診療業務改善アドバイザー 高山豊明:ライター
ハヤレジの黒島さんにお聞きしました
クリニックでも導入が広がっているセミセルフレジや自動精算機。セミセルフレジや自動精算機などいくつかの種類があって、製品選びに迷うことも。そこで今回は、ハヤレジ株式会社の黒島さんに、セミセルフレジと自動精算機の違いや選定基準についてお話を伺いました。そして、ハヤレジの導入事例や活用方法についても伺いましたので参考にしてください。
※掲載当時のインタビューに基づきます。
Q.‶セミセルフレジ〟と‶自動精算機〟の違いを教えてください
A.「対面型」か「完全無人型」かの違いがあります
‶セミセルフレジ〟と‶自動精算機〟の違いをわかりやすく教えていただけますか?
「対面型」か「完全無人型」かの違いがあります
‶セミセルフレジ〟は対面型で、スタッフが会計金額を提示して患者さんが入金をします。投入したお金の確認やお釣りの払い出し、売上金回収は自動になるので、効率化も図れるのが特徴です。
一方、‶自動精算機〟は完全無人型で、患者さんに会計していただきます。流れとしては、患者ID(バーコード)の入った診察券やデジタル診察券を自動精算機の読み取り機に‶ピッ〟とかざすと、会計金額が表示されます。支払い方法を選択して、ご入金いただくと領収書と診療明細書、投薬のある方にはお薬の引換券が発行される流れになっています。
Q.セミセルフレジと自動精算機はそれぞれどんなクリニック向けですか
A.スペースがなければ、セミセルフレジからスモールスタートし、あとで自動精算機に移行を検討
セミセルフレジと自動精算機はそれぞれどんなクリニック向けですか
スペースがなければ、セミセルフレジからスモールスタートできます
‶自動精算機〟を導入したいけれど設置スペースがないクリニック様には、卓上型の自動精算機が人気です。
内科や皮膚科のように、高齢者が多い診療科や物販が多い、また患者さんとの会話を大切にしているクリニック様では、‶セミセルフレジ〟を選ぶケースが多いようです。
費用面でも、自動精算機よりセミセルフレジの方が導入しやすいと思いますので、まずはセミセルフレジを導入し、必要に応じて自動精算機も追加で導入するというケースもありますね。
小児科・精神科・産婦人科・整形外科のクリニック様は、‶自動精算機〟との相性が良いと思います。自動精算機は完全無人というメリットがありますが、逆にスタッフが介在することができないため、クリニックごとの業務フローや動線の特性に合ったものを選んでいただく必要があります。
現在は、印鑑付きの紙の処方箋を手渡しする必要があるので、セミセルフレジの件数が多くなっています。今後、電子処方箋に移行していくと、自動精算機から処方箋の引換券を出すようになるでしょう。ハヤレジシリーズでは自動釣銭機初めすべて同じハードウェアを使用ているのでアプリケーションを変更するだけで、自動精算機へのアップグレードなども可能ですのでこの点も非常に柔軟性が高く評価されています。
Q.ハヤレジの特長を教えて下さい
A.クリニックの予約・受付・会計などの自動化など、医療DXを推進する企業
ハヤレジの特長を教えて下さい
クリニックの予約・受付・会計などの自動化など、医療DXを推進する企業です
弊社は、セミセルフレジや自動精算機などハヤレジシリーズを看板商品として、クリニックの予約・受付・会計などの自動化など、医療DXを推進する企業です。
ハヤレジシリーズは‶セミセルフレジ〟の「ハヤレジ」、‶自動精算機〟では卓上型タイプの「ハヤレジセルフ」、自立型タイプの「ハヤレジスタンド」の3機種をクリニックのニーズに合わせて提案が可能です。また、医療機関にありがちな返金・追金などの未収対応や物販などの保険請求分との合算請求なども簡単に操作可能です。
それ以外ですと、‶自動再来受付機〟や‶会計待ち表示システム〟また最近では、”公式LINEアカウント予約システム「コノヒ」”もリリースしました。
コノヒはクリニックの公式LINEアカウントにデジタル診察券や予約システムをリッチメニューに取り入れることで友達追加を自然に増やすことができ、予約内容や予約期間、年齢・性別など対象者を絞って患者様へメッセージ送信や、また個別の患者様のみに検査結果に対する再診予約の促進や、診断書の作成完了の案内など再来・集患効果にも繋げることが期待できます。
Q.プロダクト誕生のストーリーを教えて下さい
A.機械が出来ることは機械に任せられるよう、受付・会計の自動化を目指して開発
会社名にもなっている「ハヤレジ」。プロダクト誕生のストーリーについて教えて下さい
機械が出来ることは機械に任せられるよう、受付・会計の自動化を目指して開発しました
ハヤレジシリーズの開発・販売を始めたのが約5年ほど前です。当時はコロナが始まる前でしたが、クリニックでも働き方改革などが進み、受付スタッフの確保が難しくなって来た時期でした。
少子化・働き方改革が進むことを見据え、機械が出来ることは機械に任せられるよう、受付・会計作業などの自動化が出来る仕組み作りの検討から開発が始まりました。
弊社は販売のみではなく自社で企画・開発・保守も行っていますので、導入したお客様からこんな機能があればもっと使いやすいと、ご意見をいただきながらブラッシュアップを重ね現在に至ります。
また、医療業界にありがちな定価と納入価格が違う複雑な仕組みは排除し、値交渉のないようワンプライスでのわかりやすいご提供価格にてご提案を一貫しております。
Q.どの年代の患者さんでも使えますか?
