
DOCWEB『院長が悩んだら聴くラジオ』この番組は開業医の皆さんが毎日機嫌よく過ごすための秘訣を語っていく番組です。 通勤時間や昼休みにゆるっとお聞きいただけると嬉しいです。
(高山)
おはようございます。パーソナリティのDOC WEB編集長、高山豊明です。
(大西)
おはようございます。パーソナリティのMICTコンサルティング、大西大輔です。
(高山)
院長が悩んだら聞くラジオ、第114回始まりました。
(大西)
よろしくお願いします。今日のテーマは何でしょうか?
(高山)
実は、今回も質問回になっておりまして、以前にいただいたご質問にお答えしていきたいと思います。
分院展開に関するテーマになります。
(大西)
質問がたくさん来るのは嬉しいことですけど、どこまで答えられるか心配でございます。
(高山)
と言っておりますが、どしどしご質問お待ちしておりますのでよろしくお願いします。
分院展開を成功させる人事マネジメント
(高山)
質問の内容ですが、匿名の方から来ております。
「人材確保は経営の根幹ですね。では、分院展開を成功させる人事マネジメントにおいて、院長が自ら取り組むべき不可欠な要素は何だとお考えですか?」 というご質問です。
(大西)
今、分院をお手伝いするケースもたくさんあるんですね。
(高山)
大西さんがですね。
(大西)
最大18分院やっている先生のところをお手伝いしたり、有名なところですけど。
あとは実際に1から2、3、4、5と増やしていくところをお手伝いするというのもしてきました。
ただ、この人事マネジメント、すごく大事だなというのは僕も同感ですね。
(高山)
ずっと張り付くことはできないじゃないですか。
院長というか、理事長になるんですかね、こういう場合って。
(大西)
もう法人なので理事長でしょうね。
(高山)
オーナーとして、3店舗以上もそうですけど、10店舗以上とか複数店舗を同時に見ていくって、週に毎日働いても7日間しかないわけで、きついですよ。
(大西)
きついです。
その時に人の採用というのは、ある意味他院よりも給料が高いと結構集まったりするんですね。競合他院に比べて高いと。
あるいは、もう一つ大事なのは噂とか、口コミ。書き込み。
こういうのを結構頼りに応募があるので。
(高山)
求人サイトみたいなところでの口コミですか?
(大西)
いや、もうちょっとGoogleの口コミ。
(高山)
患者さんからの口コミも含めて。
(大西)
見ますね。
患者さんの口コミがえげつないところは、自分が同じことをされるので行きたくないわけですよ。
だから、僕らが気にしているのは口コミと給与面。
ただ、一番ここで書いている院長とか理事長が大事にすることは「人格」です。
リーダーに求められる「人格」
(高山)
人格。
人格的に良い口コミが生まれるような人格が大事だということですか。
(大西)
口コミは2つあって、ウェブの口コミと人間がやっている口コミがあって。
一番怖いのはスタッフの口コミなんですよ。
「院長の悪口を言っているクリニック」。
院長が悪いわけですよ。
(高山)
それはどこに書き込むんですか。
(大西)
いや、みんなで噂するじゃないですか。
患者さんじゃなくてスタッフが入ってきます。
最初に院長の悪口を言っているスタッフがいたら、もうそのクリニックには続かないかな。
(高山)
SNSに投稿するとかいうだけじゃなくて、職場での話としてそういうのが出ていると、人材が定着しにくいということですね。
(大西)
そうです。分院展開を成功させる人事マネジメントとしては、新人で入った人が中堅になり、マネージャーになり、管理職になる。
そのプロセスをしっかりしないと分院は上手くいかないわけですよね。
このプロセスをぶっ壊す方法は簡単で、上から下へのベクトルがズレることです。
(高山)
今2つ要素があって、理事長の人格と、もう一つはキャリアパス的な、ちゃんと働いていくと評価されていく仕組み、評価制度の話なのかなと聞こえたんですけど、
そこは両輪みたいな感じで関わってくるんですか。
(大西)
コンサルタントがよく言うのは、後者のキャリアパスとか評価制度。
これって基本的に人を評価するのって、評価する人間が優れていないと破綻するんですね。
制度を作るのも人。評価するのも人。
にもかかわらずここを鍛えていないから、大体絵に描いた餅になるんですよ。
(高山)
いくらそういう仕組みがあったとしても、評価する側が信頼されていなかったり、矛盾が見えたりすると、その評価自体に不満が生じてくる。
(大西)
「あの人に評価されたくない」になります。
(高山)
「あなたに言われたくないわよ」みたいな。
人間ですからね。
(大西)
例えば、挨拶ができない人を指摘する時に、大体人間って「お前はしてるのか?」と思うわけです。
遅刻する人に「なんで遅刻するんだ」と言っても「お前も遅刻するじゃないか」じゃダメなわけですよ。
だから僕はトップに立つ人間の、一番磨くべきことは人格だとはっきり言います。
リーダーに必要な3つの能力
(大西)
僕ら習ってきたのが「健康能力」、
先ほどの「業務能力」、
そして「人格能力」。
