《続》分院展開の新しい形とは?_『院長が悩んだら聴くラジオ』シーズン2_エピソード116全文書き起こし

《続》分院展開の新しい形とは?_『院長が悩んだら聴くラジオ』シーズン2_エピソード116全文書き起こし

DOCWEB『院長が悩んだら聴くラジオ』この番組は開業医の皆さんが毎日機嫌よく過ごすための秘訣を語っていく番組です。 通勤時間や昼休みにゆるっとお聞きいただけると嬉しいです。

(高山)
おはようございます。パーソナリティのDOC WEB編集長、高山豊明です。

(大西)
おはようございます。パーソナリティのMICTコンサルティング、大西大輔です。

(高山)
院長が悩んだら聞くラジオ、第116回始まりました。

(大西)
よろしくお願いします。今日のテーマは何でしょうか?

(高山)
前回の続きで、分院展開の新しい形を語っていきたいと思います。

(大西)
前回、いろんな分院展開の定義というか、モデル分けをしたんですよね。

都市型のモデル、地方モデル、過疎地・僻地のモデル。

いろいろあったときに、ネットとかオンライン、新しいDX系が一つ分院のあり方を変えているのかななんて話で後半締めましたけど。

そこの話をもうちょっと話せるといいなと思います。

(高山)
患者さんが抵抗なくオンラインで診療を受けられるようになったり、ドクター側もそれを活用しないと見られない患者さんが出てきたことについて認識されてきた世の中ですよね。

そういった意味で受診の行動が変わってきたというところで、都市部、地方部、僻地みたいにざっくり分けるとすると、

これから分院展開を考える上で、都市部はこういう形、地方部はこういう形、僻地はこういう形だよねという具体的なイメージを共有していただけるといいかなと思いました。

都市型と地方型の分院展開モデル

(大西)
都市部というところの人の構成を考えると、密度が狭いわけですよね。
だからエリア範囲は小さいわけです。

そういうところをたくさん選んでいけば、当然コピペがしやすくなる。

似た場所を探すという感じです。
よく流行りの方法は沿線でずっと広げていく。街が似てるんでしょうね。

(高山)
電車の沿線上にいくつかの駅を拠点にしていくということですね。

(大西)
裏返して言うと、院長が行きやすいんですけどね、同じ沿線の方が。

(高山)
それは大事ですよね。

(大西)
結構大事です。
これが一つの都市部モデルだと思います、今一番流行っている。

一方で、準都市部とか地方部になってくると、ドミナント機能分化モデルという、一つの大きな拠点を増殖していくようなモデルで機能を分化していく。

これはおそらく規模の経済というよりは、規模を大きくするよりもエリアを絞って多角化した方がいいと思って作られたモデルですね。

(高山)
その地域全部見ていくよ、みたいなイメージですね。

(大西)
その代わり、ある一定規模になると、もうその仲間に入った方が得なんですよ。

新しくポンと作るよりも、地域の人たちと一緒に手を組み合って広げていこうというモデルかな。

過疎地・僻地における新しい医療モデル「D to P with N」

(大西)
僻地はもう大きく二つしか道がなくて。

そこの僻地にある医療を担うのが、自治体が担うのか、あるいは国が担うのか。

あと民間が担うとしたら、サテライトで担うしか道がない。

だから僻地というエリアに関して言うと、僻地を見捨てたくないので、オンラインとサテライトを組み合わせた「D to P with N」というモデルを今考え始めているフェーズかもしれません。

(高山)
これ実際どれくらい進んでいるか、ご存知ですか。

(大西)
今度の点数がきっかけに広がりそうだけど。

点数って元々あるものに評価するので、もう既にやっている先生はいますね。

(高山)
まだまだ少なそうですよね。

(大西)
下手したら数十件かもしれないし。
それぐらいのモデルだと思います。

(高山)
今ちょっとサーチしてみますと、山口県の離島ですとか、福島県の南相馬で在宅医療の強化としてされているとか、宮城県の仙台で診療科モバイルクリニックみたいな形で展開をされたりとか、実験的な取り組みなんでしょうかね。

まだ様子を見ながらやってみようという方がテスト的にやってくれているという感じに見えますね。

(大西)
モバイルクリニックとかモバイルカーというのが地方部でたまにあるんですけど、先日も見せてもらったんだけど、やっぱり、これ結構最新的な話だなと思って。

診察室を車の中に用意して、レントゲンか何かが全部撮れて、当然中に薬局もあって。

先生が乗って、看護師さん一緒に乗ってエリアを回る。

昔のスーパーの移動販売みたいなやつですね。

(高山)
医師は乗らずに看護師さんだけで回るということもありますよね。

(大西)
ありますね。
そのときに医師会が主体でやっているとか、薬剤師会が主体でやっているとか。

地方卸の重要性と地域ネットワークの活用

(大西)
いろんなモデルがあるときに、僕はそういうのに出会うときに「地方卸さん」ってすごく大事な位置にこれからくるなと思うんですよね。

(高山)
というのは、どういうことでしょうか。

(大西)
地方の医薬品卸さんって、その地方ならではの特性を受けてこれまで薬の調達配送をしてきたわけですよね。

そうするとその地域にめっちゃ詳しいわけです。

そうするとその地域でいろんなことを聞いて、「面白いですね、一緒にやってみましょうよ」みたいなことができるんだけど、この地方の卸さんってちゃんとベクトルは中央に向いているんですよね。

