
DOCWEB『院長が悩んだら聴くラジオ』この番組は開業医の皆さんが毎日機嫌よく過ごすための秘訣を語っていく番組です。 通勤時間や昼休みにゆるっとお聞きいただけると嬉しいです。
(高山)
おはようございます。パーソナリティのDOC WEB編集長、高山豊明です。
(大西)
おはようございます。パーソナリティのMICTコンサルティング、大西大輔です。
(高山)
院長が悩んだら聞くラジオ、第113回始まりました。
(大西)
よろしくお願いします。今日のテーマは何でしょうか?
(高山)
今日のテーマは、質問にお答えしていきたいと思っております。
100回を超えて、ちらほら質問がいただけるようになってきておりまして、ありがたいことなんですけれども。
どうしても匿名希望の方、ニックネームで投稿される方が多いので、個別の状況を把握できないことがあって、
どこまで正確にお答えできるかわからないのですが、できるだけ質問に答えていきたいなと思います。
一つ目の質問ですが、こういった内容です。
クリニックの開業医の先生からの質問です。
「最近のレセプト査定の変化、AIを使った査定などが行われているようですが、初診で風邪で鼻汁に対して抗アレルギー剤を処方すると、2ヶ月後に風邪で来院した場合、初診を取ると査定され再診になります。
また糖尿病でHbA1cを算定しますが、3ヶ月に1度程度しか認められません。以前はそんなことなかったのですが、厳しくなっているのでしょうか?」
という内容です。
これはAIを使った査定が行われているということで、人が一件一件見る査定よりもAIの方が厳しくなっているのでしょうかという質問なのかなと思うのですが、まずこの二点ですね。
初診で風邪、で2ヶ月後にまた風邪できた場合に、初診を取ると査定されて再診になると言われてしまう。
この話ですが、何か原因や要因は考えられることありますでしょうか?
(大西)
これは別にAI関係なく、多分再診なんだと思います。
抗アレルギー剤が、病名がアレルギーの病気なので、風邪の時に出す時に必ず病名アレルギー系の、アレルギー性鼻炎という病名をつけます。
そのためアレルギー性鼻炎というのはすぐ完治しないので、初診が取れないという判断をされたんだと思います。
(高山)
一般的にはAIというよりも、今までのルール上、抗アレルギー剤を処方するということは「慢性のアレルギー症状ですね」と紐付けられてしまうというのは前からそうだということですね。
(大西)
アレルギー症状はすぐに完治しないという考え方から来ています。
HbA1cの算定ルールについて
(大西)
もう一つの糖尿病についても、基本3ヶ月に1回しか認められない、これが基本ルールなので。
糖尿病疑い、境界型糖尿病、潜在型糖尿病という、ちょっと微妙なラインのところは3ヶ月に1回。
一方で妊婦さんとか、ちょっと重篤な糖尿病の患者さんは2ヶ月に1回や1ヶ月に1回認められるケースもあります。
これは通知が出ているので、そういう基準でチェックしますよね。
それもAI案件ではないなと思います。
(高山)
私も調べてみたのですが、支払基金から令和7年の10月31日更新の通達ですね。
「検査473 HbA1cの算定間隔 糖尿病疑いについて」ということで、取り扱いとしては「糖尿病疑い、潜在性糖尿病及び境界型糖尿病に対するHbA1cの算定間隔は原則として3ヶ月に1回とする」と。
これって更新される前も同じでしたか?