A.90歳の患者さんでも問題なくお使い頂いています
ハヤレジシリーズはどの年代の患者さんも使いやすいですか
90歳の患者さんでも問題なくお使い頂いています
最近はコンビニ・スーパーやファミレスなどでも、セミセルフレジや自動精算機で支払う仕組みが定着しつつあります。
診療科目や患者層にもよりますが、特に違和感なくハヤレジをお使い頂いております。
先日導入したクリニックでは90歳のご老人の方も問題なくお使い頂けていましたのでこちらがびっくりしました。ただ、自動精算機は最初のみスタッフのお手伝いが必要な患者様が一定数いらっしゃいます。
Q.どんな先生におすすめしたいですか
A.現状改善や将来的に安定したクリニック運営をしたい先生向き
どんな先生におすすめしたいですか?
現状改善や将来的に安定したクリニック運営をしたい先生にぜひおすすめしたいです
会計の締め作業でお金が合わずに数人のスタッフが残業することやお釣りの計算間違いなど、スタッフの負担は間違いなくは軽減されます。
産休・育休・退職などで代わりのスタッフが採用できず、突然困り導入を急がれるクリニック様も多くみられます。まずはハヤレジのような会計システムを活用することによって、今後もっと起こり得る人材不足に備え、準備することが必要かと思います。
また、新規でご開業されるクリニックにおいてはLINE予約から自動受付・受付順番表示・音声自動呼出し・自動精算機など、最新のシステムを導入することで患者様の利便性向上やスタッフの負担軽減など患者様にもスタッフにも選ばれるクリニック作りに貢献できると思います。
Q.既存開業と新規開業ではどちらが導入が多いですか?
A.新規開業時に導入されるクリニックが多い
実際にどんなクリニックが導入されていますか?
新規開業時に導入されるクリニックが多いですね
最近のハヤレジユーザーでは、開業と同時に導入されているクリニック様が多くみられます。
開業準備の内装施工の段階から、自動精算機を埋め込んで設計される先生も非常に多いです。開業コンサル経由でご連絡をいただいたり、弊社のホームページからのお問合せや院長自らが展示会などで体験して導入されるというケースもあります。
Q.具体的な事例や先生の声を教えてください
A.セミセルフレジと自動精算機を同時に導入している先生も
クリニックでの具体的な事例や先生の声を教えてください
セミセルフレジと自動精算機を同時に導入している先生もいらっしゃいます
整形外科クリニックなどでは、‶セミセルフレジ〟と‶自動精算機〟を2台同時に導入している施設もあります。使い方としては、有人のセミセルフレジで返金や未収金、松葉杖の預かり金のようなイレギュラーな対応をします。患者数が多いリハビリの患者さんには、無人の自動精算機でチェックインから会計までを完結する運用方法で、「会計の待ち時間が短縮できた」「スタッフ1人分の仕事をしてくれる」という先生のお声があります。 さらに、セルフレジと自動精算機の2台を導入していても、一日の締めの集計は1台でまとめて計算できるので、「締めの時間も大幅に短縮された」と喜んでいただけた先生もいらっしゃいます。
Q.今後の展望について教えて下さい
A.ヘルステックを通じて医療の質の向上に貢献したい
今後の展望について教えて下さい!
ヘルステックを通じて医療の質の向上に貢献していきたいです
弊社では今後も時代の変化に合わせ、医療機関様の業務効率化・DX化の一助になる製品開発に取り組んでいければと思います。具体的なビジョンとしては、生成AIなどの技術や受付アバターなど医療事務経験のないスタッフ一人で対応できるようなクリニック作りを提案できればと考えています。
現在は少子高齢化が進んでおり、医療事務などの働き手も集まりにくい時代です。機械に任せられるものは機械に任せて、たとえスタッフの入れ替わりがあっても、同じフローで動けるクリニック作りのお手伝いしていければと思います。
ありがとうございました。
今後もクリニックの業務効率化のため、医療DXを進めていかれる御社に期待しています!
ハヤレジ株式会社
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