実はなんとかグループの一員だったりするので。

そうするとそういう人脈も活かすと、東京にあるクリニックが地方を支援するなんてことも、やろうと思えばできるのかもしれない。

(高山)
契約上の問題はちょっと気になりますよね。

東京にいる医師が地方のオンライン診療を受け持つって話になると、拠点自体は地方にあるわけですもんね。

(大西)
そのときに報酬制度も違うわけだし、地域によってね。

あと医師会も違うし、自治体も違うし、いろんな難しい問題があるけれど。

ただ最先端の東京の医療を地方に届けるにはこの道かなという感じがするんですよね。

(高山)
医師が別のところに行ってやっていくという態勢がスタンダードになっていかないと、結局地方の中でやっていてもしょうがないですもんね。

(大西)
だっていないんだもん、ドクターが。

(高山)
いないからそういうことをやっているので、医師がどこにいてもいいですよと。

それをどっちが主体になるんだろうなと思いまして。

(大西)
僕も地方から声をかけられるのか、都市の人が考えるのかなんてときに、僕のちょっと予想なんですけど、関東とか東京に住んでいる先生たちって母校が地方だったりするんですよ。

金沢医大とか、弘前医大とか、山形医大とか。

こういうケースって人脈あるんじゃないかなと思っているんですよね。

最近の流行りで地方で大学出て東京に戻ってきちゃうケースって結構最近多いんですよね。

でもどっか心の中で地域に恩返しをしてあげたいって人はいるんじゃないかなという感じがしています。

(高山)
そういう方々が参加しやすい仕組みになるといいですね。

公立病院の赤字と分院展開の可能性

(大西)
国が考えているのは、国立病院とか市民病院とか県立病院って大赤字なんですよ。

これを維持するために財政出動があるから、財務省から何とかしてほしいって言われているわけですよね。

国立大学とか国立病院は全部独法化して独立採算になった。

独立採算になるともっともっと赤字補填ができなくなって縮小していくしかないんですよ、道がね。

そうすると地方が過疎医療、この地域はもう医者がいなくなるみたいなことが起きる。そのときに厚労省考えたんでしょうね。

「都市部の開業規制をしてまず都市部で開業しないようにさせよう。で、今度は地方の方に開業させるのは」というときに、ちょっと都市部からサテライトで行くという道を作れば、今のクリニックの延長に作れるかもねって思ったのかも。

縮小するときの建物は残るんですよね。

地方に行けば行くほどベッドを減らすわけですよね。

医師の数ももっともっと少ない。患者の数も少ない。

でも、この建物は絶対残るわけじゃないですか。

これを再利用するのが、これまでは老人ホームを作る、介護医療院を作るという方向に来ていたけれど、診察室一個貸してくれるなら、もししかしたらそこ使いたい人がいるかもしれない。

(高山)
あと今ちょっと調べてて気になったのが、「オンライン診療受診施設」というらしいですけども、それは医療資格がない人でも設置できると。

要は一般の会社とかでも設立ができるという風に書かれてますね。

(大西)
そういう意味では大きな地方に企業が行くときに、医療室を作る。

そこで産業医の先生とうまくコミュニケーションするのも一つ道ができたのかもね。

(高山)
箱があれば誰でもできるってことであれば、地方の卸さんに先生を紹介してもらって、このモデルを展開するということはあり得るなと。

(大西)
そのときにクリニックの数というよりは医師の数が30万人しかいない。

看護師の数ってその3倍、4倍いるわけです。

ってことは、今まで看護師として働いていなかった人の復活ってことを考えると地方にチャンスもあるかもね。

(高山)
今後必要になってくるのはマッチングというか、「D to P with N」の形の施設が必要なエリアをリストアップして、

そこに「参加してもいいよ」という医師をリストアップして、そこでマッチングをかけ、その施設を作ってもいいよという企業を誘致する。

その三者のマッチングができるような仕組みがあるとすごく進みそうな気がしましたね。

医療とまちづくり、そしてこれからの医療の形

(大西)
まちおこしするときに医療ってすごく大事なんだって。

移住するじゃない、都市部から。
そこに医療がないと子供を育てられないんですよ。

先日も本当直近の話なんだけど、「この地域に大きな病院がない。で、この治療するためには20キロ先まで行かなきゃいけない。1時間かけて。だから救急車が来ても、この地域は実はもう1時間後に病院にたどり着くので」という話をされてて。

結構な現実だなと。
でも移住者がめっちゃ増えている、その地域。
自治体が移住者をどんどん集めている。

(高山)
じゃあやっぱり医療施設増やさないといけないですね。

(大西)
アトピーの子と、喘息の子供とかって地方でやると治るとは言わないけど、出ないんだって。

(高山)
子供のために引っ越すっていうのはありますよね。

(大西)
そのときに医療って大事だなとつくづく思うときに、例えば地方の病院がなくなりました、合併吸収されました。

そのときに地域の人たちとお話しするときに、「いや、田舎にいてもAmazonでショッピングできるよね。物届くよね、翌日に。すごくない?」って話をしてて。

「ああ、なるほど」と思って。

昔だと地方の人がショッピングするには都市部まで電車に乗って行っていた、車に乗って。

今はネットからSHEINとかで買うらしい。
医療もそういう方向に向かっていくのかもしれないね。

(高山)
ということで、この特に「D to P with N」というところにフォーカスして最後の方お話ししてきましたけども、

本当に新しい医療の形ということで、分院展開も今までみたいにコピペでドミナントやるみたいなことだけじゃなくなってきたというのが新しい話だったと思います。

(大西)
そうですね。

(高山)
続きは次回にしたいと思います。大西さん、今回もありがとうございました。

(大西)
ありがとうございました。

(高山)
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この番組は毎週月曜日の朝5時に配信予定です。それではまたポッドキャストでお会いしましょう。さよなら。