(大西)
ヘモグロビンA1cに関して、3ヶ月に1回の平均値なのか、2ヶ月に1回の平均値なのかは結構意見分かれるところなのかもしれないけれど、この時点ではそれがちょっと紛らわしいので3ヶ月に1回とするという風に出たんだと思います。
(高山)
この取り扱いを作成した根拠としての説明があるのですが、
「HbA1cは過去1ヶ月から3ヶ月の平均血糖値を反映する。以上のことから糖尿病疑い、潜在性、境界型に対するHbA1cの算定間隔は原則として3ヶ月に1回が妥当な間隔と判断した」と。
ただし、妊娠中、それから1型糖尿病、血糖降下薬の投与を開始して6ヶ月以内の患者、インスリン治療を開始して6ヶ月以内の患者については、いずれか1項目を月1回に限り別に算定できる。
あと、クロザピンを投与中の患者については月1回に限り別に算定できると示されている、ということです。
この要件に合致する場合以外は、基本は3ヶ月に1回ですよという整理がなされたということですね。
(大西)
そうですね。過去1ヶ月から3ヶ月っていうバッファー、幅が広いので、2ヶ月で通ってた時代があったんでしょうね。
そこを曖昧にせずに3ヶ月に1回としますっていうのを出してくれたんだと思います。
AI査定の本質と時代の変化
(大西)
10年前や20年前の検査のルール、昔のルールって全然変わってきているんですよね。
医療は進歩するので。
だから、僕はこういう通知が来たらすぐにチェックしてもらった方がいいかなと思うのだけれど。
AIとして考えるならば、昔の自分の経験でチェックしていたものが変わるのは当然のことですよね。
(高山)
すぐ反映されちゃいますもんね。
(大西)
ただ反映スピードが早くなっている可能性は高いのと、AIの自己学習機能でどんどん進化がするので、人間がだんだん追いつけなくなるぐらい早い。
だとするならば「最近厳しくなったよね」と思われるんだと思います。
(高山)
感覚としてはキビキビと対応されていくので、バッファというか、人間的な余白みたいなものはもうないわけですよね。
(大西)
最近ざわざわしている税の申告の話もそうだよね。
税務署もAI使い始めて厳しくなった。
そこに高山さんがおっしゃるバッファ、余白が消えていくという問題でしょうね。
(高山)
税務審査に来た方によってとか、その指摘事項に対してどう答えたかによって認定される・されないということが、やっぱりあるわけですよね。
そうすると人的に査定するのと、AI、システムで余白を残さずに0か1かで判断されるということでは、厳しいなと思っちゃう感じはわかりますよね、人間的には。
(大西)
昔から厳しかったけどAIになってさらに厳しくなったように感じる。
これはAIのせいでなくて、どちらかというと時代のスピード感のせいかもしれないね。
よくベテラン事務さんとかと話するんだけど、数年前の答えがもう違うので、一回離れて戻ってくるのがすごいしんどいと言っていました。
(高山)
一回離れちゃうともうだいぶ違っちゃっているので。
(大西)
2年に1回改定があるので、その度にバージョンアップしていかないといけない社会なんですよね。
(高山)
2年に1回どころじゃないですよね、多分。
(大西)
最近はもう毎年なので。
一方で、もう一つAIの怖さだけ言っておくと、先日もあったんだけどAIに質問する方がたくさんいるんですね。
で、答えが返ってきた時に「大西さんの言っていることと違うよ」と指摘されたんですけど、AIが答えたのは1年前の話だったんです。
今年変更になっているけどAIが認識していなかったから違っていたということが。
(高山)
逆のこともあり得るということですね。
(大西)
だから我々は昨日、一昨日の話をしています。
AIはもっと昔の話をしている可能性もあるし。
一方で、僕が喋るよりも先にAIがいくことはそんなにないんですけど。
AIが間違えるパターンとして二つぐらいあって、現在と過去を混同するというパターン。
もう一つは、だんだん同じ人に教育されていると偏っていくというパターンがある。
この二つによってAIは間違いを犯すと言われています。
(高山)
ハルシネーションの問題というところなんでしょうけど。
今回に関していえば、例えば支払基金が大元であると考えて、大元がAIにそのロジックを読み込ませていればリアルタイムですよね。
それが一番正しいという形になるのかなとも思いますけども。
このAIって言っていることは、要素分解できますか?
(大西)
AI査定の意図はちょっと違っていて、支払基金が発表しているAIは「人間がチェックするものと、システムチェックに移行するものに分解する」というのにAIを使っていますという発表なんですよ。
(高山)
なるほど。
(大西)
元々システムが8割、人間が2割チェックしていた。
そうするとレセプト送られた時点で「これは人間がちゃんと見た方がいいもの」「これはシステムでOKなもの」という仕分けをAIを使ってやっているので。
さっきのハルシネーションが起きるからそういうことをやっているんですよね。
AIが査定をしているわけではなくて、AIが仕分けをしているだけなので、ちょっとその辺は整理しておいたほうがいいかなと思いますね。
(高山)
ロジックは一つだということですよね。
(大西)
ロジックに対して色をつけられちゃうと困ったり、考えられちゃうと困るので。
AI査定じゃなくて「AI振り分け」と支払基金は言っているね。
(高山)
その縦分けというか、理解はあったほうがいいかもしれないですね。
(大西)
それ間違っちゃうと「AIで厳しくなったよね」「AIがチェックしているんだ
よね」みたいにAIが悪者に見えちゃうから。
(高山)
ということで、今回質問会ということで、これぐらいにしたいと思います。
お答えになっているかどうか分かりませんので、不明点がありましたらまたご質問いただければなと思います。
では続きは次回にしたいと思います。大西さん、今回もありがとうございました。
(大西)
ありがとうございました。
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この番組は毎週月曜日の朝5時に配信予定です。それではまたポッドキャストでお会いしましょう。さよなら。

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