めて登場しました。

ア、イ、ウ、エと4つのポイントが書いてあって、ガイドラインに準拠していて、電子処方箋管理サービス、

電子カルテ情報共有サービスの接続インターフェースプロトコルがあること。

そして最後、エに厚労省が認証する電子カルテであること、って書いてあるので。認証するっていうのが分かってきたんですね。

電子診療録と全国医療情報プラットフォーム

(高山)今日お聞きのリスナーさんは、今日から認識を変えてくださいって話ですね。

電子カルテって言われたら、電子カルテシステムじゃありませんよ、カルテの電子化された情報のことですよって読まないと、これ混乱しますよね。

(大西)電子カルテの電子を取るとカルテじゃないですか。だからこれまでは診療録って呼んでたんですよ。

(高山)そうですね。

(大西)診療録イコールカルテ、ドイツ語ですよね。英語ではカールと言います。

それに電子を付けたんで、電子診療録のことを指してるわけですね。

だから電子診療録を有していることっていうふうに読み換えると、すごくわかりやすい。

(高山)うーん。その電子診療録であるデータ化されたものっていうのを、全国の医療機関同士でやり取りするプラットフォームを国が作った。

それを今後使うようになるよっていうことを言っていて。

であるから電子カルテを有している医療機関っていう条件がついたってことですね。

(大西)そうです。

(高山)そのプラットフォームは何というプラットフォームでしょうか。

(大西)全国医療情報プラットフォームです。

(高山)なるほど。全国医療情報プラットフォーム。
これスタートするのは来年の1月?

(大西)それは2030年。来年は全国医療情報プラットフォームのミニマム版がスタートします。それが電子カルテ情報共有サービス。

電子カルテ情報共有サービスとベンダーの対応状況

(高山)そういうことですか。

今厚労省の方でその電子カルテ情報共有サービスの専門のサイトが立ち上がったと。

(大西)電子カルテ情報共有サービスをずっとやりたい国は、パーツに分けて考えてるわけですね。

オンライン資格確認、
マイナ保険証、
電子処方箋、
電子カルテ情報共有サービス、
全国医療情報プラットフォーム。

(高山)少し複雑ですね。

(大西)日本語遊びですよね。

その次に書いてある、電子カルテ情報共有サービスって何?っていうのも明確になったんですよ。

地域の複数の医療機関をつなぐシステムで、検査結果とか画像情報を含む診療情報を共有できるネットワークであると。

(高山)現在、医療機関等向け総合ポータルサイトっていうのには存在を知っていてアクセスをしていて。

その中のメニューにオンライン資格確認、オンライン請求っていうのがあって。電子処方箋管理サービスっていうのがあって。

そこに付け加えられて電子カルテ情報共有サービスっていうのができたと。

今後電子カルテをやり取りするためには、この医療機関等向け総合ポータルサイトの中の電子カルテ情報共有サービスのページに入っていって、

利用を開始していくということですかね。

(大西)そうだと思います。

(高山)ここで少し気になるのが、今電子カルテ情報共有サービスに対応しているシステムベンダーの一覧があるのですが、意外にまだ少ないなということで。

特にクリニックで使っている電子カルテシステムのメーカーさんの名前があまり見当たらないという状況なんですけれども。

この辺りは順次メーカーさんが対応してくれるという風に見ておいてよろしいんですかね。

(大西)載っていないだけのところもたくさんあるので。

不安がっている先生方はですね、僕がちょっとリトマス試験紙的な情報をお話しすると。

まず最初に、電子カルテ情報共有サービスの前にあった電子処方箋。

これが対応できると、電子カルテ情報共有サービスの入り口は突破してるので。

できるだけ早く電子処方箋サービスを始めたメーカーは多分大丈夫です。

逆に、ギリギリになってバタバタ作ってたところは、また一から作るので、結構時間がかかるんじゃないかなと。

自分が使ってる電子カルテメーカーがどれくらいこういう国の制度を理解し進むのかを、

過去の事例に応じてリトマス試験紙すれば、うちやばいんじゃないっていうのが見えてくるんじゃないかなと。

(高山)なるほど。それはすごく一つの指針になりますね。

医療機関等向け総合ポータルサイトの課題

(高山)それにしてもこの医療機関等向け…名前も少し言いづらいですけど、医療機関等向け総合ポータルサイト。

必要なものはここに格納されているんでしょうけど、これ本当説明が必要ですね。

(大西)医療機関等向け総合ポータルサイトとは何?って言うんですけど、みんな適当に使ってるんだけど、これ結局すべての制度の根幹がこれなんですよね。

(高山)今後の厚労省の取り組みっていうのはここに全部集約されていって。もう少し、UI的にも使いやすくなっていくんでしょうけどね。

(大西)ビビるぐらいUI悪いですよね。

一言で言って何?みたいなことがすごくあやふやに書くのは言い切れないんですよ、こういうのって。

厚労省の方にお聞きしたんですけど、かなりよくわからない日本語になってますけどって言ったら、そうしとかないとねって言われたんで、そうなんだと思いながら。

(高山)確かに言葉の定義っていうのが難しいですよね、日本語は本当に難しいですね。

(大西)日本人ですからって感じですね。

まとめ

(高山)ということで今日の話のまとめとしては、標準型電子カルテっていう論理が変わってきて、

国がやっているシステムに繋がるシステムという意味に変わったんだっていうことですね。

(大西)そうです。だからぜひ皆さんはこれから考えてほしいのは、自分の持っている電子カルテが本当に国の施策にのっとったものであるのか、

それがいつ頃スタートするのか、そしてその意思決定のタイミングがいよいよあと1年とかになってきているので、

僕の電子カルテ業界はざわざわするだろうなっていうのは予想でございます。

(高山)そうですね。この機会に皆さんお手元の電子カルテシステムと向き合っていただいて、今後も付き合っていけるのかどうか、

ぜひシステムベンダーさんにも話を聞いていただいてですね、経営基盤の大事なところではあると思いますので。

これを機に電子カルテシステムだけじゃなくて、もう全体をDX化していくみたいな計画も立てていく、クリニックも多くなっていくと思うので。

そういった段階でご相談とかご質問があればどしどし私たちにいただければラジオで回答していきたいと思いますので。

ぜひコメント、ご質問お願いしたいと思います。それではまた、続きは次回にしたいと思います。大西さんありがとうございました。
(大西)ありがとうございました。

(高山)少しでも気に入っていただけましたら、番組のフォローをぜひお願いします。新しいエピソードがいち早く届きます。

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この番組は毎週月曜日の朝5時に配信予定です。それではまたポッドキャストでお会いしましょう。さよなら。

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