待ちの不満を解決する受付管理アプリ「Airウェイト」、PHCの診療所用医事一体型電子カルテシステム「Medicom-HRf」と機能連携を開始

株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘、以下「リクルート」)は、待ちの不満を解決する受付管理アプリ「Airウェイト」と、PHC株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:森本 恭史、以下「PHC」)の提供する診療所用医事一体型電子カルテシステム「Medicom-HRf」との機能連携を7月15日より開始した。
連携により「Airウェイト」で登録された患者の受付情報を電子カルテに自動で共有できるようになる。通常は患者の来院時および会計時に、医療機関の受付スタッフが「Airウェイト」と電子カルテの2つをそれぞれ操作する必要があるが、患者情報の転記作業や消込作業が一方の操作で完了できるようになり、受付作業の業務効率化やミス防止に役立つ。

PHC初のAPI連携、受付情報の電子カルテ転記が不要に

従来は患者が来院した場合、患者の名前を紙台帳に記入し、番号札を渡して順番に呼び出す受付管理が一般的であった。「Airウェイト」で受付をすると電子カルテ上に来院情報が自動で登録され、患者のスマートフォンに順番を知らせる通知が届く。患者にとっては、待合室でいつ呼ばれるかわからない状態で待つ必要がなくなり、呼ばれるまでのおよその時間を把握できるため待ち時間を有効活用することも可能。
受付情報は自動で電子カルテにも連携されるため、受付スタッフは情報を電子カルテに転記する手間を減らすことができる。患者のスマートフォンに順番を知らせる通知が届くため、順番を知らせる声かけや待っている患者のケアなどにかける労力の削減にもつながる。
本来、情報システムをクリニック内で保有するオンプレミス型の電子カルテと「Airウェイト」のようなクラウド型のサービスを連携させるためには大規模な個別開発が必要だったが、PHCが構築した新たなAPI基盤を使って「Airウェイト」の提供するAPIを相互にやり取りさせることで連携が可能になった。なお、「Airウェイト」はPHCの新たなAPI基盤における最初の連携先となる。診療所向け電子カルテ国内市場シェア首位(出典:株式会社富士経済『2022年 医療連携・医療プラットフォーム関連市場の現状と将来展望』)のPHCと組み、医療機関における受付管理サービスのさらなる認知拡大を目指す。

・利用開始日:7月15日
・取り扱い代理店:PHCメディコム株式会社含む全国メディコム販売代理店

連携の背景

・後れを取る医療機関のデジタル化、待ち時間解消ツールには高いニーズ

総務省の「令和3年度版 情報通信白書」によると、医療・福祉業界でデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組んでいるのは9.3%にとどまり、他業種に比べてDXが遅れている傾向にある。
その傾向は予約システムの導入に限っても同様。PHCが2022年2月、病院や診療所の医師および事務員210人を対象に行ったアンケート調査によると、全体の53.3%と半数以上が何らかの方法で患者の予約を受けていると回答したが、その中で、時間予約でWeb予約システムを利用しているのは12.4%、順番予約でWeb予約システムを利用しているのは8.6%だった。
一方で、患者側は待つことに不満を感じている様子。PHCが同年3月に患者5669人に実施したアンケートで、過去に病院や診療所を探す上で困ったことを尋ねたところ「今混雑しているかどうかがわからない」と回答した人が全体の約40%に上り、「病院の評判」や「医師の得意分野」が分からないという回答を上回った。
このように、患者は待ち時間の解消を望んでおり、対応策の一つとして医療機関が順番予約システムを導入する意識はより高まると予想される。

・待ち時間へのストレス軽減 「三密」回避効果も

「Airウェイト」はこれまでも、医療現場で待ち時間の削減を実現してきた。特に、新型コロナ禍では患者とスタッフの「三密」を回避することで、感染拡大防止にも寄与してきた。
今回、PHCの電子カルテとの連携を通じて受付業務と患者情報の管理を同時に効率化させることができ、受付スタッフは本来すべき、医師のサポートや重症患者の対応、会計業務などに時間と労力を使うことが可能になる。患者側も、待ち時間を把握できるようになることで診療までにどれだけ時間がかかるか見通せないストレスを緩和し、院外で待つなど時間の有効活用にもつながると期待される。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社リクルート
所在地: 東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー
電話番号: 03-6835-3000
URL: https://www.recruit.co.jp/