この3つの能力が大事で。
心身ともに健康であること。
次に仕事ができること。
一番大事なのは人格が正しいこと。
この3つの能力が備わっていないリーダーはダメだと僕は判断しています。
(高山)
職務遂行能力みたいな感じですかね。
人格についてもう少し分解してもらってもいいですか。
(大西)
細かく言うと、人の悪口を言わない。
率先垂範で行動する。
言っていることとやっていることがズレない。
あと、何があっても下の人間に弱音を吐かないとか。
(高山)
なかなか根性が必要ですね。
(大西)
いや、度胸だと思います。
かなり聖人を馬鹿にする人っているじゃないですか。
綺麗事を嫌い、毛嫌いするという人。
そういうことを宗教っぽいというふうに表現する人もたくさんいるんですけど、そこまで極めないと分院は難しい。
例えばついポロッと言ったことが、全部尾ひれを付けて普及します。
「どうせ金さえ払えば来るんだよ」と院長が言う。
もうこの時点で、その人の信頼がお金でしか信頼されない。
いつも言うんです。
「良い人を採りたかったら、まずあなたの言動を直しなさい」と言っています。
言動ってテクニックじゃ直らなくて、本当に心の底から正しいと思う力なんですよ。
恥ずかしげもなく聖人的な話ができるようにならない限り、ちょっとまだ早い。
分院作るには。
(高山)
患者さんがたくさんいるとかニーズとか、クリニックの綺麗な仕組みとか、そういうところ以前の問題で、オーナーとして人格がない限り、始めると危険ですよということですね。
(大西)
失敗した人をたくさん見てきた。
分院展開して表に立たない理事長ならまだいいですよ。
例えばセブンイレブンの、あるいはファミリーマートの、ローソンの社長って見えないじゃないですか。
分院展開、あれ仕組みで分院展開している。
ただ、1軒、2軒、3軒の頃って社長が見えているんですよ。
だから少ないうちに、かなりその会社のブランディングとしてのリーダーを確立しない限り、どんどん歪んでいくんで、1・2・3個作って1個潰れて、1・2・3個作って1個潰れてみたいなことが起きちゃう。
伝言ゲームとリーダーの言葉
最近分院展開の話をすると、あるコンサルタント会社が「仕組みです」とすごく言われるんですね。
「全ては仕組みです。」
僕はそれを言うんだったら「全て人間のリーダーの人格以上には大きくはなりません」と伝えている感じです。
(高山)
本質はそこにあるということですね。
(大西)
上手くいくことはありますよ、仕組みが良ければ。
ただ、その仕組みって真似されやすいじゃないですか。
だから同じのがたくさんできちゃうんですけど、人格は真似できないですね。
(高山)
その人の生き様だったり。
成長ですよね。
10年前できなかったことが人間ってできるようになるじゃないですか。
人に言われてやれるというより、自分が気づいて「ここ変えたいな」と思って行かないとなかなか成長って難しいと思うんですけど、
そうやって常に前向きに自分を変えていこうというふうに取り組んでいかないと、大所帯にしていくのは難しいということなんでしょうね。
(大西)
伝言ゲームなので、全て。
上から下へ。
最初の伝言が良くなかったら、下に行けばどんどん悪くなるんですよ。
上の伝言の第一声、めちゃめちゃ重要。
この一声の、すごい僕も高山さんと喋る時に「これ炎上するかも」とかつい弱気な話をするんだけども。
僕というブランディングは、言っていいことと言ってはいけないことがあるってことはよく分かっていて。
「大西さん信用してたのにあんなこと言うんですね」って絶対思われたくないんですよ。
だからたまに言われますよ、「大西さんなんか綺麗事ばかり言っていますよね」って。
綺麗事を言い続けない限り、この位置にはいられませんとはっきり言います。
だって25年間、大きな炎上もなくここまで来ているわけですから。
リーダーが発する「言葉」の重み
(高山)
30人の壁、50人の壁、100人の壁みたいによく言われると思うんです。
100人以上のチームを率いるには「言葉」が大事だと。
これは昔から言われているなと思って、今のお話とすごくリンクするなと思ったんですけど。
まさに100人超えると1対1の関係性をなかなか作りづらくなる。
任せていかないといけないし、直接のコミュニケーションは取れないので。
結局トップが発する言葉が、伝言ゲームとして下に降りていく仕組みを使ってマネジメントしていくので、本当に言葉が全てであるというふうに言われているようなんです。
(大西)
そう思います。
(高山)
その言葉を紡ぎ出すのはオーナーの仕事であり、じっくり考えて発信できる時はいいと思うんですけど、油断してしまって、ぽっと違うことを言ってしまう。
さっき言っていましたよね、リスク。
そう思っていないんだけれどもそういう言葉が出てしまうということ。
人間だからありますし、性質にもよりますし、認識と違うこと言っちゃうことはあったり。
(大西)
僕が若い時に言われた言葉で、「つい出てしまうことを『あ、すみません。ちょっと撤回します』というのも遅い」と言われたんです。
「つい出てしまうことがあなたの人格です」ってはっきり言われた。
要は、これまでにそういう成長プロセスを積んでいるから出ちゃう言葉なんだと。
だから失敗でもなんでもなくて、あなたそのものでしたとはっきり言われたんで、「おお、厳しい」と思いましたね。
(高山)
言い訳が効かない世界ですよね、現実。
(大西)
「でも」とか「じゃあ」という時の言葉でも、すでにダメだとはっきり言われました。
「リーダーは『でも』って言わない」
厳しいなと。
その時、教えてもらった方に「私、何も喋れなくなっちゃいますよ」と言ったんです。
「喋らないほうがいいかもしれないですよ、大西さんは」とはっきり言われました。鍛え方が足りないので。
自分で成長できたと思ってから喋っても間に合いますよとはっきり言われましたね。
分院展開のスピードと限界
(高山)
分院展開を成功させる人事マネジメントにおいて院長が自ら取り組むべき不可欠な要素。
その答えが「人格」ですというお話だったんですけど。
(大西)
分院じゃなかったら違う話。
100人越したいわけじゃないですか、分院展開したいということは。
10人とは全然違う。
10人はまだ一緒になって成長してくれるんですよ。
院長のダメなところも「えへへ」で済む時代。
でも100人じゃ許されない。
リーダーと下の距離が遠すぎて。
もうよく起きていますね。院長とすぐ下がちょっと距離が出ちゃうと、クーデターみたいのがよく起きている。
(高山)
ありきたりですよね。
クリニックだけではないですね。
だから30人の壁、50人の壁、100人の壁ってありますけど、1クリニック10人規模、20人規模だとしても、
やっぱり最初に30人の規模が3店舗みたいな感じであって、次5店舗、10店舗ってプロセスを組んで、いきなり10店舗始める人はいないと思うので。
(大西)
最近流行っているのが、毎年1店舗ずつ作って10年で10店舗だよねという話じゃないですか。
ただ、実体験から言うと、1、2、4って増えていっちゃうんですよ。
(高山)
倍になっていく。
(大西)
倍になっていくペースが成功だと。
なぜかと言うと1から2は大変じゃないですか。
2から3と2から4、あんまり大変じゃないんですよ。
仕組みがあるから。
ただ、4ぐらいまで行くと一回足踏みが起きるんです。
「いや、ちょっとこのスピードで上げちゃうとみんな付いていけないよね」みたいな。
6ぐらい越えてくるとドーンと10ぐらい走って行っちゃうんで。
分院作るのは簡単。
でも、それがあなたの分身として全ての質の担保をするのはめちゃめちゃ難しい。
(高山)
人材確保っていう面もあって、誰でもいいわけじゃないじゃないですか。
自分の船に乗せる人が間違っていると、いくら人格が良くて仕組みが整っていても上手くいかないという要素になっちゃうので。
いかに良い人を集めるかというところもすごく大事で、それは人格にもよるのかもしれないですね。
(大西)
いつも弊社と話すのは「人って鏡だよね」と。
院長、理事長の鏡が部下、スタッフなんで。
だから指摘しながら自分を指摘している。
叱責しながら自分を怒っている。
僕なんか一時期、10年ぐらい前の時は、人を叱るのが泣けて泣けてしょうがなくて。
(高山)
「これ自分のことだ」って。
(大西)
自分の至らなさを指摘しなきゃいけなくて、逆に「ごめんね」と言っていました。
「そんなふうに育ててしまってごめんね」と言っていました。
人間は所詮どこまで行っても人間だ。
(高山)
人間って成長できるもんだと思っているので。
人を成長させることは難しいんですけど、自分の力で。
何か気づいてもらって、自分で成長しようと思った人はできると思うので、そういう関係性の経営チームが作れるとすごくいいのかななんて思いました。
(大西)
不可欠な要素は何ですかと言ったら「自分をまず鍛えてください」としか言いようがない。
(高山)
あとはどう鍛えるか。
何を鍛えなきゃいけないのか。
(大西)
体鍛えても仕事鍛えても、結局最後言葉を鍛えなきゃいけない。
言葉は何から出てくるか、心を鍛えなきゃいけない。
(高山)
ぜひ、また続きでこの「言葉をどうやって鍛えるか」、言葉を鍛えるというよりも、その言葉が出てくる自分をどうやって作っていくのかみたいなところをお話ししましょう。
(大西)
やっぱりこれ50も過ぎてくると、少し振り返りたいところではありますね。
(高山)
言えば言うほど私たちの内面が出てくるっていう、ボロが出るっていうね。
(大西)
たまにはいいじゃないですか。
(高山)
赤裸々にお伝えしながらやっていきたいと思います。
では、今日はこの辺で終わりにしまして、また続きは次回にしたいと思います。大西さん、ありがとうございました。
(大西)
ありがとうございました。
(高山)
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この番組は毎週月曜日の朝5時に配信予定です。それではまたポッドキャストでお会いしましょう。さよなら。

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